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隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2042.ニャン氏の童心

2021年08月22日 | ファンタジー
ニャン氏の童心
読了日 2021/05/04
著 者 松尾由美
出版社 東京創元社
形 態 文庫
ページ数 264
発行日 2017/02/24
ISBN 978-4-488-43908-8

 

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盆休みが明けて僕の仕事(メール便の配達業)が、再び始まった。休み明けの仕事は結構たくさんあって、その仕分けや読み込みに、時間がかかった。仕事がたくさんあるのは大いに歓迎するところだが、だんだん体力も衰えて、自分が考えているよりずっとスタミナの消費速度は上がっているようで、目に見えて疲れがたまってくようだ。
少し前までは、まだまだ働けるという気がしていたのに、それはずいぶん前のような気がしている。まだ81歳で、弱音を吐くには早すぎるのではないかと、思うが実際には弱音ではなく本音なのだ。
せめて85歳くらいまでは頑張ってみようと思うが、この細い体がもつかどうか、保証の限りではないというのが本当のところだ。

 

 

 

しかし新型コロナの勢いは、僕の体力、気力とは反対に、増々その勢いを増すばかりだ。
政府の施策の失敗ばかりを責めるだけでは、解決しないだろう。あまり言いたくはないが、究極のところ自助努力が求められている。“自分の命は自分で守る”しかないのだ。わが木更津市の感染者数は1,000人を超えて、少しずつではあるが毎日その数を上乗せしている。どこで誰が感染をしているのだろうと思うが、人それぞれ事情は異なり一概にその行動を責めるわけにはいかないのだろう。
僕の場合をいえば、前にも書いたが、ワクチンの接種には何の副作用もなく、接種後の生活に一遍の不都合もなかった。運が良かったのか、それとも体質の問題か?若い人たちの間には、副作用を恐れてワクチン接種を拒む人が多いと聞く。そのために感染者が増えているというのなら、それは本末転倒と言うか、いや、意味合いが少し異なるか?誰のためのワクチン接種かに、はき違えがあるのか?
問題は簡単ではないが、いずれにしても感染を食い止めて、一日でも早い日常を取り戻すために。何をすれば、良いのか、何をしてはならないのか、誰しもが考えるときだろう。

 

 

の知らない間にニャン氏のシリーズは3巻出ていて、木更津市立図書館に蔵書としてあるから、いつでも読めるらしい。松尾由美氏の短編はちょっとした日常の謎を扱う短編が楽しいから、読みたいという読書欲を満たせる。 タイトルから推測すれば、多分猫が探偵役を果たすのだろう。
猫とミステリーは切っても切れない縁があり、化け猫などの怪奇譚や探偵役やその助手役など、多くのミステリーにも登城して、活躍ぶりを示している。
僕が中学生の頃に発足した、江戸川乱歩賞の公募第1作が仁木悦子女史の『猫は知っていた』もそうした猫を絡ませたミステリーだったのではないか。僕はそれにより女性ミステリ作家が誕生したことに、驚きと喜びを同時に味わったものだった。(実際はそれ以前にも女性ミステリ作家はいて、僕が知らないだけだったのだが・・・・)
今では、エドガー・アラン・ポウ氏の『黒猫』を引き合いに出すまでもなく、猫が絡むミステリーは数限りなくある。我が国でも赤川次郎氏の三毛猫ホームズ―残念ながら僕このシリーズを読んでないから、何とも言えないが…―をはじめ、たくさんの猫探偵が活躍しているらしい。
最近の犬猫ペットのブームともいえることも、こうしたミステリーがもてはやされる要因か。

中堅の出版社・プラタナス書房で働く編集者、田宮宴は港区に事務所を構える童話作家、ミーミ・ニャン吉氏の所へ1年くらい通っていた。田宮の相手をするのはいつも秘書の丸山だった。
彼がミーミ・ニャン氏の言葉を田宮に伝えるのだが、いつもそばには、タキシードをまとい、蝶ネクタイをした政争の紳士を思わせる様な柄の猫がいた。多分その猫が実はミーミ市ではないかと思わせるのだが、確たる証拠はない。
しかし第1巻の『ニャン氏の事件簿』から、いつも丸山の隣に鎮座する猫がニャン氏であることを想像させており、いよいよ本書の中ほどで、丸山がの事実を明かして、ニャン氏の正体が知れることになる。

 

初出(ミステリーズ!)
タイトル 発行年月
袋小路の猫探偵 Vol.85 2017年10月
偽りのアプローチ Vol.86 2017年12月
幸運の星の下に Vol.87 2018年2月
金栗庵の悲劇 Vol.88 2018年4月
猫探偵と土手の桜 Vol.89 2018年6月
ニャン氏のクリスマス Vol.90 2018年8月

 

 

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2015.ニャン氏の事件簿

2021年04月14日 | ファンタジー
ニャン氏の事件簿
読 了 日 2020/10/29
著  者 松尾由美
出 版 社 東京創元社
形  態 文庫
ページ数 264
発 行 日 2017/02/24
ISBN 978-4-488-43908-8

 

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々僕はこの作者の新作が出ていないかを、Amazonなどで探してみている。
ライトノベルと言えるような軽い内容のストーリーが、ちょっとした日頃のストレスを解消してくれるからだ。若い頃はコテコテの本格派だった(今でも多少その傾向は残っている)が、最近嵌ったのは、「准教授・高槻彰良の推察」という、民俗学の先生とおかしな耳を持つ学生とのコンビが、持ち込まれる怪奇な現象に体当たりの活躍をするシリーズだ。
こちらも怪奇現象を追求する高槻准教授の、自身の不気味な過去にかかわりがあるのか、民俗学の講義は至極まじめな一方、怪奇・不思議の世界に惹かれる準教授の可笑しさが交錯して、面白く進むストーリーだ。
さて、松尾由美氏の作品群はミステリーが絡んではいるが、どちらかと言えばファンタジーとも呼べる作品で、独特のユーモアや、ペーソスともいえるストーリーで、僕の興味をそそる。

 

 

昔から猫はミステリーの要素として、エドガー・アラン・ポーの時代から、描かれている。
昔の一時期日本映画の全盛期時代には、ホラー映画ともいえる一分野で、化け猫映画が目白押しと言う時代もあった。
赤川次郎氏の“三毛猫ホームズ”を始めとして、猫が活躍するミステリーは数あるが、なんと言っても僕の頭から離れないのは、もうなくなってしまったが、女流ミステリー作家の草分けともいうべき、仁木悦子氏だ。
彼女の『猫は知っていた』は、映画にもなったほどで、江戸川乱歩賞のごく初期の受賞作でもあって、忘れることのできない作品だ。
ア!、話がだんだんそれてきた。
僕の話は大部分が無駄話で、終始することが多いから、気を付けないと何を言ってるのかわからなくなる。

 

 

日は朝からどんよりとした曇り空で、気温は割と高めなのだが、温かさを感じないのは、お天気のせいか。
世間は相変わらずのコロナ感染者の増加を憂いており、一層のテレワークを推進したり、不要不急の外出の抑制をしたりと、第4波の発生を抑え込もうとしている。
しかし、素人考えながら、もう第4パは始まっているのではないかと思うが・・・。
世の中十人十色と言うのか、いろいろな人がいて、マスクを巡って逮捕されるという人がいることに、驚いてはいられない。僕もカミさんを乗せてスーパーへの買い物に付き合っているから、危険な目に合わぬよう気を付けよう。

