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隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2076.流浪の月

2022年03月30日 | サスペンス

 

流浪の月
読了日 2021/11/10
著 者 凪良ゆう
出版社 東京創元社
形 態 単行本
ページ数 313
発行日 2019/08/30
ISBN 978-4-488-02802-2

 

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れる春場所と言われる大相撲が3月27日に千秋楽を終えて、新関脇の若隆景が優勝の栄誉に輝いた。
過去何度も優勝直前までのチャンスを逃していた、好敵手の平幕高安は今回も若隆景のしぶとく、相撲攻守ともいえる戦術に惜しくも優勝を逃した格好だ。
これで来場所は好むと好まざる(ことは無いだろうが)とを問わず、若隆景は上位である大関を目指すチャンスの場所となり、今場所休場中の横綱・照ノ富士も登場?するから、新たな魅力に満ちた大相撲夏場所となるに違いない。楽しみに待つとしよう。

時々寒の戻りかと思う肌寒い日があるが、スポーツの世界はいよいよ春本番という時期が来ている。僕の好きな女子プロゴルフは、先週第4週を終えて早くも西郷真央プロが開幕戦に続いて、2勝目の栄冠に輝いた。
アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2022は天候不良のため、2日目が中止となり、36ホールの戦いとなり、ファーストラウンド7アンダーで首位だった鈴木愛選手は、最終日イーブン72でトータル137と3位タイに終わった。
前期は上位に姿を見せることが少なく、資生堂 レディスオープンの1勝に終わっていたから、今期の活躍を期待していたのだが・・・・。勝負は時の運(もある)仕方がない。

 

 

センバツ高校野球が終盤戦になって、ベスト4が次々と決まっている。我が木更津総合は残念だが、25日大阪金光に4—3で敗れた。その大阪金光は準々決勝で滋賀の近江に9―1で敗れ、ベスト8にとどまった。関東勢では、国学院久我山が星陵を4-2で下し準決勝に臨む。

新聞や雑誌その他で何度も目にするタイトルは、次第に気に合って読んでみようかという気になる。僕は書評などはそれほど気にしないたちだと思っていたが、読書好きにとってはやはり世間の評判は、気になるものだ。
ということで何回か図書館の貸し出し状況を見たが、人気が高くその都度貸出中の表示が出ており、借りることが出来なかった。地方の小さな図書館は蔵書の数量も少ないから、順番が回ってくるまで時間が掛かるのが難点だ。
以前は発売前にAmazonなどで図書データを確認して、予約カードを自分で印刷して提出するなどしたこともあったが、最近はそうした準備も面倒になり、予約の順番が来るまでゆっくりと待つことが多くなっている。
この本もようやく順番が回ってきたが、僕の後にもまだよやくを待つ人は少なくない所を見ると、人気の高さが分かる。
本当は、僕の理解力が少し高いようなら、新聞雑誌等の書評や読者の感想などで、内容を類推出来て読もうかどうしようかを判断するのだが、特に最近は何しろ読んだとしても、理解できないことも多いくらいだから、そうしたことで判断することはしていない。

 

 

容を忘れて、主人公の名前もどんな人物かももちろん分からなくなっているから、もう一度図書館にオンラインで予約をして借りてきた。自分では認知症予備軍などと思っており、ここにも同様の事を何度か書いているが、いよいよ予備軍から本物になって来たのかと、半分恐れる気持ちが湧いてきている。
しかし、本物になればそうしたことは自分では分からないのだから、まだ本物ではないのだろう。と、少し安心する、が、終わりの方を少し読んだら、何とか思い出してきた。そんなことは珍しい。普通読み返したりするときは、前に読んだ内容を思い出せないことが多く、1冊の本で2度楽しんだ、などと負け惜しみを言ったりすることが多いのに。

少し思い出したことに従って書くと、世の中は分からないことが多くて、分からないままいろいろと分かったようなことを言ったりする人が多いのだということが、今頃わかってきた。
いや、それで内容を思い出したと言えるのか?と、言われそうだが、その内容をここで書くことは、ネタバレになってしまうから、詳しくは書けないのだ。この本を読んだ人はそういえばわかるだろう。
事件の犯人と目されている青年と、被害者とされている少女の詳細は、なかなか世間一般には理解されることが無いだろうが、そもそも事件そのものが事件として成り立っていないことが、理解されないということに、やるせない気持ちを引き起こすのだ。

 

 

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2075.暗闇の囁き

2022年03月28日 | サスペンス

 

暗闇の囁き
読了日 2021/11/24
著 者 綾辻行人
出版社 祥伝社
形 態 文庫
ページ数 361
発行日 1994/07/20
ISBN 978-4-396-32384-0

 

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月20日に弟といすみ市大原に行ってきた。我が家の墓は、かつて父が達者な頃建てたもので、まだ夷隅郡大原町だったころ、大原町貝須賀の瀧泉寺境内は田舎の寺らしく、閑静な場所なのだが、木更津からは何しろ遠くて、ちょっと墓参りとはなかなかいかなくて、無沙汰になりやすい。
それに親が在命の頃は行くことも多かったのだが、亡くなってからは借家も返したから、めったに行くこともなくなってしまっている。まして僕の身体の具合や、車もなくなったことから、余計に足が遠くなっている。
そんな僕の心配をして、弟が様子見方々墓参りを計画したのだ。
しばらくぶりに会っての話は、お互いの加齢による身体の不都合が主な内容だったが、僕と4つ違いの彼は個人タクシーの営業をしており、今年9月の誕生日で79歳になる。
「タクシーの営業もあと1年か2年だな」というが、まだ運転の腕前は長年の経験から落ちてはいないようだ。行き返りの道中はお互い歳をとって、体の不調や物忘れの不便さなどの話題が多かったが、たまにしか会えないことから、顔を見るだけでも癒されるような気がして、兄弟も良いものだと感じたのだった。

 

 

いつの事だったかは忘れたが、この本は僕の娘が処分するためにひもで縛った中から取り出した1冊だ。タイトルに惹かれる響きを感じての事だ。オーストラリアの作家・パトリシア・カーロン氏の『ささやく壁』が安楽椅子探偵譚の傑作として、頭に有るから僕は“囁く”という単語に単純に敏感になっているのだろう。
だが、そうした僕の思いとは全く関わりなく、本書は著者の囁きシリーズ全3巻(緋色の囁き、暗闇の囁き、黄昏の囁き)の内の1冊だった。
僕の本に関する知識はまことにお粗末で、いや白状すれば本に関してのみならず、一般的な事柄に関しても世間知らずだともいえるだろう。毎日テレビでニュースは欠かさず見ているが、僕の場合はただ見ているだけで、しいて理解しようとはしていないから、どんなことが起きているかと言う位で、実際には世の中の動向を理解している訳ではないのだ。
というようなことだから、読書も余り役にたっていないようだ。何しろ忘れることが多いから、2冊前の本の内容が思い出せないくらいで、主人公の名前さえ覚えていない。
さて、本書の著者・綾辻行人氏は本格ミステリーの著者として知られており、僕はそのつもりで読み始めたのだが、僕が思っていた本格ミステリーとは少々趣が違っており、ちょっと戸惑いを感じたのだ。

