B29の行方 | ||
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読 了 日 | 2005/08/31 | |
著 者 | 花木深 | |
出 版 社 | 文藝春秋 | |
形 態 | 単行本 | |
ページ数 | 299 | |
発 行 日 | 1992/09/30 | |
ISBN | 4-16-313500-6 |
真の帯で判るように本書は第10回サントリーミステリー大賞の大賞・読者賞をダブル受賞した作品だ。
先日、立ち寄ったBOOKOFFで、安い棚に有ったのを見つけて買った。タイトルからすればあまり読書意欲をそそるものではなかったが、安いということと、受賞作であるという二つの理由で、手に入れた。
それでも読み始めてみると、タイトルから僕が想像していたようなストーリーではなく、15年前に起きた事件とそっくり同じ状態の誘拐事件が発生する幕開けは、いやおうなく僕を物語に引き込んだ。秩父市の近郊で起きた前の事件を取材した記者の井上と、お宮入り前の今度の事件の継続捜査に廻った老刑事・宮脇は、ふとした切っ掛けから二つの事件の関連を調べることになったが、なかなか事件の全貌は見えてこない。戦時中に山中に落ちたと見られるB29との関連は?
読み終わってから、著者の経歴を見ると、1925年生まれとある。途中で明かされる子供の記憶としての戦時中のエピソードが、生々しいのを納得。
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