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隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2073.安全靴とワルツ

2022年03月18日 | 仕事
安全靴とワルツ
読了日 2021/12/13
著 者 森深紅
出版社 角川春樹事務所
形 態 単行本
ページ数 301
発行日 2012/08/06
ISBN 978-4-7584-1184-4

 

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ての文学作品はミステリーだ。と誰か著名人が言ってたような気がするが、誰だったか思い出せない。
まあ、言われてみればもっともだと思わないでもないが、僕はそんな言葉に誘われたわけでもないが、出来るだけ幅広い読書を心掛けてきた。
節操もない読書態度の言い訳かも知れないが、ブログのタイトルが“ミステリー読書”となっているから、従来はあまりとんでもなく見当違いの本は避けてきたつもりだ。しかし、たまにはそうした埒外の本を読みたくなることもあり、なかなか難しいものだ。
所が本書はその埒外と思われた内容が、読み進むうちに次第に面白さを増してきた。自動車メーカーの現場の仕事がいかにも即した内容であらわされており、さもありなんと思わせたのだ。
少し前の時代に、いや少しではないか、“企業戦士”と言う言葉が幅を利かせていた。本書を読んでいると、主人公の坂本敦子が正にその企業戦士だ。運の良さもあるが本人の予期せぬ人事考課が、スムーズな昇格を引き寄せるさまが、心地よく響く。
女性と言うことだけでなく、人として企業人として業務に向き合う姿勢が、何とも読んでいて引き寄せられるのだ。

 

 

 

大分ゆっくりの読書スピードだが、12月中に読み終えて相沢沙呼氏の『INVERT 城塚翡翠倒叙集』を読みたいものだ。
前作の『mediumメディウム 霊媒探偵城塚翡翠 』に圧倒されるような読後感を味わったので、k遺体が大きいのだ。
この『安全靴とワルツ』は積ン読本の消化だが、いつか読もうと思って買った本が、知らぬ間に300いや400冊はあるだろうか?読もうと思って買うのだが、買ってしまえばいつでも読めるということで、読まずに溜まってしまうのだ。もう何度同じことを書いただろう?
どうしても手許に有る本は後回しになって、新しい本を先に読みたくなる。そうして積ン読本が増えていくのだ。最近はこれ以上増やすことが無いように、書店や古書店に行くことを控えている。行けば1冊くらいは良いだろうと手を出してしまうのだ。まあ、それでも資金は手元不如意ということもあって、欲しくても経済的に余裕がないから、1冊でもおいそれと手は出せない。

 

 

い頃は金が有ろうと無かろうと、何とか工面して本を買っていた時もあり、一番の思い出は中学生の頃だ。昼食代としていくらかの小使いを貯めては空きっ腹を我慢して、文庫本に変えていた。
お蔭で成長期の栄養不良が成長をストップさせたのだろう。痩せて背も伸びなかったのはそのせいだと思っている。今頃そんなことを振り返っても、何にもならないのは分かっているが、僕の暗い青春前期の苦い思い出は尽きない。
そんな暗い青春を抜け出して、明るい未来が待っていたかというと、そんなことはなく相変わらず僕の生活は黒から灰色に変わったくらいだ。だが、そうは言うものの、そうしたことは僕の思いの中だけで、客観的にはどうやら世間一般と同様に幸せな家庭生活を送っている。
近づいている人生120年時代に向かって、生き延びるかどうかは分からないが、昨年脳梗塞を患ったにも拘らず、割と元気に過ごせているのは幸せか?それとも不幸せなのか?
今日は3月18日金曜日で燃えるゴミの日、指定の袋に入れた1週間分のごみを集積所に運んだ。いつのころからかそれが僕のルーチンとなっている。

福島、宮城を襲った震度6強の地震は、我が木更津地方をもちょっと長い横揺れをもたらした。23時36分と遅い時間だっただけに、寝ていた人も多かったのではないか。僕もまだ寝付いてはいなかったが、布団の中だった。少し長い揺れに驚いて、すぐにテレビをつけると、震源は福島県沖だと分かり、東北新幹線の脱線事故、高速道の日いび割れなどの被害を及ぼしたことが分かった。
東日本大震災から11年を迎えて、再び大きな地震に見舞われた東北地方の人々に何とも言えない気の毒な思いだ。

 

 

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1666.あしたの君へ

2016年09月11日 | 仕事
あしたの君へ
読 了 日 2016/09/11
著  者 柚月裕子
出 版 社 文藝春秋
形  態 単行本
ページ数 244
発 行 日 2016/07/30
ISBN 978-4-16-390442-9

 

