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桜木紫乃「家族じまい」

2020年06月21日 22時38分27秒 | こんな本を読みました
 自分のことを知っているのは、やはり自分だと、このごろ思う。
 「他人に映して」と言われるが、それでも、最終的に知るのは自分自身である。
 粗暴と言われるものも、それなりの事情や「言い訳」があるのだろう。
 ひ弱と言われている人も、思わぬところで自分の「芯」を知ることもあるのだろう。

  反対に、他人を見ることで。人の気持ちや事情など、すべてが分かるわけではない。
 「見た目」の裏に何かがひそんでいるかもしれない。そう思って人と接するか、またはいないかで、まったく接し方、生き方は変わるものである。これまで私が人を「嫌い」だと思ったことがないことで、私はかなり得した人生を歩んできたと思う。
 
 この小説を読んで、心に残った文章だけ引用しておく。あいかわらず、心理の表現がすばらしい作者だ。

 「好きなことを仕事にするのは、いろいろ大変なこともあるでしょうが、差し引きゼロなら御の字ですねえ」
 「好きでやっているという諦めが助けてくれる場面がありますからねえ」
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