水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

1年ぶり宗谷海峡で日ロ洋上会談 オ海密漁の根絶、根室海峡のトロール自粛を

2018-07-19 10:45:42 | ニュース

 道水産林務部漁業管理課は、7月10日宗谷海峡の道漁業取締船「北王丸」(499㌧)でロシアのサハリン州国境警備局と洋上会談を行った。道によると、宗谷海峡での洋上会談は1年ぶりで、道側から谷内和人国際漁業担当課長、ロシア側からテレヴニン・デニス・ゲナジエーヴィチ海棲生物資源保護課長(大佐)が出席した。

 道側は、オホーツク海域の「かにかご漁業」の外国漁船による漁具被害、不法漁具の撤去状況を説明し、密漁の根絶に向け指導・取締の継続を要請した。これに対しロシア側から便宜置籍船に厳しく取締を行っており、日本側の協力で違反船を拿捕できたと回答し、さらなる情報共有を依頼された。なお、昨年から今年にかけての取締状況は、拿捕が10隻、うち船体の没収5隻、船長を禁固刑にしたものが1隻あったという。

 また、道側から地先沖合漁業の操業上の問題点についてロシア側に説明するとともに、洋上での検査がスムーズに行われるよう申し入れを行った。ロシア側は警備艇や監督官を増やし、抽出して検査を行うなど、日本漁船の操業にできるだけ影響を与えないよう努力するとした。

 毎年発生している安全操業の漁具被害について説明するとともに、根室海峡における巡視の継続と、ロシアトロール船の操業自粛を関係者に働きかけるよう要請した。ロシア側は被害が発生した際には、写真など具体的な情報提供を日本側に依頼したいとし、その情報に基づき必要な措置を講じるとした。次回会談は来年7月頃としたが、必要に応じて協議することを確認した。


サンマ解禁 小型の流し網が8日出漁 13日までに1.4㌧、価格は㎏4,300円

2018-07-19 10:44:29 | 系統通信

昨年に続き道東サンマの不漁予測が出る中で、10㌧未満の知事許可船は、流し網が今月8日から出漁し、10日から釧路港に新物を水揚げしている。

 漁業情報サービスセンターによると、漁模様は悪く、13日までの漁獲量は1.4㌧。一方、価格は㎏4,300円と前年並みに高騰している。ちなみに昨年の7月中の水揚げは3.4㌧、㎏4,424円だった。


サケ・マス流し網代替の曳き網試験操業 ベニ、トキ、マスなど割当量の50%、約48㌧水揚げ

2018-07-19 10:15:37 | ニュース

 国がロシア水域のサケ・マス流し網禁止に伴う試験操業として行っている曳き網漁の漁船「第68善龍丸」(乗組員17人・199㌧)が13日午前、花咲港に帰港し、ベニザケ、シロザケ、カラフトマスなど約48㌧を16日水揚げした。

 同船は6月15日から7月10日まで、ロシア水域で22日間、105回の操業を行った。今年は、操業期間を延長し、曳き網の網口の面積を1.6倍に広げ、漁獲割当量95㌧の50%を消化した。

 魚種別の漁獲量と割当消化率は、ベニが約3㌧(前年0.8㌧)で12.2%、シロが約7.8㌧(同2.6㌧)で31.3%、マスが36.8㌧(同9.5㌧)で92.1%の合計47.7㌧で50.2%。前年の約12.8㌧の3.7倍となった。

 海洋システム協会では「漁具の改善、期間延長の効果が出た」とし、さらに適正な漁期の見極め、網目の調整などを行ってよりベニザケの漁獲を増やしたい考えだ。

 17日花咲市場でセリにかけられた塩ベニは、平均目回り2㎏以上の特上品が㎏当たり9千円(前年約7千円)近い超高値で取引され、根強い「本ちゃんベニ人気」を見せつけた。


道東のサバ類・マイワシ試験操業の漁獲(6月末)マイワシ前年比15%減の1,750㌧、サバ類5㌧足らず

2018-07-19 10:13:21 | ニュース

 サケ・マス流し網禁止に伴う代替漁業のサバ類・マイワシ試験操業が道東沖で行われているが、道がまとめた6月末の漁獲速報はマイワシが1750.1㌧で前年同期に比べ15%の減。金額は10,504.3万円、単価は60円となっている。一方、サバ類は4.9㌧で、23.1万円、単価48円と振るわない。これからの漁に期待される。この漁業には道が19隻に許可を出し、18隻が棒受け網でイワシを漁獲している。

 また、同じく代替漁業による公海サンマ漁に出漁している日本漁船(200㌧未満)10隻は約8,500㌧を水揚げし、大半をロシアに洋上売魚するが、95㌧の「公海サンマ」を花咲港に初水揚げした。


スルメイカの漁獲状況(7月上旬)日本海の桧山が好漁

2018-07-19 09:58:19 | ニュース

 

 6月に解禁された道内周辺のスルメイカ漁は、予想通り低調に推移し、日本海を中心に前年を下回る漁況となっている。しかし、その中で、桧山は前年を上回る数量をあげている。

 漁業情報サービスセンターによると、今年6月〜7月中旬のスルメイカ水揚げは、全国で約2,880㌧と、前年同期の半分程度にとどまっている。本道周辺も750㌧程度にとどまり、全国と同様の傾向で2〜3割低い。7月に入り、日本海側の桧山、後志で漁獲が上向いてきたが、水揚げ数量は多くない。

 その中で、桧山は380㌧弱をあげ、前年同期に比べ2倍の水揚げとなっており、7月中旬に入っても30〜50㌧の水揚げが続いている。価格も6月の㎏800円台からは軟化したものの、500円近い価格を維持している。