６月１４日午前9時10分ごろ、岐阜市にある陸上自衛隊射撃場で自衛官候補生の１８歳の男が指導役の陸曹３人に向けて自動小銃を発射、５２歳隊員は胸部、２５歳隊員は脇腹をそれぞれ負傷し、運ばれた病院で死亡した。もう1人も左脚にけがを負った。
捜査関係者によると、男は５２歳隊員に叱られたという趣旨の供述をしている。死亡した２５歳隊員への殺意は否定し、発射を妨げようとしたから撃ったという話をしているようだ。
自動小銃は、「89式5.56ミリ小銃」で、入隊時に各隊員に貸与されるもののようだ。単発と連発の切り替えが可能だ。射撃訓練は全5回で、うち4回は実弾を使う。
14日は最後の訓練で候補生約７０人と、教官ら指導役の隊員約５０人の計１２０人が参加。隊員が銃を装備する上で必要な検定を実施することになっていた。
岐阜県警と陸自は教官が標的だった疑いもあるとみて、容疑者の男と教官との間で何らかのトラブルがあったと見て当時の状況を調べている。
教官がどんな指導をしていたのか分からないが、この種の恨みつらみで簡単に人を殺す心情は並みの人には分からない。
自衛隊は、今日まで戦場で殺戮の経験は無いと思うが、隊内で上司が狙われることは無論想定外だろう。
未だ、社会に出たばかりの１８歳の男が何故殺意を抱いたのか、本格的な究明が待たれる。