 

 

っていたのと違っていようと何だろうと、どうせ金を出して買ったものではないから、誰に文句の言いようもなく、僕の好みに合ってなくても読み続けようとページを繰る。
第1章誘いの園から始まって第9章祈りの朝へと向かい、終章で終わりを告げる物語は、先述のように僕の好みから外れているので、僕の理解力は働かず、つまりはあまり面白さも感じなかったのだ。と言って、客観的にこのストーリーが面白くなかったということではない。
僕はしばしばこうした面白さを感じられない本を読んできたが、たまたま僕の体調不良により、じっくりと味わうことが出来なかったのかもしれない。今までにそういった経験がないわけではなく、時間が経って再度読み返して、味わえなかった面白さを発見したことも、一度ではない。
だから好みに合わなく、面白さを感じられない本も機会があればもう一度読み返すチャンスを得ようとするのだ。しかし、面白さを感じなかった本が、全てそうして読み返した時、面白さを再発見するとは限らないから、難しい。

 

 

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2070.血霧

2022年03月07日 | サスペンス

 

 

血霧
RED MIST
読 了 日 2022/03/03
著  者 Patricia Cornwell
訳  者 池田真紀子
出 版 社 講談社
形  態 文庫2巻組
ページ数 364/374
発 行 日 2012/12/14
ISBN 978-4-06-277435-2/277436-9

 

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にとってはシリーズ最新刊だが、発行日を見れば10年近くも前だ。積ン読本の消化はまあまあ順調に進んでいると言え未読の蔵書の数を考えれば左程順調とも言えなくなる。この読書記録を始めた切っ掛けともなった『検屍官』シリーズだ。その当時、今となっては信じられないほどの入れ込み様だったのに、月日の経過は僕をシリーズへの思いから解き放ってしまった。
それともう一つの要因は、ストーリーの進行やキャラクターの変わり身ともいえる変化の具合が、僕の興味を衰えさせたのだ。

だが、作者が僕の好みを察してストーリーを変化させるなどといったことは、全くの話あり得ないから、読者としては何をさておき、その変化をも飲みこんでいかなければならないのだ。
しかし、作者とは言え読者の好みを全く考えずにストーリーを考えているわけではないことが、キャラクターの動きなどに現れていることを知るのだ。例えば現在Dr.ケイ・スカーペッタの夫であるベントン・ウェズリーは、一度死んだにもかかわらず、途中で生き返っていることなどで、それと知れるのである。
世界的に翻訳されて、多くのファンを持つシリーズであれば、読者の望みも叶えられないわけではない、と言うことなのだろう。と、分かった様なこと言ったが、実際は僕は何も知らない。多分そうではないかと想像するだけだ。このシリーズが全世界(翻訳出版された国々の事だ)の多くのファンが、読んでいることは作者なら承知しているだろうし、そのファンに応えて物語を一層面白く、且つリアリスティックに進めていくことを目指すのではないか。

 

 

まだ上巻の半分ほどの所で、読みやすく感じたのは語り手が、ケイ・スカーペッタの一人称であることだと気づいた。確かどこかで、何巻目かは覚えてないが、三人称の語りになって、その辺から僕は面白さが半減したような感じがして、左程入れ込まなくなったのだ。
だが、ピート・マリーノとの会話で、彼に対する接し方を始めとする、ケイの独善的な態度と話し方は相変わらずだ、と感じる。随分と暫くぶりで読むシリーズ作品なので、前の巻のデータを振り返ってみたら、第14作目の『黒蝿』の所で、三人称の語り手になったり、ベントン・ウェズリーが生き返ったりしたのだ。 そんな古いデータを見たりしている内に、しばらくぶりで読んだにもかかわらず、何か懐かしい思いが浮かんできて、シリーズに夢中になっていたころの自分を思い返した。
読書の楽しみの一つはそうしたことにもある。いや、それこそが僕の読書なのだ。 ジェイミー・バーガーの企みにより、受刑者キャスリーン・ローラーとの面会で、彼女からメモを渡され、公衆電話でバーガーに電話するよう指示される。そんなことがあった後キャスリーン・バーガーが死亡するが、不審な点がいくつも重なって、スカーペッタを始めベントン、ルーシー、マリーノ達は一体となって謎に挑むのだった。

 

 

メリカの翻訳作品を読んでいると、店舗の名称が実在の名称を使っていることが多い。昔僕は2度アメリカ西部(カリフォルニア州)へチェーンストア研究のため訪れている。そこでディスカウントストア(D.S)のKマートやシアーズ、JCペニー、あるはウォルマートなど、またコンビニエンスストアのセブンイレブン、ファーストフードのマクドナルド、ファミリーレストランのビッグボーイその他いろいろとチェーンストアを見学して歩いた。
そんなことからたまに読んでいる作品の中で、知っている店舗が出てくると、親しみを感じたりするのだ。本書ではスカーペッタやべントン、マリーノ、ルーシーたちが日用品などを買い求めに出かける店舗に、ウォルマート(ディスカウントストア)が出てきて、僕はおやおやこのチェーンストアはまだ健在だったか、となんとなく嬉しさを感じたのだ。
先述のごとく僕が訪米したころには、ディスカウントストアの大手はKマートだったことなどを、思い浮かべて出来ることなら現在のアメリカ・カリフォルニアのチェーンストア群の発展具合を見たいなどと思ったりする。

ケイ・スカーペッタの僅かな違和感から、サバンナの監察医コリンを動かし、ルーシーにはコンピュータ能力を駆使させ、事に当たって意外な結末に至るのだ。僕がこの作品に惚れこんだのはケイ・スカーペッタを中心とした、あたかもワンチームともいえる集団が悪に立ち向かい、事件の謎を解決に導く過程だったのだと、ここに至って思い出したのだ。

 

 

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2061.罪の余白

2022年01月31日 | サスペンス

 

罪の余白
読了日 2021/08/08
著 者 芦沢央
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 309
発行日 2015/04/25
ISBN 978-4-04-102387-7

 

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ソコンとプリンターがうまくかみ合わなくなってしまった。今までにもたびたびそういうことはあったが、その都度短時間で回復したのだが、今回は数日たっても収まらずどうなってしまったのだろうと途方に暮れる。
今使っているキヤノンのTS-8230というプリンターは、スキャナーの機能がパソコンとの相性が良く、WHAサポートによってPS(フォトショップ)のimport操作によりプリンタのスキャナーの捜査が出来て、画像がPSに取り込まれ、加工できたり保存もできる。
同じキヤノンのプリンターでもピクサスMG7730などと言う機種ではその機能が使えないことから、TSを選んで購入したのだが、今の時代でもプリンターの寿命は意外と短い。
年賀状の印刷にどうにか間に合わせたいが、従来のように新しい機会を購入なんて状態になったらお手上げだ。それを防ぐ方法があるだろうかと、考えるだけ無駄だが、何とか回避したい。プリンタヘッドのメンテナスや清掃を何度か実施したが変化はなかったが、インクカートリッジのインク量の表示が、誤った表示をしているのではないかと思い、顔料ブラックのカートリッジを買って交換したところ、無事プリントできた。
これで、年賀状のプリントも問題なくなったが、個別にメッセージを書きたいが、脳梗塞の影響は文字を書くことに不便をもたらしており、普通に字を書くことが出来なくなっており、個別のメッセージはあきらめざるを得ない。
と言うことで、残念ながら年賀状は今年で終わりにするほとを文面に追加、長年のお付き合いを感謝する旨も書き足した。

