治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

私を引退させないつもりだね

2011-07-30 07:37:38 | 日記
さて、昨日岩永先生横浜にご到着。

懇親会の席に現れた先生を見て、「小暮さんの描いたイラストにそっくり」と笑いが起きました。

私も久々にお会いできてうれしかったです。
横浜の人たちもまじえて、情報交換もいっぱいできました。

レジュメを拝見したら
さっそく「活かそう! 発達障害脳」にも触れてくださっています。

「長沼先生は本当にすごい方ですね。でも浅見さんもずいぶん勉強しないといけなかったでしょう。あれだけの本を作るには」といわれましたので

「半年間、ほとんど脳みそ関係の文章しか読みませんでした。おかげで今反動がきてます」とお話しました。

実は感覚統合学会だったのですよね、長沼先生の話に感動したのは、去年の。

神田橋先生の本を作り終わったあと、「もういいや発達障害」っていう気持ちになっていたころ
北海道で感覚統合の学会があると知りました。

その前の年、岡山で行われたときには私は講師で呼ばれていて
感覚統合学会の雰囲気のよさがとても印象に残っていた。

そして勉強するつもりはまったくなかったんですが
「秋の北海道か。いいね~」っていう感じで、遊ぶ気持ち半分で飛びました。

そこで長沼先生が30分の持ち時間に100枚くらいパワポをもってきてらして
いや、結果的に90分くらいおしゃべりになったのですが

その内容を見て「これじゃん、神田橋先生が言っていた粗くない診断は」と思い、講演後先生のもとにすっ飛んでいって「本を作りましょう!」とオファーしてしまったのです。

こうやって引退が伸びた。

今年の感覚統合学会は長崎。岩永先生は大会委員長です。私はもちろん行くつもりですが、考えてみたらまだ申し込んでないんですよね。

ここのところの感覚統合学会が地域での支援等に力をいれていたのに対し、今度の大会は感覚調整障害とかEBMがテーマになるようなので(うろ覚え)
かなり専門的かもしれませんが

まあ私は長沼先生の本作りを通じて神経的なこともうっすら把握しはじめたので
もしかしたら話の内容が少しはわかるかもしれません。

まあとにかく北海道にしろ長崎にしろ、お魚がおいしいところだと行く気がしますよね。

で、帰って来たら、ちゅん平から新しい本の冒頭が届いていた。

よいです。そうとしかいいようがないほどよい原稿。

大地君も最近このブログの米欄でまだ引退するなと言っていたし

こいつらよってたかって私を引退させないつもりだな、と思いました。

解離するほどの二次障害のデパート状態から立ち直った今
次世代の自閉っ子たちのために
ちゅん平は次の本を書きたいのだと思います。

iPadにのっけました。

展開によっては本日の講演で一部ご紹介させていただこうと思います。
親御さんたちにこそ、伝えたいちゅん平の心からのメッセージ。

それではお目にかかれる方、現地で。
本日の新横浜は横浜アリーナでジャニタレ、日産スタジアムでマリノス戦、横浜ラポールで岩永先生と
人気者が集結し、混雑が見込まれます。

気をつけてお出かけください。

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6 コメント

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引退なんて (マスオさん)
2011-07-30 09:19:08
おはようございます!

ダジャレでは笑ってくれないのに、絵では笑っていただけるんですね(笑)。
光栄です、ありがとうございます。

そうですよ。
良い原稿、いっぱい集まってくれば引退なんて、まだい”いんたい”・・・なんて、ウフッ♪

大地くんの原稿も楽しみです。
はるまも優勝したし、良いのができてるんじゃないかな~♪
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ダジャレは生理現象 (浅見淳子)
2011-07-30 09:36:17
画伯、ようこそ。
国技館のどこから見てもお相撲さんの見積もりが取れたりする画伯の能力は、ふだんはなんの役にも立ちませんが、似顔絵にはすんごい役立っているんでしょうね。
それと、ここの米欄はダジャレ禁止っていったのに・・・。
まあ画伯のダジャレは生理現象ですからね。
大地君の原稿いいですよ~。男前です。
そのうち打ち合わせしたいんだけどね、この暑いのに我々が顔を合わせると暑苦(以下略)。
とはいっても明日は遊びで暑苦しいメンツが揃いますね。よろしく!
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引退されては困ります (なり)
2011-07-30 11:07:12
昨年の北海道の感覚統合学会にいらしたのですね。
私も参加していました。
長沼先生のお話しも聞いていました。

でも

難しくて理解できませんでした。

正直に言います。

わからない…わからない…zzzzz

だから、長沼先生の本がほかの出版社から出ていたら
きっと買わなかったと思います。
花風社だから買いました。
花風社の本なら私にも理解できるのではないかと思って。

感覚統合の本も、一番理解しやすかったのは
『続 自閉っ子そういう風にできてます!』
でした。
実践編ではほかにもわかりやすい本はあります。
でも、感覚統合と自閉症との関係が一番わかりやすかったのはこの本です。

長沼先生の本は、札幌で行われた研修会で買いました。
長沼先生もいらしたのでサインを頂に行くと
「難しい本ですよ」
とのお言葉。

「大丈夫かしら?」
と、ちょっと不安になりました。

特別支援学校の教師を長いことしているのに
脳関係は苦手です。
大学時代も一番苦手としていました。

そして「こんなことわからなくたって教えられる!」
と、開き直って20数年。

でも、最近になって、知りたくなったのです。

普通学校を訪問する仕事が多くなり、発達障害の子達にかかわるようになって。

そんな時に、この本で出会えたのはラッキーでした。

「すごくよくわかりました」
とは言えません。

でも、さすが花風社! さすが浅見さん!
頭がこんがらかってきそうなところで
浅見さんがわかりやすい言葉でまとめたり、質問したりされることで
何とか持ち直して読み進めることができました。
そして、もっと知りたい、もっと勉強したいと思いました。

