日本の宇宙探査機が素晴らしい活躍で世界にアピールしている。1年前に発射した「はやぶさ2」が12月3日地球に接近し、地球の引力を利用して軌道制御するいわゆるスタングバイにより太陽系の起源・進化と生命の原材料物質を解明するため、C型小惑星RYUGU(リュウグウ・旧1999JU3)を目指した。
次いで、12月7日、今度は金星探査機「あかつき」が金星をまわる軌道への投入に向けたエンジン噴射に5年ぶりに再挑戦し成功した。
宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))の計画によると、あかつきは7日午前8時50分過ぎ、4台の小型エンジンを一斉に逆噴射、約20分間の連続噴射によって金星をまわる楕円軌道に投入され、金星の大気などの観測を始める予定だ。
あかつきは2010年5月、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。しかし同年12月に主エンジンが故障し、軌道投入に失敗。この5年間、太陽のまわりを9周して金星に再び近づくタイミングを待っていた。
今回は、故障した主エンジンの代わりに、通常は1秒以下しか噴射しない姿勢制御用の小型エンジンを連続噴射するという「裏技」を使って金星軌道へ投入に成功した。(写真:左はやぶさ2 右あかつき)「関連:2014年12月4日」