 

初出一覧(ミステリーズ!)
# タイトル 発行年月
1 ニャン氏登場 vol.68 2014年12月
2 猫目の猫目院家 vol.74 2015年12月
3 山荘の魔術師 vol.75 2016年2月
4 ネコと和解せよ vol.76 2016年4月
5 海からの贈り物 書下ろし
6 真鱈の日 書下ろし

 

 

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1775.過ぎ去りし王国の城

2017年09月11日 | ファンタジー
過ぎ去りし王国の城
読了日 2017/09/11
著 者 宮部みゆき
出版社 KADOKAWA
形 態 単行本
ページ数 397
発行日 2015/04/30
ISBN 978-4-04-102836-0

 

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年7月の「悲嘆の門」以来だから、著者の作品を読むのは1年2カ月ぶりか。
アンソロジーの短編などを抜かして、純粋な著作だけを数えても、宮部作品は本書で45冊目となる。僕にとっては、特別な作家ともいうべき宮部みゆき氏だ。これから先どのくらいの本を読めるかわからないが、一人の作家の作品が宮部作品の数を超えることはないだろう。
因みに今僕が全作品を読もうと思っている、中山七里氏の作品だって、まだ30冊だ。いやしかし、中山氏のようにこう矢継ぎ早に新作を発表していくとなると、数年先には宮部氏の作品数を追い抜くかもしれないな。
何しろ中山氏は2011年のデビューから今年2017年までの6年間で、31冊もの作品をものにしているのだから。いやはや、恐るべき執筆力ではないか。
またまた、話が違う方向にそれてしまった。宮部みゆき氏の作品は、僕に改めて国内ミステリーの面白さを教えてくれて、ストーリー展開やファンタスティックな物語にも、誘い込んでくれた。
印象の残る作品の一つに「火車」という、カード破産に関した一人の女性の数奇な運命を描いた作品がある。

 

 

作品はテレビドラマになって、それなりに完成度の高い映像にはなったが、いかんせん原作の狙いからは外れて、その点だけを考えれば、ぶち壊しと言ってもいい映像になった。というのも、宮部氏の狙いはラストの場面にあった。(それについては物語の肝心かなめの部分だから、未読の方には読んでもらうしかないが)元々、原作はある意味映像化不能だったのだ。
ミステリーには文字だからこそできるストーリー展開や、パターンが幾つもあって、それによって読者をミスリードすることが出来るから成り立つトリックもある。
「火車」の場合はトリックではないのだが、物語の重要な要素であったからこそ、映像化に際しては脚本や演出に一工夫も二工夫も欲しかったと思う。それについては、不確かな僕の頭でさえ考え着く方法はあったのだが、まあ、人それぞれで思いや考えは違うのが当たり前で、素人が何を分かったようなことを言ってる、と言われてしまえばお終いだ。
話がそれた。

 

 

ァンタジーと呼ばれる物語や、映像作品はたくさんあって中でも、英国の「ハリー・ポッター」シリーズは、世界中の読者や視聴者の絶大な人気を誇っている。わが国でも国際アンデルセン賞を受賞したことで、一躍時の人ともなった上橋菜穂子氏の作品が人気を集めており、NHKで「精霊の守り人」シリーズがドラマ化された。
宮部氏の作品にも冒険物語あり、ファンタスティックなストーリーは、同様に多くの読者の支持を得ている。
本書もファンタスティックなストーリーであるものの、過去の未解決のままになっている、少女の失踪事件が深くかかわる内容で、中学生の男女ともう一度人生をやり直したい思いを抱く中年男性の、冒険物語だ。 だが、宮部作品の特徴の一つに、若しかしたらそんな世界がどこかに存在するのでは、と思わせるような内容なのだ。
子供のころ読んだ手塚治虫氏のSF漫画の一つに、同様の思いを抱いた僕は、こんな歳(77歳)になりながら、今でも時にはパラレルワールドの存在を信じたくなる時があるほどだ。
そんな夢を持たせるのも、ファンタジーの役割なのかもしれない。ひと時を夢の世界にいざなえるなんて、物語はなんと素晴らしい世界なのか。

 

 

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1746.虚空の旅人

2017年06月05日 | ファンタジー
虚空の旅人
読了日 2017/06/05
著 者 上橋菜穂子
出版社 新潮社
形 態 文庫
ページ数 392
発行日 2008/0/01
ISBN 978-4-10-130275-1

 

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日の日曜日は薄光会の保護者・家族の会の定例役員会があって、午前中太陽のしずくに行ってきた。毎回のことだが、社会福祉法人薄光会は、富津市湊に本拠を構える法人で、富津市を中心として、鴨川市、南房総市などに知的障害者の入所施設、通所施設、あるいは特別養護老人ホームなどを展開している。
それぞれの事業所に組織された保護者・家族の団体は、豊岡支部、鴨川支部など五つの支部があるが、それぞれの支部長、副支部長をメンバーとする組織の集まりが定例役員会だ。
僕の所属する天羽支部会は、支部長副支部長ともに男性だが、他の支部では副支部長はすべて女性で、中には支部長も女性のところもあって、女性の役員が多いという先進的な組織となっている。 10時からの予定が、事業所側の役員の到着が遅れ、10時半過ぎから始まった会議は、別の会議である運営協議会などの報告もあり、スムーズに議題を消化した。全支部を統括する形となるこの会はスキルアップの意味も含めて、4回の会議に加え、他の社会福祉法人や施設の見学なども行っている。今年も10月頃に行う予定で9月中に行先や日程などが、事業所側で調整されることになった。会議は12時過ぎに終了して、用意されていた弁当が配られて、昼食となりその後解散した。

 

 

天羽支部会というケアホームを利用する障害者、富津市在住の在宅介護の障害者、それぞれの保護者達の会だが、うっかり副支部長を引き受けたばかりに、運営協議会の委員まで務めることになり、またいろいろと薄光会との関わりを持つことになり、僕の能力をオーバーするはめになった。
来月は2日にその支部会があり、16日には運営協議会の予定だ。その前に今月23日に、法人の職員の永年勤続表彰を兼ねた、合同親睦会なるものがあって、俄かに忙しくなっている。この忙しさはそう長く続くことではないから良いようなものだが、そのためばかりではないものの、ここにきてまた読書記録が少し滞っている。
読書のスピードも遅くなってきた。
気持ちにゆとりがないと、直ちに読書に絵影響するから気をつけなければならない。

 

 

当なミーハーの僕でも、以前ならこのシリーズ作品には、それほど興味を示さなかったのではないか、そんな感じを持っている。だが、ミーハーなるがゆえに、国際アンデルセン賞なるものに興味が湧いて、ネットで検索したところ、「小さなノーベル賞」といわれるほど多田愛奈影響力を持つ賞で、「児童文学への永続的な寄与」に対する表彰だとのこと。
2014年その国際アンデルセン賞を受賞したのが上橋菜穂子氏だった。それほどの賞だったから、テレビや新聞にも大きく取り上げられて、テレビのインタビュー番組など見たのは、つい先ごろのような気がしていたが、もう3年にもなるのかと、何につけても時の流れの速さを実感する。
手元にあるシリーズは、この第4巻までだから後は図書館を利用するつもりだが、NHKテレビで放送された、精霊の守り人シリーズの第2シーズンの録画もまだ見ていないような始末で、そのうちゆっくりとコーヒーでも飲みながら見たいと思ってはいるが、そういうことだから続きを読むのもいつになるか?

