治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

支援者のアドバイスを話半分に聞く

2011-11-02 08:35:35 | 日記
さて、結果的に言うとちゅん平さんは今販売業についている。そして生き生き暮らしている。
職場では「覚えが早いね」と言われているそうだ。

世の中に数ある職業のうち、どうやってここにたどりついたかは
前回配布した「自閉っ子通信6号」と大地君の新刊についてくる「自閉っ子通信7号」に詳しい。

もちろん11月13日の福岡講演でもしゃべってくれるだろう。

先日話したとき
「そういえば支援者は一般に、ASDの人は営業や販売には向かないとか言うよね」っていう話になった。

そういえばそうだ。

で、私は実を言うと
支援者が言う「あれに向いている、これに向いていない」って実にくだらん、
聞く必要がないアドバイスだ、と思っている。

支援者ってだいたい医療か福祉か教育の分野でしか働いたことのない人たちだ。
それ以外の仕事を3Dで見られない人が驚くほど多い。

その人たちがなぜ「この仕事はこうこうだからASDには向かない」と決め付けられるのか不思議で仕方がない。

この仕事はダメだとか、一生結婚できないとか、言うのはもうやめようよ。

ちゅん平は職場見学や実習を経て、今の仕事にたどりついた。
もちろん昔みたいに体力がなかったら、到底できなかっただろうけど。

発達障害者は発達するんですよ。

どうも支援者が、それを信じていないように見えるところがあるんですけど。

さて皆さん
自閉っ子通信や福岡講演も新刊同様お楽しみに!


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2 コメント

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転ばぬ先の杖 (taimyumachine)
2011-11-02 12:35:49
たびたびおじゃまします。
「障害者の経済学」(中島隆信著)という本に、あらかじめ、できるとかできないとか、と考えてリスクを減らす考え方を「転ばぬ先の杖」型と言ってました。
やってみなきゃわからないでしょ、というのは「案ずるより産むが易し」型だそうです。
これからの障害者福祉は「産むが易し」型に移行する必要がある、ということを書いていたことを思い出しました。
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そうですね (浅見淳子)
2011-11-03 08:04:41
taimyumachineさん、ようこそ!
そうですね。中島先生の「障害者の経済学」私も何度も読み返しています。今年の春先には北海道で長沼先生とジョイントの講演会をなさったようで、「自閉っ子と未来への希望」を献本してみれば、とお話をいただいていた先に震災が起こって忘れていたのを今思い出しました。思い出させていただいてありがとうございます!
中島先生は母校の教授であり、大相撲関係でもテレビに登場されることが多く、私は勝手に親近感を感じて愛読しています。
それはそうと「転ばぬ先の杖」的支援、多いですね~。そういえば私、ちゅん平さんにいい人がいないかと勝手に画策していた時期があり、そのときある支援者に「そんなのできっこない」とか言われたのを急に思い出しました。結果的に言うと私がやったのはおせっかいで、ちゅん平さんはちゃんと自分で彼氏をみつけてきて今に至るわけですが。
支援者の心配事って、まあ親切から出るんでしょうけど、本人たちをみくびっているっていうか、はっきり言って無礼な場合も多いですね。ちゅん平さんに彼氏なんかできないって言った支援者には「でもあなたも私も結婚している。完璧な人間じゃないと結婚できないわけじゃないじゃないですか」って言いたかったですね~。
先日ちゅん平さんはデート中にこの支援者の方とぱたりと会ったとか。それ聞いてわっはっはと思いました。
またお越しくださいませ。
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