大蛇伝説殺人事件 | ||
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読了日 | 2004/7/26 | |
著 者 | 今邑彩 | |
出版社 | 光文社 | |
形 態 | 文庫 | |
ページ数 | 368 | |
発行日 | 2001/08/20 | |
ISBN | 4-334-73191-0 |
僕は残念ながら歴史や日本古来の伝説とかに疎いから、あまり興味も持てないでいる。そこで、関連した書物も手に取らないし読むこともないから、知ることもない。つまり悪循環だ。
たぶん、歴史も過去があって現在があるのだから、いろいろ過去の歴史を知ることは、時代の流れを知ることは決して悪いことではないのだろう。
それほど詳しくならなくとも、少しでも歴史を知ることによって、ミステリーにも歴史をテーマにしたものはたくさんあるから、より面白く読めるのではないかと思う。
そうは思ってもなかなかことはうまくことが運ばないのは、ただただ僕の怠惰のせいだ。
本書も、タイトルが示すように、スサノオノミコトが退治したという、ヤマタノオロチ伝説をテーマにしたミステリーで、著者のことばによれば自信作のようだ。
平成9年の9月、画家の月原龍生が島根県松江市のホテルから失踪した。
そして、素鵞社(そがのやしろ)をはじめとして、スサノオノミコトにに関わりのある八つの社で切断された遺体が発見されるという事件が起こった。鑑識の結果遺体は月原龍生とわかった。
ヤマタノオロチ伝説との関わりは?
亡くなった父の大道寺探偵事務所を引き継いだ大道寺綸子だったが、以来客のない事務所で暇をもてあましていた。そんなところへ月原龍生の妻・月原芳乃が訪れるが、父が亡くなったことを聞くと彼女は何も言わずに去った。
気になった倫子は月原家を訪ね、娘の知美から話を聞き、改めて“ある男を捜してほしい”という内容の依頼を受けたのだ。