 

 

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1733.夢の守り人

2017年04月24日 | ファンタジー
夢の守り人
読了日 2017/04/24
著 者 上橋菜穂子
出版社 新潮社
形 態 文庫
ページ数 348
発行日 2008/02/01
ISBN 978-4-10-130274-4

 

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曜日21日から3日間にわたって繰り広げられた、LPGAツアー第8戦・フジサンケイレディスクラシックをテレビ観戦しながら、勝負の厳しさを改めて感じた。野球は筋書きのないドラマだといわれるが、それは野球に限ったことではないだろう。スポーツ競技に共通していえることではないかと思う。
ただ野球は競技に関わる人々-監督を始めコーチや審判、その他のスタッフ、そして試合に臨む選手たち-それらの様々な役割が見えるからだろう。
だが、僕は女子プロゴルファーたちの競技を見ながら、選手とキャディの関係を始め、LPGAの競技員やボランティアで競技を支える人々の動き、その場に見えない大勢の裏方の協力などに思いを馳せて、観るのは簡単だが一つの競技を開催するのにどれくらいの人がかかわるのかを想像して、気の遠くなるような感覚を抱く。賞金を賄うスポンサーや、テレビ放送を支えるスポンサー企業、数え上げたら膨大な人々が関わっていることがわかる。
そして僕はそこに壮大なドラマを感じるのだ。
話がそれた。
テレビ放送は、「フジサンケイレディス・・・」という競技タイトルからもわかるように、フジテレビ系列で実況アナウンサーによれば、今回は地上波、BS、CSの3波を使って、全ホール中継だそうだ。
僕は地上波とBSだったが、それでも競技の大半、主に好スコアの上位選手のプレイを最後まで見ることが出来た。

 

 

初優勝を目指す堀琴音選手が7アンダーで初日トップ、6アンダーで韓国のキム・ハヌル選手と吉田弓美子選手が続くというスコアで終わり、堀選手の初優勝への期待が高まった。だが、2日目17番ホールに落とし穴が待っていた。ティーショットをバンカーに外し、バンカーショットがダフッて寄らず、痛恨のダブルボギーをたたいた。
結局、最終組の一つ手前の組でスコアを伸ばした9アンダー藤本麻子選手と同じく9アンダーの吉田弓美子選手、そして8アンダーとスコアを落とした堀琴音選手が最終日の最終組となった。
3日目最終日を迎えた伊東市の川奈ホテルゴルフコースは、快晴に恵まれて真っ青な空と紺碧の海を見渡せる、最高の競技日和だ。難しいとされるコースでの競技だが、2日目カットライン・1アンダー54名の選手が残っての最終決戦となった。
下位スコアの選手が次々と成績を伸ばす中、背中の痛みを負っての吉田弓美子選手が、12アンダーとスコアを伸ばして、優勝の栄冠を勝ち得て終わった。一時競技の継続を危ぶまれた吉田選手だったが、自らのゴルフ姿勢を貫いた同選手の頭上に栄冠がもたらされたのは、当然と言えるか!?
昨年女子プロ選手権で、アマチュアの畑中奈紗選手に敗れ涙をのんだ堀琴音選手は、この試合でも優勝へと届かなかったのが残念だったが、2位の藤本選手の戦いぶりが印象に残る競技だった。
またまた、ゴルフの話が長くなってしまったが、これからもテレビ放送のある週はテレビ観戦が優先されるから、ゴルフ観戦日記となりそうだ。

 

 

をあけながらもシリーズ3冊目となった。いつ頃だったか忘れたが、ヤマダ電機のポイントでシリーズ4冊をまとめて交換したから、このあともう1冊「虚空の旅人」が残っている。
そのあとは図書館で借りる予定だが、このシリーズはそれぞれの巻が独立したストーリーだから、続けて読まなくてもそれほど物語に入り込めなくなるということはないのだ。
NHKで放送されたドラマ、「精霊の守り人 悲しき破壊神」の全9回はまだ見ていないが、今回もドラマの第1シーズンで活躍した、主人公綾瀬はるか嬢のバルサや、東出昌大氏のタンダをイメージしながら、読んだ。
視覚的なドラマが僕の場合本の文字情報より記憶に残っているのは不思議だが、それだけドラマの作りが良かったのかもしれない。全10作という長いシリーズだが、読み通してみたいと思うのも、半分以上はドラマの影響かも知れない。早い機会に第2シ-ズンのドラマも観たいとは思うが、読みたい本も溜っているし、観たいドラマもたまっているし、と僕は何でもためてしまうのが困った習性で、「お前はハムスターか?」なんて言われそうだ。

 

 

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1727.黒猫の小夜曲(セレナーデ)

2017年04月03日 | ファンタジー
黒猫の小夜曲(セレナーデ)
読了日 2017/04/03
著 者 知念実希人
出版社 光文社
形 態 単行本
ページ数 397
発行日 2015/07/20
ISBN 978-4-334-91039-6

 

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こ1週間ほど左足のふくらはぎ上部が鈍い痛みを放っている。どこかにぶつけたとか変な座りかたをしたとか、そういった覚えがなく、原因がわからない。医師に見せるほどではないが(そういう素人判断が、大事になる元なのだが)、気になっていた。
加齢による様々な体の不具合はなく、いたって健康な体が自慢だったのが、75歳を過ぎたあたりから高めの血圧やら、視力の衰えなど少しずつ変調が出てきた。とは言っても元来鈍感で楽天的なものだから、それほど深刻になることはない。
僕は若い頃から、自らの自然治癒力なるものを本能的に信じており、「そのうち治るだろう」を繰り返してきたからか、足の痛みも気づいたら治っている。そんなことから益々自分の身体に備わった治癒力を、信じることになるのだが、そうではなく別に大したことではなかったのだろう。
前年から南岸低気圧の通過による、天候の不順が多いような気がしていたが、今日はどうやら春の日差しが戻ったようだ。こういう暖かな日が来れば、身体の調子も自然とよくなるのだろう。

 

 

我が家はカミさんが10年以上前にリウマチが発症してから、血糖値が上昇して軽い糖尿病を併発した。10数種類の薬を毎日飲んで、インシュリンを打ってと、見ていて気の毒になるくらいだが、幸いなことに高齢者に高い発症率を示す認知症には程遠いから、その点では安心している。
僕だってこの先認知症にならないとは限らないから、気をつけてはいるが、こればかりは気をつけたからと言ってどうなるものではない。だが、できるだけ規則正しい生活を送ることを心がけてはいる。
若い頃の無謀ともいえる暮らしぶりは、カミさんに「歳をとってから大変だよ」とよく言われたものだが、そのカミさんの方が具合の良くないのが皮肉なものだ。なかなか理屈通りにいかないのが世の常で、真面目に一生懸命働いても、僕のように一生貧乏生活から向けだせないものもいる。
不公平な世をはかなんでも仕方がないが、時々テレビのニュースで報道される振り込め詐欺や、オレオレ詐欺などに大金をだまし取られるのを見ていると、そうしたことは金持ちと貧乏人の落差を解消するために行われているのか?などと、とんでもない考えも浮かんでくる。
しかし、あるところにはあるものだ。僕のように持たないものには縁のない話だから、詐欺の被害にあわれた人には気の毒だが、良く金のあるところを調べるものだと感心したりもするのだ。

