隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0634.若狭小浜殺人紀行

2005年08月13日 | トラベルロマン

 

若狭小浜殺人紀行
読了日 2006/12/15
著 者 石川真介
出版社 コスミック・インターナショナル
形 態 新書
ページ数 238
発行日 2002/5/1
ISBN 4-7747-0350-8

 

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つの頃からか、テレビで紀行番組がそっちこっちの局で放送されるようになったが、 ミステリーの世界でも紀行ミステリーとか、旅情ミステリーとか呼ばれるものが多く見られるようになった。
どちらが先だったか判らないが、紀行ミステリーについて言えば、映像化された場合の効果が、倍増されるというメリットがある、ことではないかと思っている。僕は元来こうした紀行ミステリーには興味がなく、手にすることはなかった。
ところが、石川真介氏の鮎川哲也賞受賞作の「不連続線」(509.参照)がドラマ化されたものを見て、その後原作を読んで、登場人物のキャラクターが好きになり、次々と読むことになった、それが、紀行ミステリーだったというわけだ。
ドラマの「不連続線」は、若干原作とニュアンスの異なる部分もあったが雰囲気としては、良かったので、その後いくつもの作品に同じキャラクターが登場しているにもかかわらずドラマがシリーズ化しないのは何故かと不思議に感じている。いまや、わが国の新しいミステリーには、定番とも思える、紀行や、それに付随して語られる、料理などもふんだんに登場して、風土や伝説等にも触れて、しかも、石川氏の小説には、勤務先のコマーシャルもふんだんに出てくるので、映像化を妨げているのか?!

 

 

本書は、推理作家の吉本紀子が寄稿先の週刊スクープの依頼で、迷宮入りとなっている、若狭のバラバラ殺人事件の取材に、広域捜査官の大島警部と福井県へと出かける幕開けだ。鯖江市出身の著者の、地の利を活かした地方色豊かなエピソードも添えて、吉本紀子の推理も冴える。

 

 

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