 

 

誰かが「コンピュータは金食い虫だ」と昔行っていたが、僕についてもそれは全く当たっている。何台ものプリンターを変えたり、本体も最初のNEC・PC8801から数えたら。ノートパソコンを含め10台以上が代替わりしており、投資金額は回収できていないだろう。
いや、全くできてないとは言えないが、おそらく回収できたのはその3割くらいだろうと思っている。本体のみならず、メンテナンス費用も大変だ。ここにも前に書いたが、新しく買い替えた方がいいと言う位の、修理代もあった。今になって考えればバカなことをしたものだと言えるが、僕のバカさ加減はこれからも変わらないのだろう。
さて、今回の本のタイトルから、僕の罪の余白をつづったのだが、細かいことを言えば僕のやらかした罪はこんなものではない。恥ずかしいから言わないだけだ。 さて今これを書いているのは1月19日の事だが、前から気になっていることの一つに、ブログの書籍のデータを表の形で表しているが、タイトルが左端になっている。Htmlで中央に指示しているのになぜこうなってしまうのか、ぷららのスタッフに問い合わせをするも、使用できるタグ以外が使われているのではないかと言われたが、僕は標準的なタグ以外には使ってないはずだ。
と言うことで長いこと解決はしていない。

 

 

ころが、昨日何の気なしにhtmlのコード表を見直していると、テーブル(表)の最初の行、すなわちタイトル行の指定にフォントの位置が指定してないことに気付いた。つまり“左寄せ”、“中央”、“右寄せ”のどれかを指定しておかない場合は左寄せになるのだ。
まあ、細かいことを書いても分かりにくいだろうが、ここに“align=center”を追加する必要があったのだ。
だが、いまさら2000冊以上のデータにそれを行うのは大変だ。2日ほど前からその作業に追われて、今やっと200冊ほどが終わったところだ。
僕の早とちりや呑み込みの悪さが引き起こしたことだから、どこへも持って行きようのない憤りが心の奥にいっぱいだ。毎日退屈な作業に追われており、だが、やるべき作業が発生したことで、退屈しない毎日が生まれて、一方ではよかったと思うようにしている。

BOOKOFF木更津店の110円の文庫棚を観ていて芦沢央の名前が目に入り本書を買った。このタイトルもそっちこっちで何度か目にしており、前に『悪いものが来ませんように』を読んでいたから、著者の名前が目に入ったのかも。叙述形式のトリックと言えばいいのか、その既読の作品が妙に頭に残っていて、他の作品も読んでみたいと頭で感じていたのかもしれない。

大学講師の安藤聡の高校生に娘・安藤加奈の自殺場面のプロローグからスタートするストーリー。それは、クラスメイトの咲と真帆のいじめによるものだった。遺書はなかったが、後にパソコンの日記でそれが分かり父親の安藤は心を乱される。
あまり僕の好みの話ではなかったが、次第にストーリーに入り込んでいることに気付いて、少し驚きながらの読書だった。

 

 

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2057.復讐の協奏曲

2021年12月30日 | サスペンス

 

 

復讐の協奏曲
読了日 2021/07/12
著 者 中山七里
出版社 講談社
形 態 単行本
ページ数 278
発行日 2020/11/09
ISBN 978-4-06-521498-5

 

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2月18日の事だ。僕は土曜日だということを忘れて、郵便局に行こうとして途中でなんでもない道端で躓き転んだ。運動神経が緩んでしまっている僕は、手をつくのが遅くなっているから簡単に顔からアスファルトの地面に着いてしまった。ザラッという嫌な音と共に額から眼鏡へと擦過傷を負った。
こうした転倒事故にあうのはこれで二度目だ。歳をとることのデメリットだと、内心あきらめてはいるが、それでも何とも言えない不条理のようなものも感じている、傷の痛さよりメガネの損傷が気になるのは、僕にしては割と高かった眼鏡だからだ。若い頃から自分の運動神経や機敏さを内心自慢していたことがガタガタと音を立てて崩れ去っていくような淋しさと情けなさ怖さが一度に襲い掛かってくる。
歳をとることによる不便さやどう仕様もなさは、徐々に表れてくるものもあるが、ある日突然現れることもあるからその自分自身に驚かされるのだ。多分少しの運動やウォーキングなどでも防止や軽減は可能なのかもしれないが、それらの動作による不都合も考えられるから困ったものだ。
傷跡を見て娘が薬局でキズパワーパッドのジェネリックみたいなものを買ってきて貼ってくれた。ジェネリックみたいなものと言うのは、ジェネリックとは意味合いが違うが、少し価格が安いものという意味で、それでも割と高い薬だという。

 

 

彼女は別に医療関連の資格を持っているわけではないが、自身が頭痛持ちであったり、彼女にとっては母親すなわち僕のカミさんの事だが、いろいろと病気持ちであるため、薬品について調べたこともあるのだろう。
僕の怪我についてもいろいろと世話を焼いてくれるのは有難い。
さて、歳をとることによる不都合が出ている状況を鑑みて、もう年賀状を書くことにも意欲がなくなり、昨年は半分くらいの人たちには最後の年賀状として出したが、今年はすべての方々に今年で最後とする旨を書いて、出した。
多い時には100通近くの年賀状を出していたが、亡くなった方も少しずつ増えて、今年準備したのは31通だった。昨年までは年に2-3通は訃報が届いていたが、今年は1通だけだった。
知り合いがなくなるのを知ることは淋しいが、僕の歳になれば知り合いが亡くなって行くのは自然の摂理だ。
近い将来は僕もその仲間入りを果たすのだ。

 

 

罪の奏鳴曲』、『追憶の夜想曲』、『恩讐の鎮魂曲』、『悪徳の輪舞曲』に続くシリーズ作品だ。
こういうタイトルの付け方は分かりやすくていいが、つける方からすれば考えるのが大変だろうと思う、中山氏であればそうでもないか。
何か月も前に読み終った本の内容はとっくに忘れてしまっているが、以前ならば図書館に行ってまた借りてくるという手もあるが、今は車が無いからちょっと図書館までと言っても、簡単ではなく往復540円なりのバス代を考えると、二の足を踏みたくなる。
と言うことで先日は図書館からの通知で、予約してあった『invertインバート 城塚翡翠倒叙集』を借りてきた。ここにかくのはだいぶ先になるが、とにかくこの本は早く読みたかった本だから、少しの手間は仕方がないという気持ちで、往復アルキメデスで行ってきた。
転ばないよう気を付けながらのアルキは時間が掛かる上に疲れもするが、仕方がない。

 

 

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2056.元彼の遺言状

2021年12月19日 | サスペンス

 

元彼の遺言状
読了日 2021/07/10
著 者 新川帆立
出版社 宝島社
形 態 単行本
ページ数 331
発行日 2021/01/22
ISBN 978-4-299-01236-4