 

 

昨日と昨日はヤマハ・レディースオープンがあって、夢中でテレビ観戦をしていたから、おかげで少々テレビ疲れだ。それほど夢中にならなくてもよさそうなものだが、自分ではゴルフをしないのに、僕はテレビ観戦だけであたかも自分がプレイしているような疲れを感じてしまう。
近年はテレビ放送が女子プロしかないが、昔は男子プロの試合が多くて毎週のようにテレビにかじりついたものだった。僕の贔屓は尾崎直道選手で、テレビ観戦ばかりではあったが、彼の活躍に胸を躍らせていた。
女子のツアーでは1990年の日本女子プロゴルフ選手権での優勝が印象深い岡本綾子選手が好きだった。その頃はキャディ出身の大迫たつ子選手といった強敵もいて、今とは違ったゴルフ熱が高かったような気がしている。
少し前にも書いたが、今の女子プロゴルフ熱は、韓国選手の活躍に負うところが多い、という人もいて常に優勝、あるいはトップ10に入るなど、相撲はモンゴル、女子プロゴルフは韓国、などと言った声が聞かれるくらいで、2017年も開幕戦はアン・ソンジュ選手、第2戦は藤崎莉歩選手とのプレイオフの末、全美貞(ジョン・ミジョン)選手と韓国選手が優勝をさらった。
だが、3戦目Tポイントレディスは菊池絵理香選手、4戦目アクサレディースが若林舞衣子選手と日本の選手が底力を見せた。いよいよ日本の若手選手の台頭かと思わせたが、5戦目のヤマハ・レディースオープンでは、残念ながら渡邉彩香選手の追い上げもわずかに届かず、韓国のイ・ミニョン選手の優勝に終わった。
日本人新横綱・稀勢の里関の活躍と共に、女子プロゴルフ日本選手の活躍も大いに期待したいところだ。

 

 

読み始めてすぐに前回読んだ「優しい死神の飼い方」のシリーズ作品だということがわかる。そのくらいのことは借りる前に確認すべきことなのだが、おっちょこちょいな僕は、というよりその時は他の本が目的だったから、そちらの方に気をとられていて知念作品が2冊並んでいるのを見て、内容は確かめずに借りてきたのだった。
その目的の「国を救った数学少女」でさえ、僕の思っていたこととは違っていて、大いなるユーモア・ストーリーだったのだから、そういう間違いもあるのだ。だが、そうはいっても読後の幸せ感を味わえたのだから、間違いもたまにはいいものだ。
前作の死神が犬に変身?しての活躍を描いたものだったのに対して、こちらは猫に化けた死神の活躍だ。
それも交通事故で意識不明の少女の身体に、漂っていた女性の魂を入れて、生き返らせる?などと言った伏線もあり、長い物語の末には感動の結末も控えており、死神と呼ばれて人間社会の不合理な生き方を否定しながらも、活躍の場である地上に長くいると、次第に人間の気持ちに寄り添っていくところが胸に響く。

 

プロローグ
第一章 桜の季節の遺言状
第二章 ドッペルゲンガーの研究室
第三章 呪いのタトゥー
第四章 魂のペルソナ
エピローグ

 

 

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1726.優しい死神の飼い方

2017年03月31日 | ファンタジー
優しい死神の飼い方
読了日 2017/03/31
著 者 知念実希人
出版社 光文社
形 態 単行本
ページ数 409
発行日 2013/11/20
ISBN 978-4-334-92914-5

 

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日で3月も終わりだというのに、曇ってうすら寒い陽気はまるで逆戻りしたみたいだ。
今月半ばごろの記事で、毎日が日曜日である僕にとって、3月が意外に忙しい月になったということを書いた。25日(土曜日)のカミさんとの日帰りバスツアーもその一つだが、その翌日には天羽支部会の副支部長として参加した会合が、“太陽(ひ)のしずく”であった。
このブログの数少ない読者は限られているとは思うが、初めて訪れた読者のために説明すると、天羽支部会というのは千葉県富津市に本拠を構える社会福祉法人・薄光会が運営する事業所の一つである、ケアホームCOCO(ケアホーム6棟を管理する事業所)の入所者(知的障害者)及び、同じく薄光会の生活介護事業所・太陽(ひ)のしずくの利用者(主に在宅介護の障害者)、それぞれの保護者・家族の団体を指す名称である。
僕の息子はケアホームCOCOが管理するケアホームの一つ、あけぼの荘に入所している関係で、このブログにもたびたび薄光会関連の記事を書いている。

 

 

さて、26日・日曜日に行われた会合は、薄光会の運営する五つの事業所の保護者・家族の会の役員が年に4回開催される会の一つだ。特に3月の会合は年度末ということから、事業報告や決算報告に加え、2年に一度役員改選が行われる。今年はその役員改選の年だったので、新年度事業計画に加え新役員の発表などがあった。
僕は、また5月に行われる天羽支部会に配布予定の会報のために、会の模様を何枚かの写真に撮った。旧知の天羽支部長・S氏の依頼で心ならずも引き受けた副支部長だが、これでまたほんの少しとはいえ仕事を増やす結果になった。
というのもこの後4月5日には、天羽支部会の新旧役員の引継ぎのための集まりがあり、同じく太陽のしずくで行われる。僕が所属している天羽支部会では、支部長の留任の外は、副支部長、会計、会計監査の3名が入れ替わる。この中で会計の業務が金銭を扱うことから、特に精神的にも疲れる仕事だ。
もう、30年以上前のことだが、僕も1期だけ会計をやったことがあり、金銭出納、会計報告書作成、予算案の作成等々の作業が思い浮かぶ。今年6月で50歳を迎える息子が18歳で、薄光会最初の施設・豊岡光生園に入所した頃のことだから、ずいぶん昔のこととなる。しかし、過ぎた今ではあっという間の30年という気がしないでもない。最初の頃の数年は、カミさんがせっせと通って薄光会の行事に参加していたから、僕がこれほど関わるとは思ってもいなかった。

 

 

更津市立図書館へ「国を救った数学少女」を借りに行ったときに、知念実希人氏の棚に本書と「黒猫の小夜曲(セレナーデ)」が並んでいるのを見て、一緒に借り出した。
“天久鷹央”のシリーズを面白く続けて読んだので、他の作品はどうだろうと思って、読んでみたかったのだ。
タイトルからはどんな内容なのかを想像できずにいたが、端的に言えば死神がゴールデンレトリバーという種類の犬の身体を借りて、活躍するという内容だ。
ふつう我々は死神と言えば、黒いガウンを着て、手には大鎌を持った骸骨を思い浮かべるが、本書に出てくるのは、死神というのは人間が勝手につけた名前で、実際は霊的存在で人間を死に至らしめることはしないということなのだ。
彼らの主な仕事は、生前の諸事に未練を持った魂がいわゆる地縛霊となって、この世をさまよっているのを、未練の元を解決して彼の世界に導くということだ。

