藁の楯 | ||
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読 了 日 | 2014/05/20 | |
著 者 | 木内一裕 | |
出 版 社 | 講談社 | |
形 態 | 文庫 | |
ページ数 | 335 | |
発 行 日 | 2007/10/16 | |
I S B N | 978-4-06-275846-8 |
放のミステリードラマを時々録画しているが、DVDに残す際にはCF部分を編集してカットする。録画機器の方で自動的にカットする機能はあるのだが、近頃は本編とCFの区別ができないことあるので、終わってから手作業で編集をすることになる。面倒な作業だが、見ながらコマーシャル部分を飛ばすのでは気が散るので、どうしても前もってカットしておくのは僕にとって必須の作業だ。
その際によく見られたのが本書を原作とした映画の予告編だった。ここには載せてないが帯の写真同様の俳優・大沢たかお氏が拳銃を構えているところなど、カット(切断)するところだから短いカットしか見られなかったので、過激なストーリーを想像させるシーンにどんな映画か警察ミステリーかな?というくらいの認識だった。
ついこの前という感じだが、映画が公開されてからもう1年以上がたっていることがわかり、僕の体内時計というか体内カレンダーが、次第にその速度を増している感じだ。そんなことを感じている間に、もうその映画が日テレで今日(5月30日)放送されるという番組表を見て、最近はテレビ公開も早くなったものだと、ちょっと驚いている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/33/a8c8850ad4a7c64fdadb6c1d552f9b49.jpg)
本は少し前に読み終わっているから、今晩放送される映画を録画しておいて、後で昼間に見ようと思う。
録画しておいて昼間見るというのは、夜遅くまで見ていると眠くなるのと、途中で入るコマーシャル・メッセージ(CM)が煩わしいという理由だ。CMは番組提供のスポンサーの広告だと分かってはいるが、あまり関心のない商品の広告を見せられることに、時として降らすとれ^しょんを感じることさえある。
以前会社勤めをしている頃は、そうしたCMで新商品の状況を確認することも、仕事の一つであったこともあるのだが、現役を退いてからはとんと興味が亡くなった。いや、たまには興味を惹かれることもあることはあるのだが、なにしろわずかな年金頼りのつましい生活環境の中では、そうした商品を買うことさえままならないから、自然と広告さえも敬遠したくなるというものだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/33/a8c8850ad4a7c64fdadb6c1d552f9b49.jpg)
かし、いくら孫娘を誘拐して殺されたからと言って、その犯人に10億円もの懸賞金をかけるという、破天荒な設定に驚くと同時に彼の怒りのすさまじさに引いてしまう。
作家の描く犯人のキャラクターの憎々しさは、そうした設定でさえ当然のことだと感じさせるほどだが、一方の引退後も国政に隠然たる影響力を及ぼすほどの、元大物政治家にも嫌悪感を覚えてしまうのは、僕が極々平凡な市井人である証拠か。 いつか、NHK・Eテレで放送されている「らららクラシック」という音楽バラエティ番組で、ピアニストで作曲家の加羽沢美濃氏と二人でMCを務めている石田衣良氏が言っていたが、作家は悪人を描くとき、「その人物が講じるいろいろとえげつない手段を考えるのが楽しい」というような意味のことを言っていたことがあった。あ、いや番組が違ったかな、そうだ石田氏がBSイレブンの「宮崎美子のすずらん本屋堂」にゲスト出演した時の話だった。
そういえば、特にミステリーでは優秀な警察官や名探偵を描くと同時に、卑劣きわまる極悪人や、陰惨な殺人を犯す犯人をも描くわけで、ストーリーとしてもその両方がいるから成り立つともいえるのだ。
そうは言うものの、このストーリーでは究極の立場や環境におかれた人間が、どんな行動に出るのかという問題も取り上げて、あるいは問いかけている感じもする。今晩の映画で、それらがどんな映像になっているのか、明日見るのが楽しみだ。
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