隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0556.尾張路殺人哀歌

2005年02月22日 | トラベルロマン

 

尾張路殺人哀歌
読 了 日 2005/02/22
著  者 石川真介
出 版 社 光文社
形  態 新書
ページ数 434
発 行 :日 2003/05/20
ISBN 4-334-73482-0

 

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ビュー作の「不連続線」を含め、著者の作品を読むのは4冊目となった。
4作品に共通しているのは数奇な運命をたどる女性が主人公であるという点だろう。それとデビュー作以外では、本格ものでありながら、あたかも倒叙型を思わせる展開となっているところだ。
特に本書では、物語の大半がこの形式をとっており、探偵側の犯罪捜査という視点からは、ほとんど終盤に入ってから、という形をとっており、例によってデビュー2作目から女流ミステリ作家となって、事件解決の手助けをする吉本紀子の登場も、ほんのわずかで、安楽椅子探偵の様相を示しているのが面白い。
今回は余りにも盛りだくさんなエピソードにより、収束しきれない感が多少残るものの、エンタテインメントとしてのサービス満点の読み物となっている。

 

 

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