 

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の本探しは気になるとそっちこっちの文学賞受賞作を捜すのだが、それも、いつもの事ではなく普段はその受賞作も文学賞も忘れていることが多い。そしてこの作品のように世間で話題になると、改めてその文学賞が気になるのだ。
宝島社の「このミステリーがすごい!」大賞は、その受賞と共に一躍流行作家の仲間入りを果たした中山七里氏を始め、多くの人気作家を生み出しており、生み出される作品の面白さを確認している。
中山氏の前に気になったのは海堂尊氏だった。彼の受賞作『チーム・バチスタの栄光』はスポーツ関連の話と勘違いをしていて、読むのが遅くなっていたことを思い出す。
この頃は年寄りの悪い癖で、”思い出す”ことが多くなっている。昔の事ばかり言うようになると年寄りの証拠だと言われているが、全くその通りだ。しかも僕の場合は、思い出すのは嫌なことや人には言えない恥ずかしいことばかりなのだ。
そんな忘れてしまいたいことほど細部まで覚えており、時々思い出すことでそれを誰かに知られたように、身をよじらんばかりな状態なる。我ながら馬鹿なことだと思うが、自業自得の結果だ。

 

 

図書館から予約の資料が用意できたというメールが届いた。今は車が無いからバスか徒歩で行くしかないから、出来るだけ予約はしないでおこうと思いながらも、やはりどうしても早い時期に読みたいと思う本は出てきて、ついつい我慢できずに予約をしてしまう。
車があれば10分もしないで行けるところが、徒歩だと30分以上かかる。いや普通ならもう少し短縮できるが、脳梗塞後の歩行速度は少し衰えているから、時間がかかる。歳をとることがいろいろと身体に不調をきたすことは、ある程度は考えていたが、思わぬ高血圧や脳梗塞まで引き起こすことなど思ってもみなかったことだ。
愚痴を言っても始まらないが、普通に命を全うすることは意外に難しいものだと、今頃気付いても遅い。
僕の様にそんなことになってもまだ、楽観的な日常を送っているから、病院のドクターにも飽きられてしまうのだろう。
NHK・Eテレのクラシック音楽館はヘルベルト・ブロムシュテット氏の指揮で、ベートーベンの第五が演奏されており、それを見ながら聞きながらの文章書きは遅々として進まず。テレビの方を優先することにした。

 

 

に何十回と聞き慣れているナンバーだが、いつ聞いても心惹かれる。第二楽章へと移ってからの管楽器の高鳴りに心揺さぶられる。毎回同じところで、同じようなときめきや気持ちの高揚が起こるのはどうしてだろう。
それはメロディのみならず、パーカッションの響きやその移り変わりを知るほどに高まる。僕は他にもドボルザーク氏の交響曲「新世界より」でも胸の高鳴りを感じて、時には知らぬ間に涙がこぼれているときもあるのだ。
僕は一体何の話をしているのだ。
音楽好きな僕は演歌からクラシック音楽まで、好きな楽曲はたくさんあり、昔はレコードの収集にも凝ったことがあり、特にその頃モダンジャズと呼ばれていた曲にいくつもの名曲があり、むさぼるように聞いていたことが懐かしい。その頃のLPレコード盤がわずかに残っている。ある事情から僕は蒐集したレコードの大部分を業者に売却してしまった。50年近く前の事だ。
今考えれば惜しい盤が何枚もあったが、今となってはそのタイトルさえ思い出せない。全く残念なことだが致し方のないことだ。同じようなことはその後もあって、例えばビデオテープを処分したことなど…。
これについては前にここにも書いた。
人生80年以上も生きていると、いろんなことがある。もう一度聞きたいと思う曲はアナログプレーヤーからパソコンに録音して、CDに移すという方法で聞いているが、それでもそこそこの音で聞こえている。
若い頃はオーディオにもいっぱしの事を言いながら、アンプやスピーカーにもそれなりの品質を求めたりもした。
デジタル音声が録音を繰り返しても劣化しなくなって、何か寂しいような気がするのはどうしてだろう?いつしかそんな思いもして、そのデジタルな生活を満喫しているのが現在だ。

遺産相続の内容そっちのけで、関係ない話に終始してしまった。

 

 

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2055.境界線

2021年12月13日 | サスペンス
境界線
読了日 2021/7/08
著 者 中山七里
出版社 NHK出版
形 態 単行本
ページ数 300
発行日 2020/12/15
ISBN 978-4-14-005715-5

 

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の解説によればこの作品は『護られなかった者たちへ』の続編だという。注意深く読んでいればそのくらいの事は、誰だって分かるだろうに、僕は読み終わるまで全く気付かなかったのである。
日ごろこのブログに投稿するための文章を練っているときに、毎回頭の構造について衰えが始まっているようなことを書きながらも、もう少しはもつだろうなどと楽観的に構えていたが、それは単に僕の希望的観測からくる妄想かと言う思いが強くなった。
そこで前作『護られなかった者たちへ』がどんな内容だったのかと、ブログのデータを捜したら、INDEX「マ」の項に『護られなかった者たちへ』が見つからないのだ。確かに読んだことは覚えているのに、どうしたことだろうと記事一覧を捜すと、2018年2月4日に登録されている。
INDEXに登録するのを忘れていたのだった。この読書記録のもう一つの目的であるデータベース作りが怪しくなってきた。それはそうだ、怪しい頭からは正しいデータベースは作れないだろう、と反省するが、ではどうしたらいいだろう?と言うことになればもう諦めるしかないのか!?

 

 

 

再発防止の方法はあるか?唯一の方法は今の内に、いろいろとマニュアルを作っておくことだ。サラリーマン現役時代には、このマニュアル作りが重要なことで、随分とその作成に努力したものだった。ただ問題はいかに実行が容易なマニュアルを作ることが出来るか、と言うことだ。
マニュアルがあることにより、余計な手間や時間がかかったのでは意味がない。特に今の僕の場合には、出来るだけ簡単に、と言うことが重要だ。
第一に普段何気なくやっている行動を細大漏らさずに書き出すこと。二番目にはその行動の内、省略できるものがあるか、あるいは他の方法はあるか、を確認する。
と言うような方法でマニュアルを作ることで、行動のルーチン化を行う。 少しずつ思い出した。
店舗のチェーンストア化を目指していた企業は、その先端技術を会得していたアメリカ西海岸の、チェーンストアをモデルとして、マニュアルを取り入れ標準化をしてきたのだ。

 

 

の頃を思い浮かべると、現地に行って実物を見たのははるか昔だったにもかかわらず、今の事のように目に浮かぶのだ。歳をとって昔を懐かしむばかりでなく、当時、このアメリカの姿が近い将来の日本の姿だと思いながら学んだことを思い出す。
そして、今や日本の姿はアメリカを追い越さんばかりの勢いを示したが、世界の経済は当時のアメリカをとっくに追い越しているのかもしれない。いや一部分の事だが…。
僕の頭の衰えからとんでもない所へ飛んでしまった。
本書のタイトル境界線と言うのは、国境でもあり、あるいは異なる業務の線引きでもあり、あるいは隣の家との境界でもある、と言ったもので、一つの間仕切りを言ったものではない。東日本大震災の復興をテーマにした宮城県警の活動を描いた続編は、前作ほどの感激はなかったが、僕はそうしたことを別にして、著者の作品全作を読むことにしているから、どれもある程度の面白さで良しとしている。

