母が亡くなって8ヵ月、コロナ禍での葬儀は家族だけで行った、
ひとり暮らしだった母が認知症と診断され老人ホームにお世話
になったのが2年前94歳のとき、アルツハイマーとレビー小
体型認知症で幻覚妄想が激しく、会話が噛み合わない、家に帰
りたいが帰れない苦しみ、明日がどうなるかわからない苦しみ、
心の中はそんな状態だったと思う。
おむつをして車椅子状態、要介護3の状態だった、やっと施設に
もなれたと思ったところ、昨年の9月に大腸がんに罹患、それか
ら半年後に亡くなったが、亡くなる1ヵ月前はまさに痛みとの闘
いだった。
人生の最期で認知症と大腸がん、老いて弱くなっていく情けない
自分との不安と葛藤のなかで母は人生についてどんな思いでいた
のだろうか?死は人生苦からの解放という言葉があるが、母が亡
くなったとき、やっと母は解放されたのだ痛感したものだ、私自
身喪失感はあるもの、その気持ちは今も変わらない。