Straight Travel

日々読む本についての感想です。
特に好きな村上春樹さん、柴田元幸さんの著書についてなど。

「富士日記(上)」武田百合子著(中央公論社)

2007-05-24 | エッセイ・実用書・その他
「富士日記(上)」武田百合子著(中央公論社)を読みました。
夫の武田泰淳さん、娘の花子、犬のポコと過ごした富士山麓での十三年間の日記。
特に出版を考えて書かれたものではなく、毎日の食べたものや家族の出来事、周囲のさまざまな事件や自然の美しさが描かれています。
お餅にのりをまいて、ベーコンでコロッケをつくって、ひれ肉を味噌漬けにして、塩むすびをにぎって・・・なにげない料理がとてもおいしそう。
私は祖父母が山梨出身なので、川口湖畔の住人が話す山梨の方言「~ずら」が懐かしかった。
泰淳さんとケンカした百合子さんが腹立ちまぎれに車を暴走させ、泰淳さんを怖がらせたくだりが面白かったです。

関係ないですが、「ごはん日記」っていしいしんじさん流「富士日記」なんだなあと思った。