 

初出 (Web「NHK出版 本が開く」
 2019年8月~2020年8月)
# タイトル
生者と死者
残されたものと消えたもの
売る者と買う者
追われる者と追われない者

 

 

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2065.テロリストの家

2021年12月08日 | サスペンス

 

テロリストの家
読了日 2021/90/01
著 者 中山七里
出版社 双葉社
形 態 単行本
ページ数 302
発行日 2020/08/31
ISBN 978-4-574-24311-6

 

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め予約した著者の本が次々と順番が回ってきた。早く読みたいから嬉しい限りだが、反面それほど早くは読めないから、まとめての予約は考え物だ。
ちょっと物騒なタイトルだ。警視庁公安部外事第三課に勤務する刑事・幣原陽一郎をメインキャラクターとするストーリー。
と、自分のブログだから、分かったようなことを書いているが、実はこのごろ考える能力が次第に衰えて、いちいちデータのインデックスを頼ることが多くなっている。記憶の容量が少ないことは前から感じていたことで、人の頭もUSBのように簡単に容量が増やせたらなどと、考えていたこともあった。
世の中のIT関連技術の進歩は留まることを知らず、新型コロナウィルスの感染状況ついて、人流の増減に関わらず120日周期だという画期的な理論が発表されている。それによれば次の感染増加時期は来年(2022年)の1月から2月になるらしい。

 

 

コロナ禍は小説の内容とは一切関りは無いが、世間の動きや報道の中身からあたかもそうした動きと、僕が読んでいる本の内容が同じ動きを示しているかのごとき印象を、僕に与える。
多彩な能力を生かして、多岐にわたる内容の物語を紡ぐ筆者は、まるで持てる能力を絞り出してしまおうと思っているような書きっぷりで、本を著している。一読者としては次々と著わされる本に飛びつくばかりの勢いで読み漁っているが、正に読み漁るという言い方が的を得ているように感じる。
だが、前述のごとく僕の頭は次第にと言うか、急激にと言うか、衰えを露わにし始めて本の内容を忘れる速度が速まっている。今に始まったことではないが、このブログに書くことも怪しくなっており、自信が持てなくなっているのだ。
何やらコロナウィルスも新たな変異株オミクロンが頭角を現して、猛威を振るい始めているらしい。
世界はその小さな生き物に振り回されて、いろいろと政治的にもワクチン外交など言ったものが、猛威を振るっているようだ。

 

 

うした世の趨勢とはかかわりなく、僕の頭や身体が衰えを見せていくのは、どうしようもなく若しかしたら、MCI-軽度認知障害があらわれているのか?以前はあまり気にならなかった高血圧が、脳梗塞と言う病に罹ってから、にわかに圧し掛かって来た。
こうして何か分かったような分からないようなことを書くのも、先は長くないと感じている。毎年出していた年賀状も今年書くのは30通余りとなった。以前の半分になった。 年々知り合いが亡くなっていく現状が寂しさを増して、遠くなりつつある昭和の世代を懐かしむ気持ちをも、増していくのだ。
毎回同じような年寄りの愚痴まがいを書くのは辞めたいが、こんなことしか出てこない能力(脳力)の低下は、自然の成り行きか。

 

 

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2052.ラスプーチンの庭

2021年11月17日 | サスペンス

 

 

ラスプーチンの庭
読了日 2020/06/13
著 者 中山七里
出版社 KADOKAWA
形 態 単行本
ページ数 276
発行日 2021/01/29
ISBN 978-4-04-110905-2

 

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イカーがダメになって、脳梗塞にも罹ったので、いよいよ仕事からも離れることにした。
車がなくては日常生活にも困るのだが、すぐにどうこうできる状態ではなく、しばらくはその不便な生活を続けなくてはならない。簡単な買い物などは、近く(200メートルほどの坂下)のセブンイレブンで済ませるが、 ちょっとした買い物になると、2kmほどの所にあるスーパーマーケットに行く必要があり、歩いて行けない距離ではないが、年寄りの身には少し厳しい。
まして脳梗塞後の身ではなおさらだ。急に車のない生活になると、何をどうするにも勝手が違い、戸惑うことも多くなり、好きな読書も思うように進まなくなった。読書には別に車がなくても影響はないはずだが、日常生活にいろいろと不便をきたしていると、精神的な負担が関わりのないところまで影響を及ぼすようだ。

 

 

先に借りている本をまだ読み終えてないが、次の予約本の順番が来て、またまた借りることになった。 こういうラッキーなことはめったにあることではないから、有難くその幸運を頂戴することにしよう。
しかしながら、ブログへの投稿記事が2052だというのに、実際のノートに記した読書記録は2067とななっている。既に20冊近くの開きが出来てしまった。
大急ぎで記事の登録をしなければ、僕の頭は次々と読んだ本を忘れていく。
タイトルのラスプーチンとは、wikipediaによればグレゴリー・ラスプーチンと言い、帝政ロシア末期の祈祷僧で、ロシア崩壊の一因を作ったこと、その怪異な要望から、悪役としてその名をはせているらしい。
まさか中世の人間が現代にも影響を与えるはずはないが、比喩としてかかわりを持たせているのだ。
もちろん本書でもそのタイトルに用いられているように、物語の性質を現していることは間違いのないところだ。

 

 

視庁捜査一課で活躍する刑事・犬飼隼人は自身の娘・沙耶香(長い闘病生活を送っている)を見舞った際に、
病床で彼女の友人となった少年・庄野祐樹の事を知る。彼も彩也香と同様長い病院生活を送っていたのだが、突然自宅療養に切り替え退院することになり、1か月後に急死したという。
葬儀に参加した犬飼は少年・庄野祐樹の死体に奇妙な痣があることに気付く。同時期、同じ痣を持った女性の自殺遺体が見つかり、事件として本格的な操作が開始され、ナチュラリーという民間医療団体が浮かび上がる。
果たしてその団体の目的は?そこに隠された謎を解明すべく犬養の行動は意外な事実を知ることになるのか?
物語の意外な事実はどんでん返しの帝王の名を恥じることなく、今回も読む者の満足感を満たすのだ。

いろいろと僕の身の上に、不穏な空気が漂う気配がして、時々僕の寿命も割と早めに来そうな予感さえするこの頃、身の回りの整理をしたいと思う今、車のないことが余計に面倒さを思わせる。

 

 

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2050.隣はシリアルキラー

2021年09月16日 | サスペンス
隣はシリアルキラー
読了日 2021/06/13
著 者 中山七里
出版社 集英社
形 態 単行本
ページ数 278
発行日 2020/09/30
ISBN 978-4-08-771723-5

 

