隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0532.越前の女

2004年12月24日 | トラベルロマン
越前の女
読了日 2004/12/24
著 者 石川真介
出版社 光文社
形 態 文庫
ページ数 419
発行日 2001/08/20
ISBN 4-334-73187-2

 

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川哲也賞受賞後の第1作だそうだ。
僕は今までこの作者について良く知っているとはいえなかった。
先月初めに読んだ受賞作にしてデビュー作の「不連続線」(509.参照)で初めてその作風を知り、そのキャラクターに惹かれて他の作品も読んでみようと思ったのだが、続けて読んだ「横浜赤い靴殺人事件」(513.参照)で、ほかの作品はこのような一種紀行ミステリーなのだという先入観を持ってしまったようだ。
この本を読み始めて、その間違いに気づく。第1章「三人の女」で語られる波乱に満ちた、数奇ともいえる女性たちの生涯が描かれているのだが、ここでこの先ストーリーはどう展開して行くのだろうか?という不安と期待を持たされる。
物語の進行とともに所々に挟まれる情景や、食事のエピソードは確かに旅情とも言えるものだが、ここで描かれるのは複雑に絡み合った人間のドラマである。

 

 

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