登場人物?たちの物言いが、天久鷹央シリーズを思いここさせるようなところもあって、「アア、同じ作者の作品だ!」そんな感じも持たせる。
その死神の世界にも序列があって、その元締めというか一番上に立つのが、彼らが「我が主様」と呼ぶ神様?で、その下に中間管理職という役柄の死神もいるらしく、この物語の主人公である死神―すなわちゴールデンレトリバーの身体に入っているのは、末端で働く死神というわけだ。
丘の上病院というホスピスの患者たちが、それぞれの過去に大きな禍根を持っていることから、地縛霊になる可能性が高く、それを防ぐために患者たちの過去を探って、何とか彼らの禍根を断ち切って、無事「我が主様」のもとに送り届ける、それが死神、いや敬虔な霊的存在の彼の役目なのだ。
そのために殺人事件を解決したり、絶体絶命の危機に陥ったりと、縦横無尽の活躍が面白おかしく語られて、ファンタスティックな世界を見せていく。

 

 

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1627.闇の守り人

2016年05月15日 | ファンタジー
闇の守り人
読了日 2016/05/15
著 者 上橋菜穂子
出版社 新潮社
形 態 文庫
ページ数 387
発行日 2003/05/25
ISBN 978-4-10-371201-4

 

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り人」シリーズ第2作。僕のほんのわずかな拘り、のようなものが、シリーズ第1作「精霊の守り人」を読んだ後、シリーズ前作を読んでみようという気を起こした。近くのヤマダ電機のポイントが少し残っていたから、本書と次作「夢の守り人」の文庫と交換してきた。
まあ拘りと言うより僕の場合はほんの気まぐれと言った方がいいか、それでも以前は特別に関心があったわけではないファンタジーを、全作読もうなどと思ったのはやはりテレビドラマのせいだろう。
同じくNHKで2013年に「八重の桜」で、新島八重の生涯を熱演した女優・綾瀬はるか嬢のバルサの、前作をを超える動きが素晴らしく、原作に惹かれたせいもある。しかし、原作そのものの面白さがなんといっても読ませる力だろう。

 

 

女用心棒と言うキャラクターの魅力もさることながら、その周囲を取り巻くキャラクターは敵味方を問わず、物語の面白さを高めている。
前回、新ヨゴ皇国の第二皇子チャグムが、精霊の守り人となったことが、魔物に取りつかれたとの王の誤解により、命を狙われることになる。冒頭の高い崖から谷底の川に転落したのを目撃したバルサは、命がけでそれを救い上げたのがきっかけとなり、二の妃からチャグムを携えて逃げてくれと、チャグムの用心棒を依頼され、冒険の旅が始まるというスタートで、バルサの華麗な短槍の舞を見せながらも、二人に降りかかる危機を次々と乗り越えて・・・・。
今回はそうした危機を乗り越えて無事チャグム皇子を宮廷に届けた後、25年ぶりに故郷のカンバル王国に足を踏み入れたところから始まる。

 

 

しい環境のカンバル王国は、食物を栽培することもかなわず、20年に一度の山の国王との交歓によるルイシャと言う青光石をもらい、多くの食物を手に入れるしかないのだ。
その年ようやくその期が訪れたことを機会に、山の王国に攻め入ろうとする陰謀が企まれていた。
それを回避するためにまたもやバルサは用心棒として雇われることになるのだ。
幼いバルサが養父のジグロとともに、カンバル王国を脱出して厳しい修行を続けながら、あるいはジグロが追ってとの戦いを続けることになった、過去のいきさつも明らかにしながらのストーリー展開は、胸を躍らせてますますバルサの行く末を見極めたくなる。

 

 

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1614.精霊の守り人

2016年03月28日 | ファンタジー
精霊の守り人
読了日 2016/03/28
著 者 上橋菜穂子
出版社 新潮社
形 態 文庫
ページ数 360
発行日 2007/04/01
ISBN 978-4-10-130272-0

 

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る25日金曜日、月に一度の検診日で薬丸病院に行ってきた。前回の「迎撃せよ」のところでは、息子のことを書いたので、長くなるから通院については書かなかった。僕の血圧の高い状態は昨年秋からのことで、取り立ててどこか具合が悪いということではないが、血圧が高いということはいろいろと不都合をもたらす要因となるから、毎日朝晩の血圧測定と内服薬は欠かさず行っている。加えて、月に一度血圧管理手帳を携えて、医師の検診を仰ぐということが続いている。
薬を飲んでいるせいか、以前ほど高い数値が現れることはなくなったが、まだいささか不安定な状態で、薬の成果が表れないのを、ドクターも不振に感じているようだ。そこで、今回は3種類の降圧剤の内一つを少し強めのものに変えてみようと言う。
6カ月弱記入できる血圧管理手帳も2冊目となるなど、こうした状態はもう半年を過ぎたのかと、少し憂鬱になるが元来楽天的な僕は、そのうち何とかなるだろうと、気楽に思うことにしている。次回の通院は4月22日となった。

 

 

上橋菜穂子氏が2014年、国際アンデルセン賞を受賞したということで、テレビ他のメディアで大きく取り上げられたのが、つい昨日のような気がしている。そして、3月19日からNHK総合テレビで、本書を原作とするドラマが始まった。全22回にわたるドラマだが、2018年にかけての放送で、シーズンごとに数回に分けて放送されるようだ。
第1シーズンは4月9日までの全4回だそうだ。本を読みながらドラマを見ているが、おおよそは原作に沿って作られているが、細かなところで少しずつ変わっているところもあり、その辺りも興味を惹かれるところで、本格的なドラマ作りに力を入れている様子が、通り一遍ではないドラマ作りの姿勢がわかる気がする。
従来わが国ではこうしたファンタジーの映像化はあまり例がない。海外の、特に英国で制作され世界中で人気を沸騰させた、「ハリー・ポッター」シリーズに触発されたわけでもないだろうが、根強い人気を、特に海外の数か国で翻訳されている、上橋氏の作品はこの“守り人”シリーズだけでも12巻もあり、ドラマがどのように発展していくのか大いにそそられる。

 

 

がこの作品に惹かれる一つの要因は、女性が主人公と言うところだ。女性の著者が女性の読者を対象に?、女性・主人公の活躍を描く、というとその昔一世を風靡した3F作品を思い浮かべるが、本書がそれと違うところは、老若男女を問わず楽しめるエンタテインメントだというところだ。
お茶の間で家族そろって楽しめる、そんなテレビ番組が数無くなっている今、このようなドラマが生まれたことは、大いに歓迎すべきことだろう。
本を読んでいると、舞台となっている国や村などの、謂れや仕来たりや人の繋がり等々が絡み合って、そうしたところがどこかにあり、あるいはずっと昔にそんな国があったような、懐かしささえ覚えることがあるのだ。
先頃引退したアニメ界の大御所・宮崎駿氏の「風の谷のナウシカ」と、ある意味共通したところも感じられるのも、要因の一つか。だが、この作品が最初に刊行されたのは平成8年と言うから、20年も前のことだ。
それが今頃になってテレビドラマ化されるのは、やはり、そんな時期が来たということなのか?