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津中央病院のNドクターになんて言い訳しようかと考えている。彼女は僕の通院事情を考えてのことか、紹介状を書いて、行きつけの病院で治療を継続させようとしているのだが、僕は行きつけの病院のYドクターから他の病院で治療を続けるよう紹介状をもらっているのだった。
どういうことかと言えば、そもそもは、眩暈を生じたことで行きつけの病院のYドクターの診察を受けていたのだが、診察の継続を金曜日にと言われて、金曜日は仕事があるので都合が悪いというと、それではほかの病院へと紹介状を書くからと言うことになっていたのだ、ところが、僕のいい加減な所は一日二日と様子を見ている内に、具合が良くなっていたために、他の病院へ行かずに済ませていたのだ。
そこへ今回の脳梗塞が起こったのだ。

何もかも僕のいい加減な対応から生じたことで、何とも言い訳のしようがないのだ。
Yドクターの紹介状を持って僕は君津中央病院へ行こうとしていたのだが、日時を過ごしてその機会を逸してしまったのだから・・・・。しかし考えていても仕方がない。9月27日にNドクターには最初から正直に事実を話すしかないだろう、また。大いに呆れかえって怒るかな? 自分の失敗だから仕方がない。

 

 

 

木更津市立図書館から「予約の資料が用意できました」とのメールが届き、6月6日に行って、本書を借りてきた。中山七里氏の著書は人気があって発行日(本当は図書館に購入された日)近辺は大体複数の予約が入っており、借りることの出来るまでかなりの時日を要する。
だから予約を入れてじっくりと待つしかない。本書を手にして少し驚いたことには、本の状態が良かったことだ。他の人よりずっと遅く読む僕の場合は、多数の人に読まれた後の状態が、表と裏の表紙が閉じたとき多少ずれていることが多く、そうした癖のついていることが圧倒的に多かった。
本書にはそんな癖がないことが少しうれしい。
そうした嬉しい気持ちで読めるということがめったにないことから、何かいいことがあるのではないかと、変な期待を持たせて読み始める。

 

 

足(コウタリ)友哉と言うのがこのストーリーの主人公、すなわちメインキャラクターのようだ。
ニシクラ加工というメッキ工場に勤める神足は、社宅の隣室の音がうるさくて夜中に起こされるため、睡眠不足がたたって、うっかりメッキ加工の酸侵漬槽―金属に付着している錆や酸化被膜を溶解するための硫酸のプール―に危うく落ちそうになり、同僚に助けられる始末だ。
隣室は出稼ぎの中国人で言葉がうまく通じず、うるさい音は一向に止まず、神足は同時期に起きたバラバラ事件の犯人が隣人ではないかと推測したのだ。そう思うと何もかもが、うるさい音も隣人の態度も、彼が凶悪なシリアルキラーだとしか思えなくなってくるのであった。
同僚や友人は神足の妄想だというが、一度そうだと思い込んだ彼は警察に告発までする始末だ。
果たして彼は本当にバラバラ事件の犯人なのか?


寒さを感じさせたりまた無視暑さが戻ったりと、このところ迷走する台風の影響もあって、気象状況も安定だ。
雨が降るかもしれないという今日の予報だが、今のところ晴れ間が広がっており、我が家の庭の百日紅の花がそよ風に揺られながら咲き誇っている。
そんな状況を見ていると、コロナ騒ぎなど忘れてしまいそうだ。

 

収録作
# タイトル
1 寺の隣に鬼が棲む
2 隣の疝気を頭痛に病む
3 隣の餅も食ってみる
4 隣の貧乏鴨の味
5 汝の隣人を愛せよ

 

 

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2033.悪いものが、来ませんように

2021年07月26日 | サスペンス

 

悪いものが、来ませんように
読了日 2021/04/01
著 者 芦沢央
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 299
発行日 2016/08/25
ISBN 978-4-04-104442-1

 

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沢央と言う作家を知ったのは、本書ではなく他のタイトルだったと思うが、残念なことに覚えていない。僕の記憶は日増しに衰えていくようだ。老人性の健忘症か?そんなことを考えると誠に淋しい限りだが、歳をとることと記憶力は一説には無関係だともいわれている。
しかし現に僕の実体験では、若い頃には今のように頻繁に物忘れを起こすことはなかったような気がするのだ。だから、多少は加齢と物忘れも関りがあるのではないかと思うのだ。本の内容とは少し離れるが、と改めて断ることでもないか、僕の記事は本に関するところはほんの僅かで、無駄話が多く自分でも呆れているのだ。
近頃新たに知った女性作家さんはその小説の才能だけでなく、見目麗しさも並大抵ではないと感じているのだ。そうでなくてはデビューすることが出来ないのかと思うほどだ。(そんなことあるわけねえよ!)
と、そんなことを書くと、セクハラだの言葉による暴力だなどと言われかねないが、正直な僕の思いで、決して女性作家を貶めたり、軽蔑したりしているわけではない。むしろ、きれいな女性作家が多く出てくることは読書人としても誠に喜ばしいことなのだ。

 

 

と言ったところでプロローグを読み始めて、「僕の好みではなかった!」と感じて、直ぐにこの本を選んで買ったのは失敗だったか、そんな思いが湧いた。
女性心理の悩ましさなどを理解させるようなストーリーは、僕の最も苦手とするところで、すぐにそうした印象をもったから、途中でやめようかと思ったが、折角手に入れた本だからと第1章を読み進めるうちに、だんだんとストーリーに入り込むように進むではないか。プロローグが気にいらないからと言って、読むのを止めていたら、危うく傑作を見逃すところだった。
だが、そうして気に入らない小説を気分を悪くしながら読むことも珍しくはない。だが、もしかしたら僕はまた新たな好きな作家に出合えたのかもしれないと思うようになったのだ。
助産院で働く庵原紗英は、子供を欲しいと思っているが、夫・大志の協力が得られていない。そんな中彼女は大志が浮気していることをスマホから見つけてしまう。柏木奈津子は「別れちゃいなさい」というが、そういう奈津子自身も母や夫と理解しあえていなかった。
そして、大志の他殺死体が発見されて、事態は大きく変わっていく。
さらに、終盤「アッ!」と驚くような展開に、理解が及ばなくなるような感じを受けて、今までの何気ないストーリーの変遷が、まさかと思わせて震える。

 

 

日7月25日は新型コロナウィルスワクチンの、2回目の接種日で、僕は木更津市福祉会館に行ってきた。福祉会館は西口にあり、木更津市は古くからの街で、木更津港に面した西口が昔は栄えていたのだが、現在は新しく開発された東口に、住宅地や商店が乱立して西口方面はややさびれている感じがしていた。
それでも市役所や警察署などが、建物を新たに建て替えるなどの施策を施して、ややにぎやかさを取り戻している。福祉会館は玄関口が表通りに面していないので、駐車場などが分かり辛く1回目の時は、裏口に車を止めたが、今回は注意して分かり辛い玄関口を捜して、駐車場に車を入れた。
僕の時間は11時に設定されていたが、玄関口を探すなどで時間を取られると思い、早めに家を出たので、やや早めに着いてしまって、30分ほど待つことになった、受付で番号札をもらって待つこと30分。
接種はほんのちょっぴり“チクッ”としただけで、前回同様あっという間に終わる。その後15分の間座って待ち、ワクチン接種の証明書をもらい帰宅の途についた。僕はワクチン接種を急いでいたわけでもないから、かなり遅れてネット予約をして、何の支障もなく接種予約が出来て、接種そのものも今頃ではあるが、充分余裕をもってできたことに、かつて予約が取れない等の騒ぎは、何だったのだろうという気がしている。
毎日暑い日が続いているが今挽(7月26日)から、台風8号が近づいて大雨・暴風の影響が及ぶらしい。
被害の少ないことを祈るばかりだ。

