正さん日記

世の中思いにつれて

日中首脳会談行われる、遠く感じる真の友好関係構築

2014-11-11 15:13:19 | Weblog

 11月10日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)開催の中国北京人民大会堂で、安部晋三首相と中国習近平国家主席によるほぼ2年ぶりの日中首脳会談が行われた。

 今回の会談で共同声明や合意文書などは出ず、会談前に出された4項目の合意文書を基本に、いわゆる「戦略的互恵関係」の再構築を図っていくことになったようだ。

 安倍首相と習国家主席は初めて握手を交わしたが、習主席は能面のような顔で安倍氏と目を合わせなかった。中国国内向けの演出であることは分かったが、それだけ日中関係がこじれていることを物語っていた。

 中国側は、今回の安倍、習会談は日本の求めに応じて行われたと言い、あたかも会談してやったとの言いぶりである。また、会談前合意した4項目の内、尖閣諸島問題については、日本が、日中両国間で問題になっていることを認めたことは成果だと受け止めている。

 一方、日本も、尖閣諸島周辺での不測の事態発生を回避する枠組みづくりの作業に入ることで一致した点については成果があったとの判断だ。

 いずれにしても、今回、25分間行われた日中首脳会談で、双方のわだかわりが解消する方向へ一歩進んだとは言い切れないが、氷結状態が少しは緩んだかもしれない。

 習主席も「戦略的互恵関係」の再構築については、容認したようだ。中国は、外国からの資本投下が緩慢になっている中で、とりわけ日本からは中断状態になっており、この回復を望んでいる。

 日本の場合も、対中輸出が全盛期より14%も減少している状態を挽回したいと望んでいるように、ここ数年に亘る日中関係の悪化が、両国の経済にマイナス現象をもたらせている状況を改善しなければなないとの認識は共通している。

 ただ、今後、会談の前提になった4項目の合意事項が履行され、さらに関係改善が進展する保障はないようだ。

 だいたい、第一次安倍晋三内閣の時に、「戦略的互恵関係」というフレーズが語られ、今回も復活したが、「戦略的」の言葉には「大局的」という意味がないのか。「大局的」の言葉の裏には、「本当はそうじゃないけれど」という意味が隠されている。これでは、日中両国の真の友好を果たすことはできないのでなかろうか。「関連:11月8日

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