隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1724.合理的にあり得ない 上水流涼子の解明

2017年03月22日 | サスペンス
合理的にあり得ない
上水流涼子の解明
読 了 日 2017/03/22
著  者 柚月裕子
出 版 社 講談社
形  態 単行本
ページ数 355
発 行 日 2017/02/14
ISBN 978-4-06-220445-3

 

上の著者名をクリックすると、今まで読んだ著者の作品一覧へ移動します。

 

地で桜の開花がちらほらと聞かれるようになったが、関東地方は東京が一番乗りだとは驚きだ。暑さ寒さも彼岸までというように、ようやく春の兆しが見えてきた。そんな中、大相撲は新横綱の稀勢の里が、順調に白星を重ねて10連勝と、ファンの熱狂的な声援を集めている。それこそ日本中の相撲ファンが待ち望んでいた日本人力士の横綱だから、ファンの声援は半端ではない。
先週行われたTポイントレディース2017では、こちらも菊池絵理香選手が初日からのTOPを維持して、通算14アンダーの好成績で優勝した。女子ゴルフツアーは、2017年の幕開けダイキン・オーキッド・レディスゴルフでは、韓国のアン・ソンジュ選手、2戦目のヨコハマタイヤPRGRレディスゴルフでは、プレイオフの末、藤崎莉歩選手を振り切って、同じく韓国の全美貞(ジョン・ミジョン)選手が優勝を手にした。
昨年、1昨年と2年連続の賞金女王も天才的な強さを見せた韓国のイ・ボミ選手が手中にして、女子プロゴルフは韓国選手の独壇場かとも見えたが、開幕3戦目にして日本選手が優勝したことに、今後の試合の日本選手の活躍を予感させるものとなった。

 

 

柚月裕子氏の新作・本書のタイトルを見て、以前読んだアダム・ファウアー氏の「数学的にありえない」を思い出した。と言っても僕のことだから、その内容はどんなものだったかさっぱりなのだが、それがもう10年も前のことだと記録を見て驚いた。
  今は亡き俳優で読書人としても著名だった、児玉清氏がNHKのラジオ番組で紹介していたのを聞いて、その魅力的なタイトルにひかれて、読みたいという欲求が高まった。だが単行本上下巻は僕の手を出せる価格ではなく、そのうちにと思っていたら、Amazonで割と安価で―と言っても定価に比較してで、安いということではなかったが、思い切って買った苦い思い出も甦る。そんなことをしているから、いつも僕は貧乏暮らしを抜けられないのだ。
そういえば、今ではあまりラジオを聴く機会も亡くなったが、あの番組は続いているのだろうか? 児玉氏の話を参考にして、他にも読んだ本があったが、彼はテレビでも週刊ブックレビュー(NHKのBSの番組だったが、今はなくなっている)の司会を務めていたことがあり、そちらも毎週見て本選びの参考にしていた。
ほんの少し前だと思っていたが、もう一昔前のこととなってしまった。

 

 

玉氏のような昭和の著名人が次々と世を去り、だんだん昭和の時代も遠ざかり、寂しい思いを抱くのは僕だけではないだろう。しかし、そうしたことは自然の摂理であり、いずれは僕もその仲間入りをするのだ。
生あるうちにせっせと読書に励まなくては。

木更津市立図書館から「予約資料がご用意できました。」とのメールが入ったのは、3月2日のことだった。僕は早速、翌3日に行って借りてきた。予約カードを出したのは2月初めの頃だったから、割合早く読むことが出来た。アダム・ファウアー氏の作品と似たようなタイトルだが、こちらはサブタイトルにあるように、上水流諒子(かみずるりょうこ)という女性を主人公とした連作短編集だ。さらには、下表に記したように、表題と似たようなタイトルがずらりと並ぶ。
このところ1週間ほどになるか、昼間は全く気にならなかった耳鳴りが、ふとした拍子にジンジンと響くようになった。いろいろな意味で鈍感な僕は、耳鳴りについてもそれが多分夏の頃から始まったせいで、蝉の声かと思っていたくらいなのだ。
だから「そんな馬鹿な!」と思われるかもしれないが、実際の話耳鳴りだとは気づかなかった。耳鳴りは医学的にも確たる原因はつかめていないらしい。だから、治療法についても様々なことが言われているようだ。
そんなことから僕も、医師に相談したことはなくこれと言った治療もしていない。鳴るがままに任せているが、日常生活に不便をきたすことはなかった。それがあるとき気づくと鳴っていない時がある。普通耳鳴りが止むことはないと聞いていたから、不思議な気もしたがそんなことも気にせずにいたのだ。
これを書いている今も左耳の奥では静かになり続いている。気にしなければ邪魔になるほどの音量ではないが、何かに夢中になっているときは全く気にならないものだ。こうした好きな作家の面白いストーリーも、耳鳴りなど忘れさせる効果をもたらす。

 

初出(メフィスト)
# タイトル 発行月・号
1 確率的にあり得ない 2012年Vol.3
2 合理的にあり得ない 2014年Vol.2
3 戦術的にあり得ない 2015年Vol.3
4 心情的にあり得ない 2015年Vol.1
5 心理的にあり得ない 2016年Vol.1

 

 

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

 


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
耳鳴りで (辺境の中年)
2017-03-25 20:34:29
いつも読んで、勉強になります。

文中に耳鳴りについてふれていましたが、漫画で吉本浩二氏の『淋しいのはアンタだけじゃない』という作品があります。
聴覚障害について書かれています。医学的な面よりも、どちらかというと障害者をとりまく社会的な側面について書かれたドキュメンタリーです。
今後、もしもの時にご参考になれば、と思います。

私も将来、年金で暮らしていけるかどうか、と心配ですが、心の栄養、財産になれば、と本を読みあさっております。
耳鳴りに関して何も言えませんが、ご自愛下さい。
返信する
耳鳴り (隅の老人)
2017-03-28 08:22:25
辺境の中年 様
いつもご覧いただきありがとうございます。ご心配誠にありがとうございます。
私の耳鳴りは鈍感なせいもありますが、普段はそれほど気になることもなく、たまに気付くと「アア、鳴っているな」と言ったくらいのものです。
ですから医師に相談もしなければ、薬やサプリを飲んだりすることもありません。
何か体の一部だと思い、これからも付き合っていくつもりでいます。それとは別に漫画はいつか読んでみようと思います。
いろいろありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。
返信する

コメントを投稿