森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

アベリア(スイカズラ科)のがく

2006年12月18日 | 自然観察日記
 残っている「がく」がまるで花のように見える。ある公園の植え込みにあった。一般的にアベリアで通っているが「ハナツクバネウツギ」が正規の名前。「がく」とその下に付く実を一まとめで、羽子板でつく「衝羽根」にみたてたものだが、「がく」の下に実が付くはずの実がまったく出来ていない。「がく」がこれほどかたまって付いているのに、一つも実がないのである。中国からの園芸種ということだから不稔性になったものが入っているのだろう。
 ともかく、緑や花の少ない時期だから普段見過ごしてしまうアベリアのがくだが見るものをして温かい気持ちにさせてくれる。