 

 

バルサというが短鎗を巧みに操り、群がる敵と戦う場面はドラマの綾瀬はるか嬢の、ダイナミックである種華麗な動きを見ているから、本の場面も想像できる。
ヨゴと言う国の第二皇子チャグムに何か恐ろしいものが宿っている、と言うことから帝は事故に見せかけて、皇子を亡き者にしようとたくらんでいるというのだ。皇子の一行が高い吊り橋を渡っていた時、突然牛車を引いていた牛が暴れて、投げ出された皇子が河に転落した。
たまたまそれを見ていたバルサはとっさに河に飛び込んで皇子を救い上げた。そんなバルサに二の妃(第二の妃)は、「皇子を連れて逃げてほしい」と依頼するのだった。そして、皇子チャグムを伴ったバルサの逃避行が始まる。

女用心棒・バルサのとてつもなく強さを表す戦う場面も良いが、いろいろな人たちとの関わりや絆と言ったものが、この冒険物語を引き締めて一層面白くしている。テレビドラマは昨日27日の日曜日でまだ2回だが、この先の展開がどのように描写されるのかを大いに期待している。

 

 

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1582.オカメインコに雨坊主

2015年12月23日 | ファンタジー
オカメインコに雨坊主
読 了 日 2015/12/09
著  者 芦原すなお
出 版 社 ポプラ社
形  態 文庫
ページ数 203
発 行 日 2009/11/16
ISBN 978-4-591-11442-1

 

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昨晩は冬至で柚湯に入った。少し前に僕は何を勘違いしたか、ここで冬至は過ぎたと書いてしまった。早とちりや誤った思い込みは僕の得意技だが、今考えてもどこでそんな思いを持ったのか不思議でならない。それはともかくとして、柚湯などと言う古い習わしはだんだんと消えていくのだろうか?
今の時代はどんなに山奥であろうが、テレビやインターネットが行き渡っているから、昔のように「文化果つる処」などといった表現もなくなっている。地方の風習も観光客の呼び寄せのためのイベント化しているようで、時代の流れとは言いながら、ちょっと寂しい思いを柚の匂いをかぎながら感じた。

原すなお氏は、まだ読んではいないが「青春デンデケデケデケ」が第105回直木賞を受賞したことで、その名を知った。僕はそれより、安楽椅子探偵の名作として知られる、「ミミズクとオリーブ」のシリーズ作品の方で、なじみ深い。
毎度書いているように僕は、ミステリーの、否、探偵の究極の姿は安楽椅子探偵だという思いを持っているから、この読書記録の中でも、結構そうした作品を探しては読んできたつもりだ。しかし、僕が探して読んできたのは、全体の何パーセントくらいだろう?
一体古今東西この世に生まれた安楽椅子探偵譚はどれくらいあるのか知らないが、僕が読んだのはほんの数パーセントかもしれない。別に研究発表しようと思っているわけではないから、詳しいことは分からなくてもいいのだが、出来ればもっと読んでみたい。僕の欲張りな性格はそう望んでいる。

 

 

本書はファンタジーに分類される作品だろうか?ブログにはカテゴリーなるものがあって、何らかのカテゴリーに収めるような仕組みになっているから、時々迷うことがある。
僕にしてみればカテゴリーはどうあろうと、面白く読めればいいのだが、そんなことで無理やりどこかに収めようとするから、次々と新しいカテゴリーを作ることになって、今では80以上のカテゴリーになってしまった。
少しまとめてわかりやすくしようと思うが、なかなか思うようにならない。横道にそれた。

芦原すなお氏の作品に触れたのは、先述の東京創元社の文庫「ミミズクとオリーブ」だった。同社のメールマガジンで、同書が安楽椅子探偵譚との紹介で読んだのが始まりだった。夏目漱石の作品を思わせるような文体と、美人の奥さんの名推理とがマッチした短編ストーリーは、即座に僕を虜にした。
その時の思いは忘れることができないでいる。さらにシリーズはもう1冊「嫁洗い池」というのがあると知って、間をおかずに図書館で借りて読んだ。
その余勢をかって図書館にあった「ハート・オブ・スティール」というハードボイルド作品も読んだ。
そちらは、シリーズ作品とは打って変わった内容で、いささか驚いたものだ。同じ作者の作品でも傾向の違う作品が生まれることは珍しくもないが、僕とすればもう少しシリーズも続けてほしいと思ったのだ。

 

 

れから何年かして、東京創元社から文庫で「わが身世にふる、じじわかし」というタイトルで、シリーズの続編が出て、やれうれしやと買って読んだのが2007年だから、すでに8年の歳月が過ぎている。
芦原氏はほかにもたくさん書いているようで、中にはミステリーもあるようだから、これを機会にまた少しずつ読もうかと思うが…。僕の気まぐれの読書はどこへどう飛ぶかは全く分からない。
本書は下表のとおり七つの短編で構成される連作集だ。
中年?の画家が乗り換えの列車を間違えたことで、行き着いた終点のひなびた村に住み着くことになる。古い木造の駅舎を出て、案内板を見たが2軒の旅館の片方は閉業、もう片方は休業中だという。何とかなるだろうと歩いていると小学生らしい女の子と出会う。
チサノという女の子はおーなり由子氏の素晴らしい表紙のイラストだ。「こんにちは」というと「はい、ごきげんよう」と返してくる、ませた口調だが何とはなしに魅力を感じる女の子だ。結局画家の彼はチサノとおばあちゃんが暮らす家の離れに下宿することになるのだが、何もない村の暮らしは彼の心を次第に癒してくれるのだ。
一時期はやった歌「遠くへ行きたい」を思わせて、郷愁を感じさせる物語である。

 

収録作
# タイトル
1 オカメインコ
2 やまざくら
3 雨坊主
4 ほおずき
5 ねえや
6 ブランコ
7 ミーコ

 

 

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1553.地下鉄に乗って

2015年10月17日 | ファンタジー
地下鉄に乗って
読了日 2015/09/23
著 者 浅田次郎
出版社 講談社
形 態 文庫
ページ数 313
発行日 1999/12/15
ISBN 4-06-264597-1

 

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昨日(10月15日)、9月29日以来18日ぶりで、病院に行った。本来は10月12日で処方された降圧剤が切れるから、行くはずだったけれど、祝日で病院は休みだったのがもとで、ずるずると延びてしまったのだ。血液検査、尿検査の結果血圧の高いのは、何らかの病が原因ではないことがわかり、一安心。ドクターも確たる原因はわからないが、ちょっとしたストレス等も原因となるから気を付けるように、とのことだ。
前と同じ弱い降圧剤を30日分処方されて、腎機能が少し弱っているので、30日後また診てみましょう、ということだった。ここ2-3日、血圧は幾分低い数値で推移しているから、安心はしているが歳をとって確実に身体機能が衰えつつあることを実感する。

代を超越したSFのような作品だ。売れっ子ともいえる著者の作品は初めてだが、いずれ一つは読んでみたいと思っていた作家だ。たくさんある著作のどれから読んだらいいか? そんなことを考えていて、手を付けるのが少々遅くなった。いや、そんなことはないか。
氏の作品はドラマや映画にもなっているから、普通僕は初めての作家の場合は、映像を見た後読むことが多いが、まだ浅田次郎氏の映像化作品は機会がなく、見たことがなかった。本書を読んだ後この作品が映画化されていることを知り、さらにはテレビで放映されるという偶然が重なり、世界は僕のために流れている、というのは大げさだが、たまにはそんな感じを持たせる偶然が重なることもある。
僕は取り立ててSF物語が好きなわけではないが、はるか過ぎ去った遠い昔には、星新一氏の作品を片っ端から読みふけったこともあるから、もっとも彼の作品はショートショートで、必ずしもSFに限ったことではないが、それでもSFと思われる作品も多く、結構楽しんだものだった。

 

 

