あなたに不利な証拠として Anything You say can and will be used against you |
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読了日 | 2007/11/30 | |
著 者 | ローリー・リン・ドラモンド Laurie Lynn Drummond |
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訳 者 | 駒月雅子 | |
出版社 | 早川書房 | |
形 態 | 新書 | |
ページ数 | 269 | |
発行日 | 2006/02/15 | |
ISBN | 4-15-001783-2 |
mazonの古書ストアで、安かったので購入した。昨年の2月に刊行された本だからもう1年以上経っているのに、書店によってはまだ新刊として並んでいるところもあり、そうした本としては意外に安く手に入れることが出来たのは幸運だった。
本書は、Amazonのお勧めにより知った本だったと思うが、内容についてはあまりよく知らないで読み始めた。
著者のローリー・リン・ドラモンド氏は、アメリカ・ルイジアナ州はバトンルージュ市警の制服警官等を経た後、再び大学で学び、現在大学で教鞭をとる傍ら、執筆活動を続けているという。
本書は氏が5年間勤めたバトンルージュ市警が主な舞台で、そこに勤務する著者と同じ女性警官5人を描いた短編集である。
ストーリーはキャサリン、リズ、モナ、キャシー、サラという制服警官の女性たちの一人称で語られていく。いわゆる警察小説なのだが、従来のミステリーに登場するような類型的なヒーロー(女性だからヒロインか)は登場しない。唯一、キャサリンだけが伝説の人物ということになっている。
淡々と語られていくストーリーは正にこれがアメリカだとも思われるような感じを抱く話なのだが、従来物語の主人公ともならなかった制服警官の、しかも女性警官の仕事振りや心理状態が微細に描写されていく。
少しばかり古い言い方だが、また、新しい3F作家の登場だ。帯の池上冬樹氏の「読みながら何度も心が震えた」という言葉は単なる褒め言葉ではない。
タイトルはミステリードラマや映画で、犯罪容疑者が身柄を拘束される際に刑事が宣告する「ミランダ警告」と言われるもので「あなたには黙秘する権利がある・・・あなたの発言は法廷で不利な証拠として扱われることがある・・・」と言った台詞でおなじみだが、ここから取っている。
タイトル/Title | サブタイトル/Sub Title |
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キャサリン/Katherine | 完全/Absolutes |
味・感触・視覚・音・匂い Taste,Touch,Sight,Sound,Smell |
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キャサリンへの挽歌/Katherine's Elegy | |
リズ/Liz | 告白/Lemme Tell You Something |
場所/Finding a Place | |
モナ/Mona | 制圧/Under Control |
銃の掃除/Cleaning Your Gun | |
キャシー/Cathy | 傷痕/Something About a Scar |
サラ/Sarah | 生きている死者/Keeping aDead Alive |
わたしがいた場所/Where I Come From |
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