(ブログ読者からの投稿です)
退職金とは何か?
県議選、そして市長選・市議選が近づき、巷もだいぶ騒々しくなってきました。
現市長は3期目を終え、4選を目指すわけですが、市長は1期終えるごとに退職金がもらえる。よく知られていることですが、うらやましいお話ですね。
市長は1期終えるごとに退職金をもらえる
「習志野市特別職の職員の退職手当に関する条例」(昭和49年条例第50号)という条例があります。市長、副市長、教育長、公営企業管理者の4人については、この条例により退職金が支給されます。その第3条によると、退職金は、「市長の退職した日の属する月の給料月額に在職月数(1期は48月)を乗じて得た額」に、100分の45を乗じて得た額とする、と定められています。また第2条第2項は、「退職手当の支給は、任期ごとに行う」と規定しています。だから1期終えるごとに退職金を受け取ることができるわけですね。
因みに市長の給料月額については、こんな雑誌記事があります。
東洋経済ONLINE 「知事・市長の給料が高い自治体」全国トップ500(2019/06/10)
「知事・市長の給料が高い自治体」全国トップ500
この記事のとおりなら、退職金として1期ごとに、95万円×48月×100分の45=およそ2千万円を手にするわけですね。「もう一期!」「もう一期!」と止められなくなってしまうのも無理ないのかも知れません。
ところで、退職金とは何でしょうか?
労働者の退職金については、本質的には賃金の後払いであるとされています。アメリカ式の出来高年俸制のような給与体系では、若い頃バリバリ稼いで、高い給料を取る一方、年を取ると働きも落ちて給料も下がってしまいます。しかしその頃になると、子供も大きくなって学資もかかってくる。そこで日本の年功序列・終身雇用制の下では、若い頃の給料を抑えて、壮年期からの支給に回す「後払い」の慣行が生れました。そして、最後にその精算と老後の生活を支えるものとして退職金が支給されてきたわけです。
しかし、市長は労働者ではなく、終身雇用でもありませんから、市長の退職金はこうした労働者の生活給的な退職金と同じに論じてよいのかは考えさせられるところです。これは市長としての功労に報いるものとして、むしろ賞与、ボーナスに近いものと見るべきかも知れません。
毎月高い給料を払った上に、1期4年間の給料総額の45%にもなる高額の退職金を更に支給する必要はあるのか?
私は「市長は無給で働け」などと言うつもりはありませんが、市長としての労苦は月々の給料できちんとペイさせて、退職金など出さないという考え方も許されるだろうと思います。上の条例の考え方では、月々給料として支払っているのは本来受け取るべき額の7割(145分の100)で、残り3割(145分の45)が未払いになっているから任期の最後に後払いするのだ、ということになりますね。なぜ後払いするのか、よくわかりません。一度に全部支給してしまうと「市長の給料が高い自治体ランキング」で目立ってしまうから、でしょうかね?
退職金廃止論は極端に過ぎるとしても、1期ごとに支払ってやる必要まではどんなものでしょうか。再選された場合は実際に支給するのはお預けにし、将来引退または落選したときにそれまでの累積額を支給する、という方法も考えられますね。また、むしろボーナスに近いものと考えるならば、引退した時点でその“治世”を総括し、住民投票で支給額を査定するなどということだって考えられるかも知れません。将来に向けて、そういった議論は必要ないのでしょうか。
それにしてもたった4年で2000万の退職金!みんな一生かかってもこんな退職金をもらえないのに!
市長の1期4年間で懐に入る金額は6,612万円、ということになります。
実際の給料 月額 95万円×48月=4,560万円
退職金として後払い 42.75万円×48月=2,052万円
合計 6,612万円
それにしても、4年で2,000万円という市長の退職金、どう考えますかね。定年まで一生かかって働いても退職金が2,000万円届くか届かないぐらいの我々(非正規なら退職金そのものがないか、すずめの涙)から見れば、怒りを禁じ得ないのではないでしょうか。
習志野市、職員の退職金はケチって訴訟になっているのに、市長は3期目の退職金を満額受け取る!納得いきませんね
現在、習志野市の危機管理監だった方が退職するに際し、市側の間違った説明の下に退職に応じたため、受け取れるべき退職金が減額されてしまった、という事件が訴訟になっています。その係争中にもかかわらず、市長は3期目の退職金を満額受け取る。何か、せせら笑う声が聞こえてきそうな話ですね。こうしたことも「誰かが考えればいい」話ではなく、習志野市の主権者一人一人が考えなければいけない問題なのではないでしょうか。
(編集部より)
習志野市長、自分のもらう高額の給料や退職金はしっかりキープする一方、習志野市を支える職員の退職金や「官製ワーキングプア」と呼ばれる低賃金非正規公務員の給料は更に削ってしまう、という悪どいやり方が、大問題になっています。市の職員の皆さんも、本音を言えば「もっとまともな市政をやってくれよ、殿ご乱心には困ったもんだ」と思っているのではないでしょうか?
「退職金、ウソの説明で不当減額」と前職員が習志野市を提訴 - 住みたい習志野
(東京新聞3月1日の記事より)習志野「退職金を不当減額」前危機管理監、市を提訴退職金が不当に減額されたとして、習志野市の前危機管理監である米山則行さんが、市に損害...
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「誤った説明で退職手当が大幅減」 前危機管理監が習志野市を提訴 - 住みたい習志野
この問題での市議会でのやりとり、音声でもお聴きになれます。(18:09ぐらいからが、この退職金問題に関する質疑応答です。声を荒らげたり、ヤジをとばしたり、という市長の態度に「市議会ってこんななの?」と驚かれる方も多いと思います
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