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約してあった本の順番が回ってきたとの連絡メールが、9月4日の日曜日に市原市立図書館から入った。少し前に木更津より市原の方が、予約の順番が回ってくるのが早い、という実績があって僕はネットで市原市立図書館の方に、本書の予約を入れておいたのだ。
この他に誉田哲也氏の新作「硝子の太陽Rouge」と、中山七里氏の「作家刑事毒島」も予約してあるが、現在21人待ち、10人待ちということだから、もう少し時間がかかるだろう。あとから予約した「刑事作家・・・」の方が早く順番が来るかもしれない。予約の順が来るのを待つ、そんなことも僕にとってささやかな楽しみの一つだ。
前にも書いたことだが、市原市は周辺の公民館等の図書室が、七か所くらいと多いことから待ち時間が少なく済むのかもしれない。せいぜい活用して新作を早く読みたいものだ。 本当は予約などしないでゆっくり読める時を待てばいいのだが、予約するといくらかでも早く読めるから、早く読んだところでどうなるものでもない、とそんなことはわかっていながらも、なんとなく早く読むことがその面白さを高めるなどといった、変な錯覚が僕の中にあるみたいだ。
折角ここ半月ほど翻訳ミステリーに慣れてきたところだから、もう少し続けようかと思っていたところへの飛び入りだ。

 

 

今回の本書は、下表にある通り連作の短編集で、新米の家裁調査官補の成長記録のようなもので、ミステリー味については少し薄めだ。ミステリーというよりはかつて三浦しをん氏の「舟を編む」が、審査員である大方の書店員の推薦を受けて、本屋大賞を受賞したのをきっかけに、お仕事小説なる言葉が一時使われた。
この本を読みながら僕はそんなことを思い出して、このストーリー群も同様に“お仕事小説”の一つだと感じた。静岡出身の望月大地―というのが物語の主人公だ―は九州の福森家庭裁判所での、研修が定められていよいよ家裁調査官の研修が始まった。研修期間のうちは調査官補となるため、上司からはカンポちゃんと呼ばれる。
望月大地はそれが嫌だったが、観衆なので仕方がない。調査官補は他にも志水貴志、藤代美由紀という二人がいて、彼と同様に新人研修に励んでいる。夫婦の離婚問題やら、それに伴う親権の問題など、日常の生活の中で起き家庭裁判所に持ち込まれる、事件を調査して解決に導くのが彼らの仕事だ。

 

 

にも書いたことがあるが、ミステリーの探偵役に付いて、あらゆる職種が出きったのではないか、そういう人もいて、ミステリー作家の題材探しも大変だなと、本書を読んでいてそんなことを思った。もう探偵をこなす職業はないのではないか、そんな意見に対してまだまだありますよ、といった具合に今回の主人公が初めて聞く“家裁調査官”ということで、探せば探偵になる人物はいくらでもあるのではないか、そんな気にもさせられる。
今では一つのジャンルとして確立されている、いわゆる“日常の謎” 派というミステリーでは、ごく普通の市民や、高校生、大学生、あるいは町のカフェのマスターとかが、名推理を発揮してご近所の謎を解明するといったストーリーが次々と出てくる。
これからも出てくるであろう名探偵に、僕は大いに期待している。

 

初出誌 オール讀物
# タイトル 発行月・号
第一話 背負う者 2014年8月号
第二話 抱かれる者 2014年11月号
第三話 縋る者 2015年2月号
第四話 責める者 2015年5月号
第五話 迷う者 2015年11月号(「旅立つ者」改題)

 

 

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1289.舟を編む

2012年09月07日 | 仕事
舟を編む
読 了 日 2012/09/07
著  者 三浦しをん
出 版 社 光文社
形  態 単行本
ページ数 259
発 行 日 2011/09/20
I S B N 978-4-334-92776-9

 

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の本を知ったのは昨年早くに、NHKBSで放送された「週刊ブックレビュー」で、ゲストの誰かがお勧めの1冊として紹介していたのを見てからだ。と思う?
まあ、僕の記憶力もあまりあてにならないが、最近記憶力の減退は加齢によるものではないという話を聞いた。
昔から年を取って物忘れがひどくなった、というのはよく聞く話だが、歳をとることと記憶力はあまり関係ないということなのだ。
そういったことが書かれている本を、最近BS11(イレブン)で毎週火曜日の夜放送している「宮崎美子のすずらん本屋堂」という番組で紹介していた。機会があったら読んでみようかと思っていたが、本のタイトルも著者も忘れた。そんなことから「ほんとかな?」などとも思っている。

 

 