杉山登志郎先生の『発達障害のいま』も、この本を読んでいたことで理解が深まったのではないかと思っています。
というより、もし読んでいなかったら理解できなかったかもしれません。

専門用語だらけの難しい本のほうが理解しやすい方もいるでしょう。
でも、私には無理です。

難しい内容をわかりやすくやさしくというのは
ものすごく高度な技術です。

花風社の本は立ち読みでも読めてしまう本がけっこうあります。
でも、実は、何度も読み直すことで、その時々の学びや発見があるというのが私の実感です。

訪問した先の学校で先生方に感覚統合の勉強をしませんか?とおすすめするときには
『続 自閉っ子そういう風にできてます!』を紹介しています。

そして、この夏休み前には
「明日の授業に役に立つというわけではありませんが
休み中に読んでおくといいですよ」と
『活かそう!発達障害脳』を紹介しました。
授業に追われているときは、どうしても、ハウツー本に走りがちですから。

これからも、ほかの出版社から出たら、ものすごーく難しくなってしまいそうな方の本を
是非、花風社で出版してください。

杉山登志郎先生の本も、花風社で出したら、もっともっとわかりやすいのではないかと思っています。
特に「予防」という、読み間違えたら反発を受けそうな部分は。

私のような読者のためにも引退はしないでください。



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わかりやすく (浅見淳子)
2011-07-30 17:16:08
なりさん、ようこそ!
出版の世界に入って20数年経つ私ですが、最初の半分は文芸翻訳の世界で仕事してました。生硬になりがちな翻訳の文章をいかに読みやすくするかについて色々実践したり指導したり。
何人かの翻訳家をプロデュースしまして、その中にニキさんもいます。そのきっかけで発達障害の本を作るようになりました。
外国語の本を読みやすい日本語にするのも、異文化である自閉っ子たちのメッセージや難しい専門的な内容を読みやすい日本語にするのも、私としては文芸翻訳の世界で培ったものの延長のように思えています。
難しいことを難しく語るのはあまり脳みそ使わなくてすみますからね。
これからもまた本を出したらよろしくお願いいたします! ここにも遊びにきてくださいね!
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Unknown (とと)
2011-08-06 15:13:47
はじめまして。
私は発達障害疑い(?)の者です。
(専門家に発達障害の可能性を指摘されたことがあるけれど診断はされていない)

色々な発達障害本を読んできましたが、自分にもっとも役に立ったのは花風社さんの本です。

最近購入した「活かそう発達障害」もとてもよかったです。
内容はとても高度なのに、長沼先生と浅見さんとの対談になっていることや、ところどころ小暮満寿雄さんのイラストが入ってるおかげで、ずいぶん読みやすくなっていると思いました。

これは神田橋先生の「発達障害は治りますか?」でも感じました。
発達障害は治りますか?の内容がすばらしかったので、ほかの神田橋先生著の本も何冊か読んだのですが、「発達障害は治りますか?」が一番読みやすかったです。
(同じくらい読みやすかったのは「養生のコツ」です)

自分を「発達障害の傾向がある」と指摘した「○○市 こころのセンター」の医師も花風社さんの本をお勧めだと言っていましたよ。

花風社さん以外の発達障害本によくあるような「心の理論」「3つ組の障害」「積極奇異・受動・孤立の分類」にこだわってるような本のほとんどは、説明が下手なのか翻訳が下手なのか自分の理解力が低いのかで、読んでも何が言いたいのかサッパリ理解できなかったり、「しょせん自分は健常者の脳とは違うんだ。発達障害者であるかぎり努力したって無駄なんだ」と絶望させるような本が多かったです。
(ニキさんの「モンダイな想像力」だけはとてもわかりやすかったし、読んでも絶望はしなかったですが)

また「絵カード・ABA・構造化・STT」にこだわっているような本は、決して内容は悪くはないと思うのですが、自分には役にたたなくて、それらよりもADHDやADDの人向けのライフハック本のほうがずっと役にたちました。

花風社さんの本は「じゃあ、どうしたらいいのか?」「じゃあ、どうすればいいのか?」の提案があって、それが自分に納得できる方向性なのが好きです。

これからも浅見さんにしか作れない花風社らしい本を出してくださいね。
応援しています。
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解釈ではなく対処を (浅見淳子)
2011-08-07 06:21:49
ととさん、ようこそ!
自分が、あるいは自分の子どもが障害者であると診断されるのは、どの人にとってもトラウマになっておかしくない体験のはずです。
そのときに「いったいどういう障害なんだろう?」「何が障害の本質なんだろう?」と追求するのは癒しの始まりであるし、そういうことをサポートする本があってもいいと思います。
でもそこから「じゃあどうすればいいの?」の提言がないと面白くないですよね~。
ていうか私自身はそういう本しか作りたくないんですね。
三つ組みは・・・「自閉っ子と未来への希望」にも書きましたが、私自身が自閉症を理解しようとしていたとき、あの説明を読んでもぴんときませんでしたね。
でも身体感覚に違いがあるから世界観が違うとか、ニキさんの言う「想像力が世俗の役に立たない」という表現は、生き生きと実情を伝えてくれます。そこから逆に三つ組みに戻った火事です。
応援ありがとうございます。また遊びにきてくださいね!
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