隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0579.越前岬の女

2005年04月10日 | トラベルロマン

 

越前岬の女
読 了 日 2005/4/10
著  者 斎藤澪
出 版 社 双葉社
形  態 新書
ページ数 226
発 行 日 1993/4/25
ISBN 4-575-00433-2

 

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ネットの古書店で、石川真介氏の「越前の女」(532.参照)を検索してい たときに間違えて、購入した本。
斎藤澪氏の本は、第1回横溝正史賞を受賞した「この子の七つのお祝いに」(131.参照)のほかは、全く読んでいなかった。この受賞作は、映画化もされて、いっとき話題になり僕も見たが、導入部分のな んともやりきれないほどの暗い雰囲気が好きではなかった。
小説の方はそれほどでもなかったのだが、映画化に際し、その部分が強調され過ぎた感がある。本書は近頃流行?の旅情ミステリーだ。プロ棋士の真城寺欽弥を主人公とする北陸を舞台にしたミステリーで、金沢で行われた大会が終った後、新聞記者とカメラマンを従え越前岬の老舗旅館に名物のカニを食べに行くところから話は始まる。
そこへ真城寺を訪ねてきたおでん屋の女将・睦美という女をカメラマンは見たことがあるといい、翌日真城寺と記者の苗場は一人カメラマンの瀬能を残して東京へと引き上げる。そして二日後に瀬能が小松のホテルで殺されたとの知らせが入る。更にその後睦美も姿を消す。ストーリーの進行と共に過去の事件がらみでいろいろと明らかになるのだが、読んでいて僕は登場人物にどうも感情移入が出来なくて、物語にも入り込めなかった。

 

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