僕はタイムトンネルとか、タイムスリップなどがテーマになったドラマや映画が好きで、このブログで何度も取り上げたが、古くは米映画「ファイナル・カウントダウン」や、最近(2006年だから最近でもないか)の作品で印象深かったのは、同じくアメリカの映画で、デンゼル・ワシントン氏主演の「デジャ・ヴ」など、気に入った映像は数回も見直すほどだ。
そう言ったことで、この作品もランダムに選んだ結果、僕の好みに合ったストーリーだったのは幸いだった。とは言うものの、僕の好みはテーマそのもので、ストーリー自体はいろいろと面倒くさいところもあり、僕の頭では理解が追い付ていかないところもあり、残念だ。

 

 

かし地下鉄の駅は当たり前の話だが、階段を地下に降りて行かなければならない。そして再び階段を上って地上に出た時に時代を隔てた別の世界が待っているなど、ロマンチックであると同時に恐怖でもある。
同じ日本の社会ではあっても、何十年も昔、あるいは未来ではまるで別世界と言っていいだろう。
そうしたことに遭遇したとき人により様々な行動に出るだろうが、過去の世界での出来事を変えて、未来を変化させようとするのはSFの世界では禁忌のことのようだが、あえてほんの少しの事柄を変えようとするとどうなるのか?
こうしたストーリーの映像化を企画する人たちもまた、僕と同様にタイムトリップを夢見るロマンチストなのか。

 

 

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1529.利休の密室

2015年08月30日 | ファンタジー
利休の密室
読了日 2014/12/27
著 者 川田武
出版社 光文社
形 態 文庫
ページ数 388
発行日 2004/01/20
ISBN 4-334-73621-1

 

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れの22日(平成26年)にしばらくぶりでいすみ市大原に行ってきた。菩提寺の瀧泉寺(りゅうせんじ)に供米料を納めるのが目的だ。先年はおふくろが3月18日に心臓発作で亡くなって、何かと寺とのかかわりが多かった。
僕はそうした世事に疎いので、妹たちにも世話になった。おふくろの存命中は彼女たちと交代で、一人暮らしをしていたおふくろの許を訪ねて、手助けをすることが続いて、弟妹達との交わりも兼ねており、おふくろの暮らす家がそうした拠点となっていた。
もうそうした接点もなくなり弟妹たちともめったに会わなくなり、縁遠くなっていくのだと思うと寂しい気もする。

 

 

大原を訪れると僕は決まって立ち寄る古書店があった。ブックセンターあずまという国道128号線沿いにある古書店で、BOOKOFFなどとは一味違った品ぞろえから、時々は真新しい単行本などを安い価格で贖ってきた。
しばらくぶりに訪れた古書店の文庫棚で、2-3冊の文庫とともに本書が目について、買ってきた。
背表紙のタイトルが目についたのは、多分に少し前に読んだ山本兼一氏の「利休にたずねよ」が、頭に残っていたからだろう。いろいろと謎の多い茶人の利休という人物には、ミステリーの題材としても魅力があるようで、多くの作家が物語のキャラクターとして取り上げており、そうした歴史に疎い僕にも興味を持たせる。

 

 

の文庫の発行された当時は(2004年)、CS放送ミステリーチャンネル(現在はAxnミステリー)の編成に携わっていたという著者の作品は、テレビディレクターとしての手腕を想像させる物語の展開となっており、テレビドラマになっても面白いだろうと思わせる。
NHKの大河ドラマを彷彿させる「南蛮寺始末」を手掛けることになった寺門徹は、KHKテレビ局のプロデューサーである。織田信長の支援を受けて外国人宣教師オルガンチーノたちが京都に建設したという、南蛮寺はキリシタン布教の拠点だ。
スタッフが苦労して作り上げた南蛮寺のセットは、本物と見間違うばかりの出来栄えが寺門を驚かせた。ところが寺門をもっと驚かせたのは、千利休役の千頭恭という俳優だった。無名と言っていいほどの俳優が個別の楽屋を要求して、まるで本物の千利休が時を隔てて舞い戻ったかのようなたたずまいを見せたからだ。
SFとファンタジーが融合したようなミステリーは歴史に疎い僕をも物語の世界に引き込む。

 

 

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1522.ICO イコ 霧の城

2015年08月16日 | ファンタジー
ICOイコ・霧の城
読了日 2014/10/30
著 者 宮部みゆき
出版社 講談社
形 態 単行本
ページ数 537
発行日 2004/06/15
ISBN 978-4-06-212441-6

 

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インベーダー・ゲームに嵌ってゲームセンターやゲーム機の置いてあるスナックや喫茶店に入り浸ったものだ。ほんの短い期間であったが、苦も無く10面消せるようになって止めた。単純なゲームだったが、それだけに人を夢中にさせる何かがあった。
それ以降はゲームに関心がなくなり、たまにケータイのテトリスなどをやるにとどまっていた。本書の著者、宮部みゆき氏はゲームが好きらしい。「R.P.G.」という作品を書いているくらいだから、ロールプレイング・ゲームが好きなのではないか。
本書も帯にコンピュータ・ゲームに触発されてものにした作品だという旨のコピーが記されている。
稀代のストーリーテラーの腕にかかると、ゲームも冒険ファンタジーに生まれ変わる。そう言えば著者はこのほかにもいくつかのゲームを基にしたようなファンタジー作品があることを思い出した。

 

 

この手のファンタジー作品はあまり僕の好みではないが、宮部ファンとしてはついつい手を出してしまうのは仕方のないところだ。著者の作品はすべて読んでおこうとする愛読者のやるせない思いである。
最近は、ちょっとした暇つぶしにマイクロソフトのソリテアやナンバーパズルをやっているが、聞くところによれば7月29日に新しく発表されたOS・Windows10にはソリテアがなくなるとか。聞きかじりなので詳しくはわからない。予約してあるWindows10がいつごろ手に入るかわからないが、導入しようか迷っている。
パソコン環境を最優先に考えているものだから、OSも新しくしたいと思うのだが、どうも良いことばかりでもないような話を聞くにつけ、8.1のままでもいいような気もして悩ましい。

 

 

近は何度も書いているように、細々と続いてはいるものの、読書量も以前に比べれば圧倒的に少なくなって、BOOKOFFなどの古書店に行くことも全くと言っていい程なくなった。
それはそれで未読の積読本が増えなくていいことなのだが、前のような本への情熱が覚めていくのはいささか寂しい。今の調子でいくと、80歳2,000冊という目標は程遠い。しかし、今これを書いている時、少しずつではあるが調子を取り戻したいという気はある。また少し頑張ってみようか。

 

 

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1485.烏に単は似合わない

2014年08月24日 | ファンタジー
烏に単は似合わない
読了日 2014/07/11
著 者 阿部智里
出版社 文藝春秋
形 態 文庫
ページ数 377
発行日 2014/06/10
ISBN 978-4-16-790118-9

 