それはともかく、本書についてはその後さまざまなところで紹介され、ついには本屋大賞を射止めてしまった。
そんなこんなで、それでは僕も読んでみようかと、先日近くにある家電量販店ヤマダで貯まっていたポイントで交換した。家電量販店で本を買うというのはおかしな話だが、そこは割と大型店で家電の他に化粧品や本まで扱っているのだ(前にどこかで書いたな)。細かな買い物でも時がたつとポイントがたまるもので、3千円相当のポイントがあったので、パソコン誌2冊と本書でちょうど交換できた。近頃は懐が豊かでないから、以前は定期購読していたパソコン誌を読むのもしばらくぶりだ。
パソコンの話になったついでに、(僕のこの記録はついでの話の方が多くなってしまうのだが・・・・)僕はこの記事を書くときや、ネットに接続するときもタワー型のデスクトップを使っているが、ノートもOSがWindows7なので、最近ヤフオクで手に入れた「Visual Basic.net」が古いタイプで、インストールできない。
そこで仕方なく、ヤフオクで小さなXP対応のモバイルノートを手に入れて、インストールした。
もともと僕のプログラム作りは、Basicをスタートとしていたから、VBならいくらかでもとっつきやすく、Excellなどに付随しているVBA(VisualBasic for Application)で、何度かプログラミングをしてきた。

先に出た加齢と記憶力の話だが、それが無関係という話を聞いてそれならということで、またもやプログラム作りに挑戦することにしたのだ。話によれば、記憶力は努力することにより高まる、ということなので年寄りの冷や水だが、暇つぶしにはなるだろう。

 

 

て本書の舞台は、玄武書房という中堅の出版社、そこで企画された大きなプロジェクトが、「大渡海」という日本語辞書の出版だった。日本語という言葉の海原を渡るための舟が、辞書ということで名づけられた「大渡海」だが、それにかかる費用と、時間は半端なものではなく、会社の方針で何度か中止となりかける。
そうした環境の中、顧問で編集の大元をつかさどる大学教授の松本、定年後も社外編集者の一人として、編纂に携わる荒木、そして馬締、さらに中年の女性社員・佐々木といったメンバーが辞書編集部だ。
前からいたお調子者だと思われていた西岡という部員は前半で広告宣伝部へ異動となる。ストーリーの前半は新たに部員となった馬締と、入れ替わるように辞書編集部から去る西岡の交錯が描かれて、当初気楽な社員と思われた西岡の中の、意外な面が次第にあらわれる様子が、少しほろりとさせる場面などもある。

そうした前半に少し時間がかかったが、半分から後は一気に読み進める。 主人公は、真面目が取り柄の馬締(まじめ)君だ。冗談みたいな話だが、本当のことだ。営業部で一人浮いた状態だったのを、定年間近の主任・荒木が惚れ込んで辞書編集部に引き抜いたのだ。まじめが取り柄とは言いながら、彼は言葉に対する執着は誰よりも強く、そこを辞書の編集に向いていると見込んのだが・・・・。
そうしたこととは別に彼が下宿しているアパートに、大家のタケおばあさんの孫娘・林香具矢がやってきた。
京都で板前の修業をしていたが、タケおばあさんを案じて、こちらの割烹「梅の実」で見習いとして働き始めたのだそうだ。そんなことから辞書編集部の新入部員の歓迎会が「梅の実」で行われることになった。 席では美人の香具矢に調子のいい同僚の西岡がちょっかいを出す。西岡に童貞をからかわれた真面目は、気が気ではないが、案に相違して香具矢はあっさりと真面目と結ばれてしまう。

そして後半は13年後、馬締は辞書編集部の主任となっているところから始まるのだが、何のことは無い、まだ「大渡海」の編集の追われる毎日が続いているのだ。少し変化がみられるのは辞書編集部に新たに岸辺みどりという女性社員が異動してきたことか。

普段僕たちが何気なく使っている辞書だが、それが出来上がるまでには、実に多くの人たちが携わっていることや、編纂という仕事には、言葉に対する取り組み方が、並大抵のことではないことなどがわかり、頻繁に辞書を使う身としては、辞書を見る目が少し違ってくるだろうという気になる。 今回は辞書の出来上がるまでの数々のドラマを描いたストーリーで、ちょっとミステリーから外れた物語ではあったが、感動的なラストもあって多くの書店員さんが推したのも、なんとなく納得できるような物語ではあった。

 

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1255.リベンジ・ホテル

2012年05月28日 | 仕事
リベンジ・ホテル
読 了 日 2012/05/19
著  者 江上剛
出 版 社 講談社
形  態 文庫
ページ数 480
発 行 日 2012/03/15
I S B N 978-4-06-277226-6

 

