水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

2015年12月11日(金)発行/北海道漁協系統通信6128号

2015-12-16 05:40:45 | 系統通信

サンマの水揚げ状況(11月末)
全国11万2千トンと48%減、魚価高で248億円
北海道6万2千トン(40%減)、148億円(8%増)

渡島・胆振スケソウ刺し網の漁獲状況
渡島2,788トン、胆振5,150トンの計7,937トン 

平成27年度えりも以西海域マツカワ漁獲状況(10月末)
10月の漁獲高は数量前年同月比1.6倍・金額1.5倍と大幅増 
累計漁獲金額1億円突破 今後の伸びに期待

ロシアの今漁期漁獲量約388万トン、5%増
極東は約254 万トン、前年同期を7万トン上回る

ロシア極東地域カニ操業概況(11月23日)
タラバガニの生産量は5,580トン、前年比35%増

タラ、サケの輸出減少し、甲殻類・軟体動物が増加
輸入はカニが大幅減少、カズノコ、ウニ等は前年並み

道議会水産林務委員会
本道周辺海域での大量油流出に備え油回収船の配備を
ゼニガタ漁業被害軽減、価値発信へ道の取り組み求める

湧別で進行中のホタテ殻剥き機械化実証試験
「手剥きと遜色なし」 機械剥き貝柱の品質向上明らかに 


12月号の表紙は「大型魚が増加 道東太平洋のシシャモ」(釧路港)です。

2015-12-16 05:28:18 | 月刊水産北海道

 道東太平洋海域のシシャモこぎ網漁は、11月28日をもって漁期終了となった。今年のシシャモは魚体が大きいのが特徴で、漁業者や市場関係者も「ここまで大型魚が揃った年は記憶にない」と驚きを隠さない。釧路和商市場内の山崎鮮魚店で働く千田大(ちだ ひろし)さんは、一般的な売れ筋は中〜大サイズとしながらも「メスの特大サイズがこれだけ入荷する年は珍しい。富裕層と見られる観光客が購入していく」と販売現場の状況を語る。(取材・写真 鈴木記者)

 


月刊『水産北海道』12月号が出ました。

2015-12-16 05:23:57 | 月刊水産北海道

いよいよ師走 補正・当初の予算編成まぢか
TPP、北洋サケ・マスなど課題山積の2016年へ

 

 

 TPP対策は総合的な政策大綱が政府から示されたものの、数字はなし。さらにロシア水域でのサケ・マス流し網禁止に対する緊急対策もはっきりしない。窮地にある水産の現場はやや不満なムードが漂う中、2015年補正予算は12月18日の閣議決定に向け、最後の配分が大詰めを迎えています。そんな中、12月10に開かれた自民党水産部会で補正予算の重要事項が説明されるや、翌日には「サケ・マス漁に100億円支援」(時事通信)というニュースが新聞を飾り、政府が100億円規模の緊急対策を打つことが確実となりました。

 その内容は、「流し網に代わる新たな漁法を探るための調査・検証事業」「ホタテやベニザケ養殖の技術開発試験」「水産加工業者がサケ・マスから別の原料に変更する際に必要な製造ラインの改修」(北海道新聞)と報じられています。関係者から伺うと、道東地域の水産振興対策をパッケージにした予算編成となっており、水産基盤整備では新たなホタテ漁場の造成や輸出を振興する衛生管理型漁港(国直轄)などが含まれているようです。また「サケ・マスのふ化放流施設や養殖用の稚魚生育施設などの整備に補助金を付ける」(時事通信)そうです。

 今年までロシア水域に出漁していた団体は「全船がロシア水域でのサケ・マス沖獲りを希望しており、どんな漁法でもロシア側が認めくれるのであればチャレンジしたい」という意向で、漁法転換の予算付けと同時に、水産庁がロシア側と早く交渉をまとめてもらえるよう強く希望しています。ロシアの本当の意向が不透明な所がたいへん気がかりです。

 サケ・マスの緊急対策とは別に、国はTPP対策として3,000億円規模の予算を編成する意向とされ、主に国内農業対策の影響緩和が図られるはずですが、水産も一部盛り込まれ、担い手支援漁船リース事業や燃油対策の充実などが焦点となりそうです。特に、漁船更新への支援を求める声は道内に多く、広域浜プランの策定とタイアップする形で漁業後継者に手厚い支援の手を差し伸べる実質的な効果を期待したいものです。

 2015年は爆弾低気圧の災害に始まり、災害に終わる年でした。オホーツク海のホタテ減産、全道の秋サケ減産・定置網の被害がクローズアップされ、防災・減災が漁業現場にも求められています。

 さらに12月号でも特集したましたが、「ゼニガタアザラシ」など海獣の漁業被害対策、ロシア水域や海洋・魚種の変化への対応が求められる道東漁業など、来年につながる課題はとても重く大きいものばかりです。