 

 

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2024.歌舞伎座の怪紳士

2021年06月20日 | サスペンス

 

 

歌舞伎座の怪紳士
読了日 2021/01/18
著 者 近藤史恵
出版社 徳間書店
形 態 単行本
ページ数 271
発行日 2020/01/31
ISBN 978-4-19-865008-7

 

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イトルから既読のシリーズ作品と勘違いをして、読み始めてから違いに気付くということも、今までに何度か経験している。今回もそんなことの一つだ。
著者が歌舞伎フリークともいえるほどの、歌舞伎ファンであり、作家デビューの前から歌舞伎見物に通っていたことが知られている。そんな中から生まれたのが名探偵今泉文吾シリーズのうち、梨園の事件を扱う歌舞伎ミステリーだ。
僕はこの梨園しリーズが好きで、特にこのシリーズいくつかの作品で語り手となっている瀬川小菊と言う女形役者の語りが気に入っている。女形らしく?オネエ言葉が柔らかく、不自然でなく響いてくるのだ。その師匠である瀬川菊花も今泉文吾をよく知っており、事件となると小菊に「名探偵を読んでおいで」と命ずるのがストーリーの展開となる。
長々書いたが、本書はそのシリーズとはかかわりのない全くの別作品だった。

それを説明すると大きなネタバレになってしまうから、詳しくは言えないのだが、よく考えられた謎は最初から伏線として掲げられており、終盤でなるほどと納得させられる。
近藤作品を僕が好んで読むのも、そうした所に引き寄せられるからだ。
だが、僕の好みの作品だけが紡ぎだされるわけではない。残念ながら作家の頭には僕の知らない物語がたくさん詰まっているのだろう。いや、残念なのは僕だけで、それだからこそ、多くの読者に受け入れられるのだろう、ということだ。

 

 

このところ、オリンピック開催を前提とした?対策が急転直下と言うくらいに、目まぐるしい展開を見せている。政府の専門家会議(基本的対処方針等諮問委員会会長)の尾身氏の言は唯々むなしく聞こえるばかりだ。
開催の意義を聞いていると、どこが国民の安心安全なのか?どこかに隠された秘密の対策があるのだろうと、思うしかない。オリンピック開催の中、またまた緊急事態宣言を発する事態に陥ったらどうするのだろう?
そんなことを僕が心配しても始まらないか!

 

 

んな話は置いといて、楽しい話をしようと思うが、楽しいこともあまりない。
このところBS日テレで、石原裕次郎氏の映画が1週ごとに放送されている。石原氏は僕の青春時代のスターだ。日活映画の黄金時代は、日本映画の黄金時代でもあった。その頃が僕の唯一の娯楽が映画であった。
貧しい時代ではあったが(誠に残念なことにその貧しさは今もってあまり変わりないが…)彼の映画を始めとした日活アクションが次第に無国籍化していくごとに、映画産業は衰退していったのだ?
そんな中、僕が当時非常に残念な思いを持ったのは、赤木圭一郎氏の事故死だった。若さの無謀さと言ってしまえばそれまでだが、ゴーカートの運転ミスで壁に激突しての死だった。ニュースで知った僕は新たに日活のアクションスターとなった赤木氏のファンとなっていたから、残念と言うか悲しみに陥ったのだった。
確か昭和14年生まれで僕と同い年だったから、全くの若い死は多くのファンを悲しみのどん底に陥れた。
もし彼が生きて今も俳優としての活躍をしていたら、どんな役柄を演じていただろう。そんなことを思いながら、今も時々思い出すのだ。

 

 

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2013.カンパニュラの銀翼

2021年04月04日 | サスペンス

 

カンパニュラの銀翼
読了日 2020/10/09
著 者 中里友香
出版社 早川書房
形 態 単行本
ページ数 465
発行日 2012/10/25
ISBN 978-4-15-209327-1

 

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日、4月4日はJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)及びヤマハ主催の、ヤマハレディースオープンの最終日の競技が、静岡県の葛城コースで行われた。ファーストラウンドから好成績でトップを走ったのは、新世代と称される山下美夢有選手だったが、なんと最終日66というベストスコアをマークした、稲見萌寧音選手が逆転優勝を果たした。
ゴルフに限らず若手の有望株が次々と現れては、その活躍ぶりを示していく展開に、一観戦者としては驚くばかりだ。残念ながら優勝を逃し2位となった山下美夢有選手はまだ19歳だから、今後の活躍が大いに期待されるところだ。
新型コロナウィルス感染予防のため、無観客の大会だったが、それにもめげず各選手の活躍ぶりに、力をもらった。

 

 

文学賞はどれも似たような審査員が関わっているから、特に並外れた作品を期待しようもないが、早川書房の主宰するアガサ・クリスティ賞は、第一回受賞作の森晶麿氏の『黒猫シリーズ』に魅せられて、既刊前作を読んでいるので、その後に続く受賞作にも目が向く。
この作品は第2回の受賞作だが、うっかりと言うか、何か難しそうな感じがして、後回しになっていた。歴史問題がどちらかと言えば苦手な僕は、中世ヨーロッパについても同様で、と言うより日本の歴史よりもなお苦手だ。
苦手と言うのは理解力がないことだろう。好きなことにはさほど努力せずに、何とか理解できるのだが、苦手 意識があると、はなから敬遠してしまうから、いつまでもとっつきにくいという感じが抜けないのだ。
それでも図書館のサイトでは本書を始めとする僕の苦手と思う図書は、いつでも貸出可となっているから、僕だけでなく苦手な人は多いらしい。

 

 

み始めて直ぐに、哲学的などと言う単語が飛び出すから、読むのを戸惑わせたが、ミステリーの醍醐味を味合わせるがごとき、初っ端のエピソードに依り惚れこんでしまった。
エリオット・フォッセーは、資産家の娘で目の見えなくなった妹(クリスティン)に、血の繋がりのない兄のふりをして、通い続けていた。そんな彼のもとにシグモンド・ヴェルティゴという見目麗しい男が現れた。
物憂い雰囲気に包まれた人物たちと、1920年代の英国貴族の家庭が、アガサ・クリスティ・ミステリーとは別の魅力を漂わせるストーリー。

午後遅くからは雨になるという気象情報、の割にはまだ3時半過ぎだからか、木更津地方はまだ少し晴れ間もあって明るい。 別にこれと言った用事があるわけではないから、雨でも構わないのだが、やはり晴れ間は気も晴れる。

 

 

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2012.窓から見える最初のもの

2021年03月31日 | サスペンス

 

 

窓から見える最初のもの
読了日 2020/10/02
著 者 著者名
出版社 早川書房
形 態 単行本
ページ数 347
発行日 2017/11/25
ISBN 978-4-15-209725-5

