正さん日記

世の中思いにつれて

改正入管難民法が成立。申請2回が限度で3回目以降は強制送還が可能に

2023-06-10 10:21:49 | 政治

 外国人の収容・送還ルールを見直す改正入管難民法が9日、成立した。

 議論の焦点となったのは、難民認定の申請が3回目以降の場合、強制送還を可能としたことだ。

 現行法は、難民認定を申請すれば回数や理由にかかわらず一律で送還手続きが止まる。政府は「申請を繰り返すことで送還を回避しようとする人がいる」と法改正の必要性を訴えてきた。

 しかし、危惧されるのは、法律第一により3回目以降の申請者が本国へ送り返され逮捕、投獄、拷問、虐殺などの迫害を受ける可能性があることだ。

 政府が改正を必要としている根拠に、難民審査を担当する参与員が111人いる中で、1人の参与員が2021年に20%、22年に26%を審査し、この人物が21年に国会の参考人質疑で「入管が見落とした難民を認定したいのに、ほとんど見つけることができない」と述べたことだ。

 しかし、特定の人物の意見を取り入れることによって現行の難民審査の公平性にかえって疑問が付いた。

 今回の改正では、難民条約上の難民に該当しない紛争避難民を「補完的保護対象者」(準難民)として保護する制度を新設。政府はこれにより、人道上必要な措置は対応可能としている。

 国会審議中には、大阪出入国在留管理局の常勤医師が酒に酔った状態で外国人収容者を診察した疑惑も浮上。21年に名古屋入管で収容中のスリランカ人女性が死亡した問題を受け、施設内の医療体制見直しを進めてきたとする政府の主張が、説得力を失った感は否めない。

 また、日本の難民認定率は約1%。国際水準と比べて極めて低い。今回の改正は、さらに国際社会における日本の難民受け入れの消極的な対処が問われ、発言力を失うことになるだろう。「関連:6月3日

 

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