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こだわりは好きです

2012年05月06日 18時49分28秒 | 素人の劇評
「星を撃ち落とす」
劇団はんなりふるぼっこ
pit北/区域
5月6日15時の部 千秋楽

偶然と思えることも、必ず理由、原因があり、その積み重ねが結局は「必然」といわれるものなのだ。
だから私達が日々、選択している、どんな些細なことも、実はあらかじめ決められたもので、自己が自由な意思で選びとったものなど、なにひとつない。
大学時代、こんなことを誰彼問わずに説いていたクラスメイトがいた。宿命論にかぶれた、その友人は、いまどこでなにをしているのだろう。(あるいは、とっくにこの世からさよならしているかもしれない)

登場人物はたくさんいるが、これは原作者の自問自答なのだろうと思う。

循環小数のような展開ながら、この「屁理屈劇」(失礼)を私なりに楽しむことができた。

注文は三つ。

①宿命についてのシンポジウムではないので(また失礼)、もっと身体表現も追求してほしかった。
 内容からして、会話劇という形式を意識したのだろうし、劇場の狭さも加味しなくてはならないのだろうが。
 これは次回のお楽しみ。

②若い役者さんばかりの劇団は、「熱い」が、「安心感」という点で欠ける傾向にあると思う。
 今回出演の役者さんの演技が「なかなかのもの」だっただけに。
 客演、友情出演なりで、年齢構成のバランスを図ってみてはどうか。(若さが信条なら仕方ないが)

③この劇は、虚無、希望のどちらを、私たちに選択させようとしているのだろうか。
 「それはお客の判断に・・・」でも構わないが、役者同士の稽古の際に、どんな話がでてきたのか興味あるところだ。
 私たちに投げられるテーマも悪くないが、劇団員として、原作者として、後者であったことを願う。
 希望を、人間の深みを、ぜひ私たちに与える劇であってほしい。
 
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