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xnミステリーで定期的に放送している講談社の「リブラリアンの書庫」という番組で、著者が出演して本書に関するインタビューに答えていた。図はその時の番組あてに書いた著者のサインだ
この番組でインタビューする作家と作品は、必ずしもミステリーとは限らないのだが、それでもAxnミステリーというチャンネルだから、ミステリー系統の本だろうと、読んでみることにした。
出来るだけ広く浅く多くの作家と作品に接してみよう、という趣旨を掲げてはいるものの、僕の気まぐれな読書はなかなかその思い通りには進んでいないのが実情だ。まるで自分の中に何人かの別の人格が備わっているような感じだ。多くの郊外型の古書店を見て回っていると、やはり目に入ってくるのはミステリー系統の作品が多く、いつ読めるのか定かではない本を安いからというだけの理由で、買い求めてしまう自分と、帰宅してテレビの書評番組、ネットの通販サイトや、オークションサイトを眺めているうちに、新しい本を読みたくなる自分が顔を出す。

 

 

タイトルの復讐(リベンジ)ホテルとは穏やかでないが、先の著者のインタビュー番組などの話では、過激な内容ではなさそうだが、他に意味があるのかと思いながら読み始める。
今の世の大卒の就職内定率の低い現状の中で、花森心平という青年は100社以上に応募のアクセスを試みるも、無残な結果に終わっていた。そんな時に企業の合同面接会で、ブラックホールのように沈んだ雰囲気を漂わすコーナーに、吸い寄せられるように座って、即座に内定が決まってしまった就職先は、経営不振であえいでいる地方都市のホテルだった。
ということで、もうこの青年の努力と思いが、周囲の人間を巻き込んで何とかホテルの経営を立て直す、というストーリーだろうと想像がつく。だが、読み進めながら、そんな単純な内容でもないのじゃないか?という思いも持つのだが・・・・。
しかし、どうも予想は外れることなく、暗く沈みこむようなホテルの雰囲気は、花森心平が入社したことだけではなく、新しく支配人となったオーナーの孫娘である神崎希(まれ)の出現により、少しずつ従業員たちの心構えも違ってくる。

 

 

人公・花森心平の何とも心もとない様子は、これでも大卒なのかと!と言いたいほどだ。しかしそんなキャラクターだからこそ、その後の活躍が浮き彫りにされるのか?
何事にも真面目に取り組み、めげそうでめげないばかりか、積極的な態度がまず客に好印象を与えていく。そういったまことにオーソドックスなストーリー展開だが、途中でメインバンクの貸し剥がし問題が起こって、ピンチに陥る場面も出現して、簡単にはいかないところも見せる。
アメリカ留学でMBA(Master of Business Administration:経営管理学修士)を取得したという、神崎希がオーナーの孫とはいえ、なぜ経営不振のホテル支配人になったのか?といった問題も裏に秘めながら、ホテルの行く末が次第に見えてくる終盤は、大きな障害も見せず少しあっけない気もするが、それは読み手のないものねだりか?
しかし、ホテルマンたちがいろいろと出すアイディアが、周辺の商店や人々を巻き込みながら、地域の特色を生かしたイベントを実施するなどは、近頃盛んな町興しにも似て、面白い。
そういう状況の中でも、いくら田舎のホテルとはいえ、少ない人口の中で経営を立て直すのは容易ではないだろうと、フィクションながら心配になる。
だから、ハッピーエンドは心から歓迎するが、実社会の景気回復もこのようにできるとうれしいのだが、なかなかそうは問屋が卸さないか。

 

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0568.社会部記者

2005年03月22日 | 仕事
社会部記者
読了日 2005/3/22
著 者 島田一男
出版社 双葉社
形 態 文庫
ページ数 239
発行日 1995/05/15
ISBN 4-575-65805-7

 

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若い頃だが、島田一男氏の作品にも凝ったことがある。特に講談社の書き下ろし探偵小説全集の1冊「上を見るな」(80.参照)からは、刑事弁護士・南郷次郎シリーズを欠かさず読んだ。 長編はもちろん、週刊東京に定期的に掲載されていた短編も、夢中で読んだものだ。
横道にそれるが、この週刊東京には、昭和32年ごろから翌年にかけて、島田氏の南郷シリーズの他に、高木彬光氏の大前田栄策シリーズ、横溝正史氏の金田一耕助シリーズの各短編が2週ずつ交互に掲載されており、毎週楽しみにしていたのだが、考えてみると随分豪華な連載企画であった。

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さて、本書は著者の出世作とも言うべき作品で、大陸での記者経験を生かした事件に絡む記者の活躍を描いたもので、 当時の世相が鮮やかに切り取られて軽快なセリフと、テンポの良い文体とがマッチして、読者に受け入れられた。 この作品が更に発展して、NHKでロングランとなったドラマ「事件記者」が生まれた。