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の作品が単行本で出た時、どこか例えばBSイレブンの「宮崎美子のすずらん本屋堂」とかで、紹介されたのを見たような気がする。が、気になるタイトル、と言うかいいタイトル―読書意欲をそそるタイトル―だな、と思った。しかし、多分僕の好みではないだろうと、例によって僕の思い込みが強く、強いて読もうという気にはならなかった。
多分、(多分ばっかりが続くな)そうした思い込みによって、中身の紹介もろくに聞いてなかったのだと思う。松本清張賞の最年少受賞者ということでも話題を呼んでいたから、その点でもどんなものかな?といった疑問も感じていたのだ。
いや、以前にも何かの賞で、最年少受賞者が誕生した際に、作品を読んで期待したほどではなかったという経験があったので、本書についてもそれほど興味を惹かれることがなかったのかもしれない。 だが、ある時このシリーズの2冊目が出ていて、もうじき3冊目も出るといったことを聞いたか見たかして、急に読んでみたくなった。僕の気まぐれの読書なんてそんなものだ。それでもタイトルは大事だ。

 

 

読み始めて最初に感じたのは、語り口が滑らかで自然にページを繰る速度が速まっていくように思えた。とにかく文章がうまい。ヤタガラスという架空の烏の世界を描いたファンタジーなど、見向きもしなかった僕が、引きずられるように、というよりこんな静かな居心地のいい状態がずっと続けばいいが、と感じさせる。
平安の紫式部や清少納言の世界かとも思わせる、華やかな舞台の中にも、嫉妬や見栄そして陰謀までもが存在する。それでも物語はそんな単純なものではなかった。
ゆったりとした時の流れを感じる前半とは異なる状況が、回り舞台のように現れる。

というようなことをうっかり書いてしまったが、この作品も僕のような凡人には解説がちょっと難しい。もうすでにネタバレとも思えるようなことをうかつにも書いてしまったからだ。
まあ、それでもこれはガチガチの本格推理ということでもないから、多少のことは勘弁してもらうとして、普通のファンタジーと少し状況が異なるところもあって、それが実はこの作品の流れを決定づけているところなのだ。
お姫様に白馬の王子が現れて、物語の後半にはようやく表れはするのだが、万事めでたしめでたしとはならないところが面白いところなのだ。

 

 

咫烏(ヤタガラス)の世界(山内:やまうち)で、世継ぎである若宮のきさき選びが始まる、というのがスタートだ。
すなわち世継ぎの若宮は今でいえば皇太子いうところか、皇太子妃を選ぶために山内を支配する四大貴族から一人ずつ姫君たちが候補として登殿、つまり宮中へと参上するのだ。
そこでさまざまな催しの中で、候補の資質が見極められて、妃が決まるということなのだが・・・・。東西南北の四大貴族のうち、東家からは登殿する予定だった姉・双葉が体調不良のため、二の姫(妹)が急きょ登殿するすることになった。琴の演奏を巧みにこなす妹姫だが、彼女はおっとりしすぎている、というのが周りの評価だった。登殿した4人の姫君たちの宮中での権謀術数が渦巻く中で、なかなか現れない若宮を待って、誰がお妃に選ばれるのかという展開が全体の3分の2を占める。
わずか2ページの思わせぶりな序章が何を意味するのか、終盤になってはじめて気づくのだ。そんなところもこの物語を読む面白さなのだが・・・・。

 

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1456.オーダーは探偵に 砂糖とミルクとスプーン一杯のなぞ解きを

2014年04月20日 | ファンタジー
オーダーは探偵に
砂糖とミルクとスプーン一杯の謎解きを
読 了 日 2014/04/04
著  者 近江泉美
出 版 社 アスキー・メディアワークス
形  態 文庫
ページ数 296
発 行 日 2013/05/25
ISBN 978-4-04-891613-4

 

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神的に何とはなく落ち着かない日々を送っている。そのせいかブログの記事が書けなくて、更新がすすまないでいる。それでも読む方は夜寝る前の時間に少しずつ読んでいるから、ここに書いてない本をすでに数冊読み終わってはいるのだが。
少し前にふれたが今日は、豊岡光生園の改築・改造が終わって、竣工式の式典があった。僕も関係者の一員として、お祝いに駆けつけたのだが、何かの手違いかどうか、式場に僕の席がなかったので、いささか気分を害して帰ってきてしまった。
大人げないという気もしたが、実はこうした扱いは初めてではなく、僕が監事を仰せつかってすぐの時に、湊ひかり学園という通所施設の開園式にも、名前のないことがあったので、その時はどうにか気持ちを落ち着けて、式典に参加したのだが、二度もあると存在を無視されているような気がする。まあ、自分が考えているよりは、端からはそれほど重要視されていないというのが一般的な見方だろう。
それに目出度い席で、ごちゃごちゃクレームをつけるのもどうか、という気もあったので、黙って帰ってきた。

僕の役員歴も10年を過ぎたから、そろそろやめる潮時かもしれない。むしろ無視されるようでは遅きに失したかもしれない。華々しい竣工式について書こうと思っていたのに、とんだ愚痴になってしまった。

 

 

読み始めてから本書はシリーズの2作目であることに気付いたが、独立した話だからまあいいか、と読み続けた。僕にとっては珍しいことではない。割と順序を無視して読むことも多いのだ。
近頃こうした喫茶店を舞台にした謎解きストーリーがよく目につく。今月6日からはNHK総合テレビでも「珈琲屋の人々」(原作:池永陽)というドラマが始まって、録画はしているもののまだ僕は見てないのだが、まずまずの評判のようだ。
本書は今はやりのライト・ノベルというのだろうか?コーヒー好きで、サラリーマン現役の頃は喫茶店をよく利用して、仕事の打ち合わせをしたり、息抜きをしたりしたものだが、現役を退いてからはめったに行かなくなった。今ではもっぱら自宅で、ペーパーフィルターを使ったハンドドリップで、濃い目のコーヒーを飲んでいる。
僕はコーヒーについては俗にいう味音痴なのだろうか?一時期アメリカンコーヒーと言われる薄いコーヒーを好んで飲んでいたが、そのころ同僚に「そんなコーヒーが旨い?」と言われたことがあった。デニーズやすかいらーくと言ったファミリーレストランでお替り自由のコーヒーを何杯も飲む僕を見ての事だった。
話をしながら何杯も飲むので、僕はミルクも砂糖も入れないブラックコーヒーを飲むのが習慣になっている割に、あまりコーヒーの旨いまずいを気にしたことがなかったのだ。出されたものを惰性で飲んでいるようでは、コーヒーの味を云々する資格もないか。

 

 

記のように本書は連作短編集の形をとっているが、一つずつが完結していないところもあって、全体を通して長編ともいえるのではないか。喫茶店「エメラルド」を舞台に、「貴方の不思議、解きます」ということで、隠れ家的探偵の活躍を描くストーリーだ。店長の上倉真紘、その弟で高校生のオーナー・上倉悠貴、そして就活中だがなかなか内定のとれない女子大生の小野寺美久がウェイトレスのアルバイトをしているというのが、レギュラーメンバーである。驚くほどの美形だが極めつけの毒舌家の悠貴が探偵役をこなす。
いつもその毒舌の餌食になっているのは小野寺美久だが、彼女の早とちりやおっちょこちょいぶりは、悠貴の毒舌にさらされるのも無理はない、と思われるほどのものだった。
舞台設定などにひかれて読み始めたが、どうもキャラクター造形は僕の好みからは外れており、特に同情すべきウェイトレスの美久に対して、終始感情移入ができないまま(僕が老人で相手が女子大生だという条件を差し引いてもだ)終わってしまった。こういうこともあるか。

 

収録作
# タイトル
第一話 レモンティー
第二話 フレンチトースト
第三話 炭酸水/ソーダ
第四話 炭酸水/サイダー

 

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