道水産林務部漁業管理課は21日、札幌市内で7月から始まるクロマグロのTAC管理説明会を開き、関係漁協、漁業者、遊漁関係者、水産団体、海区漁業調整委員会、振興局、本庁の職員ら100人を超える出席者に北海道計画を説明し、小型魚の漁獲ゼロ、大型魚157㌧の遵守を求めた。
矢本諭漁業管理課長が「第3管理期間のクロマグロは道の漁獲が上限を超え、道として浜に指導が行き届かなったと厳粛に受けとめている。7月からの第4管理期間は小型魚の漁獲枠はゼロとなり、スタートと同時に道が採捕停止命令を出す。5月の発表ではクロマグロ資源は回復し、漁獲枠の増大が可能な水準に達していると聞いており、クロマグロ資源の回復を確信し管理計画に協力してほしい」と挨拶した。
このあと、道が国のクロマグロ資源管理の考え方、北海道計画案を説明し、遊漁者にも漁業者同様の規制措置を守るようチラシなどを配布して呼びかける方針が示された。
質疑応答に入り、会場からは「国の計画と道の計画の順序が逆。TACに反対しているわけではないが、パブコメでは時期尚早など異論も多く、沿岸への説明が遅すぎる」、「小型魚の8.3㌧は止むを得ない混獲で、大量に入った場合、休漁することになっているが、浜の混乱を招く」、また「沿岸に比べまき網の漁獲枠が多すぎる。沿岸漁民を殺すようなTACは止めてほしい。これほど重大な決定であればもっと早く相談するべきだし、沿岸の声が全く反映されていない」といった疑問や強い不満が出された。道に再び国に対し沿岸の要望を伝えるよう求めた。