ヒミコの夏 | ||
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読 了 日 | 2004/06/28 | |
著 者 | 鯨統一郎 | |
出 版 社 | PHP | |
形 態 | 単行本 | |
ページ数 | 287 | |
発 行 日 | 2003/08/22 | |
ISBN | 4-569-62990-3 |
冊目となる著者の作品は、シリアスなテーマの長編だ。
これまでに読んだ3冊の作品は、ユーモアを交えながら、ロジカルな展開を示す本格ミステリーだったが、今回はスタートからミステリアスな様相を見せて、先行きの展開を予想させない雲行きだ。
雑誌「週刊ワード」のライター・永田洋祐は取材先の田んぼにたたずむ少女を迷子だと思い保護するが、警察へ行くのを嫌う少女に不振な思いを持ち問いただすと、両親を警官に殺されたと言う。
彼女の断片的な話はよく理解できなかったが、永田は仕方なく少女を自宅へ連れ帰る。永田の取材は稲作の無農薬栽培についてだったが、編集長の久保寺から焦点をヒミコに絞れといわれる。ヒミコは米の銘柄で、最近コシヒカリに迫る勢いで消費者の人気が高まっている。急激にシェアを伸ばすヒミコに、久保寺は何か裏があるとにらんだのだ。
そして、少女の近辺を洗っていた永田は、彼女の父親はヒミコの開発者・江藤邦夫だと知る。
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