 

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月21日で緊急事態宣言が解除された。一都三県の都・県民については長い間の、自粛生活が一部の引きこもり状態を作るなど、不自由な生活を強いられた感があったようだが、老人の僕はほぼ以前と同様の生活を送っていたから、左程の閉そく感もなく過ごしていた。
だが、心に思うことはたくさんあり、例えば無観客さえ視野に入れたオリンピックなど、何の意味があるのだろうなどと、考えるとストレスになるから、なるようになるだろうと思うようにしている。
世の中の仕組みは、僕が考えるような単純なことではないのだろうが、どうもそれほど頭の良くない僕には理解不能なことが多い。
解除に伴って、ようやく図書館が通常営業に戻ったらしい。今日(3月23日)は火曜日で休館だから、明日行って何冊か借りてこよう。いろいろと不都合をもたらしているすコロナ禍だ。

 

 

いつの事だか忘れたが、スカパーのミステリチャンネルで、以前放送していた早川書房ブックリエと言う番組で、著者・村木美涼氏のアガサ・クリスティ賞受賞の模様とインタビューが紹介されていた。多分2017年だったと思うが・・・。
ちょっと内容を推測しにくいタイトルが、気を引くに十分だったので、読みたいという気持ちが高まったが、図書館にはまだ入荷しておらず、僕の記憶からも薄れていった。

4年と言う月日は長いようだが、ある日突然のように僕の記憶が呼び覚まされて、図書館に行って借りてきた。前に書いたように内容を予測できないタイトルから、どんな内容なのかと、ページを繰るたび期待して読み進めた。
全く関わりのないように見える、4者4用の事情が並行して進むストーリーは、かなり前に読んだ名作ミステリー『細い赤い糸』(飛鳥高著)を思い起こさせるが、もちろん全くの別物。
僕はこうしたストーリーが好きで、この作品も面白く読んだ。
ある時は怪奇な事件の連続的なミステリーを好み、ある時はまた、日常のミステリーともいえないような事件のストーリーを好み、時によりいろいろと好みは変化するが、その時々で面白いミステリーと出逢うことが、ライブラリスト(Libraryst僕の造語、読書好き)の幸せの極みだ。

 

 

晩(3月初めの事だ)パソコンをシャットアウトしようとしたら、“更新してシャットアウト”というメッセージが出た。そして、今朝起動したら、Edgeのデスクトップが少し変わっていた。タスクバーの背景が白くなって、アプリのアイコンが見やすくなっている。因みにスタートボタンを押すと、同様に背景が白く文字は黒く表示されて、明るく見やすくなって、パソコンが新しくなったような感じだ。 実際には更新された本当の目的はほかにも、いろいろシステム上の利点もあるのだろうが、僕にすればそれだけでも「ヘー!」といった感じだ。
例年より1週間も10日も早い桜の開花だが、僕の所では例年の花見がまだだ。といっても、桜の名所に行っての花見ではない。歩いて5分ほどの団地内の小さな公園なのだが、見事な花模様は僕たち家族だけではもったいないほどだが、不思議と他の花見客にはあったことがない。
カミさんと娘と3人で、コンビニで買ったお握りや菓子を食べながらの花見は、安上がりではあるものの、反面贅沢ともいえるものだ、と思っている。

 

 

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2008.帝都地下迷宮

2020年11月10日 | サスペンス
帝都地下迷宮
読了日 2020/11/10
著 者 中山七里
出版社 角川春樹事務所
形 態 単行本
ページ数 281
発行日 2020/03/18
ISBN 978-4-7584-1347-3

 

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道オタクと言う趣味が結構広くいきわたっており、その種類も多岐にわたっているようだ。そんなオタクの一人、小日向巧は廃駅オタクだった。ある晩、彼は銀座線万世橋駅の地下に潜り込んだが、そこには想像もしてなかった世界が存在していた。
まるで小さな部落ごと引っ越してきたような、人間たちがその地下で暮らしていたのだ。

これだけでもネタ晴らしになりそうだから、それ以上は控えるが、読むものを妙に納得させるだけの事情がそこには存在していた。決してスーパーマンではなく、ごくごく平凡な一市民である小日向巧が、行きがかり上闇の世界と地上とをつなぐ役目を負って、思いもよらぬ活躍を迫られる展開が、サスペンスをはらんで進行する。
どんでん返しの帝王の作品だから、及びもつかなかった世界にどんなひっくり返しが生まれるか、楽しみながら読み進め、やがて、帝王の名に恥じない終焉を迎えるのだ。

 

 

 

自動車免許の更新が12月2日に迫ったので、11月4日に木更津警察署に行って、手続きをしたら目の検査が通らなかった。3年前の更新の際にも目の検査が怪しかったから、メガネを新たに作らなければ、と思っていたのだが、いろいろと事情もあって行きそびれていたのだ。
仕方がなく眼科に行ってメガネの処方箋を作ってもらおうとしたら、診察をしたドクターに「白内障だからメガネでは治りませんよ、手術が必要です。手術をすれば見えるようになりますよ。」と言われた。
その後看護師に予約や手術日の送り迎えの必要かどうかなどの説明があり、手術は12月と言われた。
だが、免許の更新の最終日は12月2日であることを言ったら、「事情を説明すれば更新日は伸ばすことが出来るのではありませんか?」と言うことで、再び警察に行って事情を話したら、免許の更新を3か月延長してくれた。
本来なら81歳になったのだから、免許の自主返納をしてもよいのだが、月に一度か二度カミさんを病院への送り迎えが必要だから、もう少し車の運転が必要なのだ。

歳をとるにしたがって、いろいろと不都合なことが起きてくる。まあ、それでも白内障の手術でどれほど視力が回復するかは分からないが、ドクターの言う通り視力が回復すれば、車の運転も不安も解消するだろう。 手術日が楽しみだ。

 

 

を読むのに時間がかかったり、読むことが億劫になったりするのも、もしかしたら視力の衰えから来ていたのかもしれないと、今頃気が付いたりするのも、僕の頭の回転もだんだんのんびりしてきている。
眼が良くなればそうしたことも解消するか?
何でもかんでも目のせいにすることはできないが、それでも心配事の一つや二つなくなるということは、喜ばしいことだ。それで、このブログへの投稿も定期的にできるようになれば、そうなにもかも良くなることは望めないか。

このブログへの投稿記事の下書きともいうべき、文章やイラストなどをWordで作っているが、近頃は下の表と同じようにWordでも、表にしているところだ。
従来は単なる文字列で済ましてきたのだが、出来るだけ見栄えをよくしようと、いろいろ工夫を重ねている。
やることなすことがバラバラで、一貫性も何もあったものではないが、時々思いついては改善か改悪か分からない作業をしている。
何しろ時間はたっぷりあるから、いやいやもうたっぷりとは言えないか。

 

内容一覧
# タイトル
第一章 汽笛一声万世橋を
第二章 汽車は煙を噴きたてて
第三章 車輪の響き笛の声
第四章 汽車をたよりに思い立つ
第五章 千里の林万里の野

 

 

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