支離滅裂な読売の「一帯一路に政府支援」という大スクープ
2017-11-28
きょう11月28日の読売新聞が、一面トップで大きく報じた。
日本政府がついに一帯一路に参加する企業を支援する方向で検討していることが分かったと。
安倍政権から情報を貰ってスクープをくり返す読売新聞らしい大スクープだ。
これが本当ならまさしく大スクープだ。
しかし、その記事を読み進めていくと支離滅裂なことがわかる。
一帯一路に慎重だった安倍首相がなぜ急に方針転換したのか。
それは、来年こそは安倍首相と習近平主席の相互訪問を実現させたいからだという。
本末転倒だ。
だったら初めから一帯一路に賛成すればよかったのだ。
もっとはやく相互訪問は実現していたに違いない。
ところが読売新聞はこうも書いている。
安倍首相は今年7月、ドイツで行われた習近平主席との日中首脳会談で「(一帯一路は)ポテンシャルを持った構想だ。協力していきたい」と表明したという。
なんだ。すでに習近平主席に伝えていたのか。
だったらその時に、日本企業を支援する方針を打ち出すべきだったのだ。
そうしていたら、この間訪中した経団連らの大ミッションは大成功に終わっていただろう。
しかし、読売新聞はこうも書いている。
一帯一路は米国主導の国際秩序を転換させたいという中国の思惑があると。
だから、それに対抗するためインドなどと組んで中国包囲網を進めていると。
そんなことをしているからいつまでたっても習近平主席は安倍首相を信用しないのだ。
相互訪問に応じないのだ。
一帯一路に参加するのか、しないのか、どっちが本当なんだ。
読売新聞はこう書いている。
日中両国の改善をすすめ、北朝鮮の核・ミサイル阻止への協力を中国から引き出す思惑もあると。
まだ思惑があるのか。
そんなに思惑が多くてどうする。
そんなことで一帯一路への支援に舵を切ったと言えるのか。
すべてが中途半端で支離滅裂だ。
安倍政権から情報をもらってスクープを書いてばかりいる読売新聞の記事は矛盾だらけである(了)