季節は確実に移ろうとしています。
秋といえば虫。
それは、桜を「花」、十五夜を「月」とするように、歳時記では「虫」といえば、秋に草むらで鳴く虫のことを指すそうですね。
そこで、秋に鳴く虫の種類や特徴、また別名などにして小ネタをご紹介します。
秋といえば虫。
それは、桜を「花」、十五夜を「月」とするように、歳時記では「虫」といえば、秋に草むらで鳴く虫のことを指すそうですね。
そこで、秋に鳴く虫の種類や特徴、また別名などにして小ネタをご紹介します。
記事(2019年8月25日 tenki.jp)によると
『◆秋の「虫」の種類や特徴とは?
ところで、虫が鳴く、というのはなぜなのでしょうか? 夏に鳴くアブラゼミやミンミンゼミ、初秋のヒグラシなど、ご存じの通り“鳴く”というのは求愛行動であり、秋に鳴く虫も全てがオスなのだそうです。
その鳴き声は秋の訪れを感じさせるものであり、風物詩でもありますが、実際どんな虫がどんな鳴き声をしているのでしょう。代表的な種類を簡単にご紹介していきましょう。
◎馴染み深い「蟋蟀(こおろぎ)」
コオロギ科の昆虫で、日本には30種類ほど生息。鳴き声もそれぞれ違い、一番大きい「閻魔蟋蟀(えんまこうろぎ)」は、コロコロ。三角蟋蟀(さんかくこおろぎ)は、キチキチキチ。綴刺蟋蟀(つづれさせこおろぎ)は、リリリリ、と鳴く。
別名は「ちちろ」「ちちろ虫」「つづれさせ」など。
◎美しい鳴き声の「鈴虫」
スズムシ科の昆虫で、長方形の暗褐色。リーンリーン、と鈴を振るような鳴き声が特徴。鳴き声に魅了され、飼育している人も多い。
別名は「月鈴子(げつれいし)」。
◎鳴き声が特徴的「松虫」
コオロギ科の昆虫で、鈴虫に似ているが、鈴虫よりもやや大きく、赤褐色で腹は黄色。松林や河原で、チンチロリン、チンチロリン、と澄んだ声で鳴く。
別名は「ちんちろ」「ちんちろりん」。
◎呼び名が違う「草雲雀(くさひばり)」
コオロギ科の昆虫で、体長は1cm弱。灰褐色で、頭には体長の4倍の触覚を持つ。鳴き声は、フィリリリリ、と小さな鈴のようで、朝方に鳴くことがある。関西では「朝鈴(あさすず)」と呼ぶ。
別名は「朝鈴」「金雲雀(きんひばり)」。
◎生息地が限られる「邯鄲(かんたん)」
コオロギ科の昆虫で、体長は約1.5cm、淡い黄緑色をしている。関東以北には多く生息するが、西日本では高地のみ。草むらでルルル、と夢見るように美しく鳴く。昔の中国の邯鄲という町で、盧生という青年が一晩で栄枯盛衰を体験した夢を見た「邯鄲の夢」という故事が名前の由来。
◆ほかにもある「虫」の季語
代表的な虫をご紹介しましたが、まだまだ特徴ある虫と、虫が付く季語をセレクトしました。
◎その他の「虫」
チンチン、と鳴く「鉦叩(かねたたき)」。チョンギース、と鳴く「螽斯(きりぎりす)」。スイッチョ、と鳴く「馬追(うまおい)」。ガチャガチャと鳴くのは「轡虫(くつわむし)」。飛びながらキチキチと鳴くから「きちきち」とも呼ばれる「飛蝗(ばった)」など。
◎たくさんの「虫」
虫は単体で鳴くこともあれば、たくさんで競うように鳴くこともありますね。それを「虫時雨」「虫すだく」などと呼んでいます。また晩秋に盛りをすぎて鳴く虫を「残る虫」「すがれ虫」とも。
◎夜だけではない「昼の虫」
虫は夜だけではなく昼も鳴いています。実は虫が鳴く気温というのが、15度から30度の間といわれており、気温が15度を下まわると鳴かないそう。そこで気温のあがる昼に鳴くのが「昼の虫」なのです。
(参照:俳句歳時記(春~新年) 角川学芸出版 角川文庫/入門歳時記 大野林火・著 角川学芸出版/広辞苑)』