隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0131.この子の七つのお祝いに

2001年09月22日 | 本格
この子の七つのお祝いに
読 了 日 2001/09/06
著  者 斎藤澪
出 版 社 角川書店
形  態 文庫
ページ数 388
発 行 日 1984/10/25
ISBN 4-04-159701-3

 

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和56年に角川書店(角川春樹社長)と東京放送の主宰で、横溝正史賞が制定された。
僕などは、たぶんに角川春樹氏の販売戦略としての作戦だと、色眼鏡を以って受け止めたのだが、動機はどうあれ、横溝正史ファンの1人としては、歓迎に値する出来事だった。
その記念すべき第1回の受賞作が本作だった。いかにも横溝正史作品を思い起こさせ、僕の読書意欲をそそるようなタイトルで、 その頃あまり本を読んでいなかったにもかかわらず買って読んだ。

他の女のもとへ走った不実な父を呪いながら、母は自殺した。幼い娘の心の中には、父への憎悪と母がいつも唄っていた「とお りゃんせ」の歌だけが残った・・・・。
こうした状況のプロローグの後に、舞台は現在に移る。ルポライター・母田耕一が政界の謎を暴こうと黒幕・秦一毅の身辺をさ ぐっていた矢先に、元お手伝い・池畑良子が殺されるという事件が発生する。そして青蛾という秦一毅の内妻の手形占いが良く 当たり、大物政治家が詰めかけるという奇妙な噂を聞きつける。

この作品は、松竹で映画化されており、冒頭、岸田今日子氏扮する母親と幼い娘の暗くやりきれない暮らしが描写されるが、原 作では、その後に発生する殺人事件がサイコサスペンス調に描かれる。

 

 

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