農業は命の維持にかかせない
食料自給率の向上を最優先にすべきである。
「農政、翻弄される農家 危機感「本当の創生を」
東北の争点を行く(中)農業」
- 2017/10/19 2:00
- 情報元
- 日本経済新聞 電子版
コメの生産調整(減反)廃止、農協改革、環太平洋経済連携協定(TPP)や日欧経済連携協定(EPA)などの貿易自由化――。農業が主力産業となっている東北を大きな変化が襲っている。
「農家は政治に翻弄されてばかりだ」。岩手県岩手町で酪農を営む農業生産法人、ハッピーヒルファーム代表の千葉一幸さん(65)はこれまで農政の変化を敏感に捉え、対応してきた。
1979年、高校を卒業して就農、6代目となった。国により流通が規制されていたコメが自由化される状況を目の当たりにした。当時は酪農のほか、コメやタバコ、リンゴなどを扱ってきたが、父親とともに酪農に特化することを決めた。99年に法人化、2012年からは直接販売に踏み切った。「酪農も自由化の波にのまれると思った」からだ。
生乳の9割以上が農協を通して流通しているなかでの直接販売は、地元で感情的なしこりを生んだ。それでも「先祖の努力の積み重ねの上にある土地を絶対になくさない」との思いで臨んだ。現在、借地も含めて牧草地が50ヘクタール、トウモロコシ畑が12ヘクタール。成牛・育成牛合わせて230頭を飼育、売上高は1億8000万円となった。農協に支払う手数料がなくなり、手取りも増えた。
ただ千葉さんのように「積極的な経営」に乗り出す農家は多くない。盛岡市近郊で稲刈りをしていた男性(71)は「交付金がなくなったら、この水田を守っていけるかどうか」と不安を口にする。
主食用米は18年度から10アール当たり7500円の交付金がなくなる。これまで農協の指導に従ってきたが、減反廃止で販売競争が激しくなり、生産数量を守らない県も出てくるだろう。米価の行方は不透明だ。
与野党は公約で「所得の向上」や「稼げる農業へ」などと掲げるが「我々のような小規模農家はどうすればいいのか」。農政の変化に振り回されてきた経験から疑問が付きまとう。40代の息子は会社勤め。「農家を継いでくれ、とはとても言えない」と話す。
厳しい状況の中で、東北各県の農協政治連盟(農政連)の対応も揺れている。16年夏の参院選では福島を除く5県が自主投票とし、自民党圧勝の中で東北では5県で野党が勝利。今回の衆院選で青森は自主投票、与野党候補とも推薦した岩手も事実上の自主投票だが、秋田、宮城、山形は自民支持回帰の動きを見せた。ある農協幹部は「自民の政策にもろ手を挙げて賛成というわけではない。選択肢がなかった」と打ち明ける。
離農者が増え、耕作放棄地も多い。農家は危機感を募らせている。岩手県によると、16年度の認定農業者は約7100人で、09年度に比べて約15%減った。65歳以上は3分の2を占める。選挙戦では、離農対策などの中長期的な農業政策を訴える候補者は乏しい。千葉さんは訴える。「農業が産業として残らないと地方はダメになってしまう。本当の地方創生の施策を見せてほしい」
※
1.動物は生きるために食料が必要です。その食料は国内生産が先進国の目指しているところです。
日本は先進国の中では最低の食料自給率で、もし、戦争が勃発したら、食料の輸入が止まったら、真っ先に飢餓状態になり、戦争に負けてしまい相手の言いなりになってしままわなければならないことになります。
北朝鮮を見てください、食料不足で、兵隊も痩せこけています。戦力の無さを核兵器に頼らざるを得ませんが、「金を出せ、さもないと核ロケットをぶっ放すぞ」と言うわけには行かないでしょうが、食が不足して国民が納得するわけはありません。核より農業優先すべきでしょう。
(近い将来、金王朝は国民に不満による朝鮮革命により転覆するでしょう。金正恩はそこを考えて、体制維持の確保を求めていますが、その体制維持は補償すべきではないでしょう。トランプ大統領は補償すると言っても、手のひら返しで、金正恩体制を破壊する・・・と予測します。)
それはさておき、
日本は・・・食料の60%を輸入に頼っていると言えるのです。少なくとも60%は自給すべきではないでしょうか。
そのためには、農家は食料調達員、一種の戦力として、考えるべきではないでしょうか。それが重要な防衛力と言えるのではないでしょうか。
「食料は、食べ物全体を示すことが多いです。 食糧は、主食(コメや小麦)と なるものを示すことが多いです。」と辞書にありました。
いざとなったら、生きるための食料(主食)が必要です。ですから、主食になる五穀の豊穣(食糧)が大切なのです。祭りはこの五穀豊穣を願ったのです。相撲はその行事の一つです。
「力技 (ちからわざ) による格闘技の一種で「角力」とも書く。素手,まわし一枚の姿で土俵上に相対した競技者が相手と倒し合い,土俵外に出し合って勝敗を競う。弥生時代 (前 300頃~後 300頃) の稲作に伴う農耕儀礼として発生し,庶民の間に発達した原始的な相撲の形式が,奈良朝の頃天皇家に取り上げられ年中行事として七夕の余興に行なうようになった。」
(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説)
つまり、戦争状態になったら、食料自給率より食糧自給率の方が大切なのです。
食料自給率は野菜果物を含んだ食料のことで、日本の果物や野菜は高いので金額ペースで換算すると食料自給率は高くなると言う人がいますが、砂漠でダイヤモンドを取るか水筒を取るのかと言われているのと同じで、命をつなぐためには、水筒を取るのが正しいのです。その時のことを考えて食糧の自給率は高めておくべきなのです。
この日本の食糧自給率を計算すると約25%くらいで、日本は世界で最下位のランクにあると言われています。
生きるためにはカロリーが必要なのです。60㎏のトウモロコシがあったとします。これを豚に食べさせて6㎏肉を得られるとします。
60キロのとうもろこしか6キロの肉か…生き続けるためには60キロのトウモロコシが必要なのです。
食料自給率は、国内の食料消費が国産でどの程度賄われているかを示す指標です。我が国の食料自給率は、長期的に減少傾向で推移しており、先進国中最低水準となっています。また、食料自給力は、我が国農林水産業が有する食料の ..」
実は、食料自給率は戦力・自衛力を意味しているのです。
先進国は、第二次世界大戦で食糧自給率を高めることが必要と知り、戦後食糧自給率が100を超えることを目指しているのです。
他方、日本も食糧自給率向上の大切さを学びましたが・・・アメリカはその学びを忘れさせたのです。
その方法は、アメリカ余剰農産物(小麦、とうもろこし、脱脂粉乳等)を安く、時には無償で日本に輸出したのです。何故なのか?
これによって、日本の食の欧米化がすすみ、日本の主食の需要を減らし、日本の農業の破壊が進み、食料自給率の低下が進んでいるのです。そして、国力が落ちていて、もう、アメリカには何の抵抗もできなくなっているのです。
そういう話はこのブログでも書いています。
「日本侵攻 アメリカの小麦戦略」小麦キャンペーン始まる―元 ...
農業者は、食料確保担当者として、公務員扱いにして、食料確保、農地確保、の担当員にすべきではないでしょうか。
家庭でも、軍隊でも、食の担当者がいるように、国の食の担当者を考えるべきと思います。
国は。食料は輸入すればいいと考えているのでしょうか。
地球温暖化で食料の生産は今後どうなるかはわかりません。自国の食料は自国で賄うべきです。
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