「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」J・K・ローリング著(松岡佑子訳)静山社を再読しました。
今回行われるのはクィディッチワールドカップ&三大魔法学校対抗試合。これが面白くないわけがない。
毎回思うのですが、ローリングのユーモラスな描写は本当にぷっと笑ってしまうことの連続で大好き。
上司のことばかり口にするパーシーに「パーシーとクラウチ氏は近いうちに婚約発表するぜ」とつっこむロン。でも肝心のクラウチ氏はパーシーを「ウェーザビー」と。名前覚えてない・・・。
花模様のネグリジェで歩いている年寄り魔法使いと魔法省役人の会話。
「そんな格好で歩いちゃだめだ。マグルが疑っている」
「わしゃ、マグルの店でこれを買ったんだ。マグルが着るものじゃろ」
「それは女性が着るものだよ。男のじゃないんだ。男のはこっちだ」
「わしゃ、そんなものは着んぞ。わしゃ大事なところに爽やかな風が通るのがいいんじゃ。ほっとけ。」 この返しには爆笑!
そして今回シリーズを読み返してみて、改めてロンの良さを再発見しました。
初めて読んだときは話の筋を追うのがただただ面白くてハリーのことばかりでしたが、ロンは深刻な場面でも「笑い」でみんなをほっとさせてくれて、悩みも喜びもその感情はとても親しみやすく、読んでいてほっとさせてくれます。大きな試練を背負ったハリーには本当になくてはならない友達だと思います。
そしてジョージとフレッドの存在も。
そんなロンが「貧乏はいやだよ。みじめだ」と語る場面は、本当に読んでいる自分がロンの横にいるようで胸が苦しくなりました。
そして、私がシリーズ中でも三本の指に入るくらい大好きなのは、ダンスパーティーのシーン。水色のドレスをきて見違えたハーマイオニー。ロンとハーマイオニーはケンカしたけれど、お互い激しく「怒り」をぶつけあっているのに、それが「好き」って言えない気持ちをぶつけあってるみたいで、胸がむずむずするようなもどかしさがありました。
さらにもちろん大筋の、ハリーが乗り越えていく三つの課題、とっても面白かったです。自身で立候補したほかの候補者たちが「勝つ」ことだけにこだわっているのと違って、ハリーはほかの候補者たちや人質を助けて時間をロスしてしまう。
それなのに優勝してしまう。この逆説が気持ちいい。
もちろん優勝=ハッピーではなかったわけですが。
ダンブルドアの言葉を借りれば「一人の善良な、親切で勇敢な少年が、たまたまヴォルデモートの通り道に迷い出たばかりに」
セドリック、本当に可哀想。
そしてそのことで自責の念と強い痛みを背負ったハリーも同じくらい可哀想・・・。
物語の真相は驚きの結末へ。
ウィンキーが。クラウチ氏が。そしてマッドアイが・・・。
アズカバンにはシリウスだけでなく脱獄できるトリックがあったとは。
リタ・スキーターのくだりは突然有名になったローリング自身の体験も踏まえている気がして、ハーマイオニーがやっつけたときはスカっとしました。
最後、フレッドとジョージの店に出資するハリー。
「僕、少し笑わせて欲しい。僕たち、これまでよりもっと笑いが必要になる。」
ヴォルデモートのような非情な暴力に対抗するのは「善を掲げた報復」ではなく、誰かと肩の力を抜いて笑いあうこと、そういうささやかな日常が実はとても大切なのではないかと、この言葉を読んで感じました。
そして「ひとつだけお願いがあるんだけどいいかな?君たちからだと言ってロンにドレスローブを買ってあげて」と付け加えるハリーの優しさ。
このハリーのまっすぐさが大好きで、筋は知っていても何度読んでも楽しめるハリー・ポッター。次巻ではさらに戦いの様相が激しくなります・・・。
今回行われるのはクィディッチワールドカップ&三大魔法学校対抗試合。これが面白くないわけがない。
毎回思うのですが、ローリングのユーモラスな描写は本当にぷっと笑ってしまうことの連続で大好き。
上司のことばかり口にするパーシーに「パーシーとクラウチ氏は近いうちに婚約発表するぜ」とつっこむロン。でも肝心のクラウチ氏はパーシーを「ウェーザビー」と。名前覚えてない・・・。
花模様のネグリジェで歩いている年寄り魔法使いと魔法省役人の会話。
「そんな格好で歩いちゃだめだ。マグルが疑っている」
「わしゃ、マグルの店でこれを買ったんだ。マグルが着るものじゃろ」
「それは女性が着るものだよ。男のじゃないんだ。男のはこっちだ」
「わしゃ、そんなものは着んぞ。わしゃ大事なところに爽やかな風が通るのがいいんじゃ。ほっとけ。」 この返しには爆笑!
そして今回シリーズを読み返してみて、改めてロンの良さを再発見しました。
初めて読んだときは話の筋を追うのがただただ面白くてハリーのことばかりでしたが、ロンは深刻な場面でも「笑い」でみんなをほっとさせてくれて、悩みも喜びもその感情はとても親しみやすく、読んでいてほっとさせてくれます。大きな試練を背負ったハリーには本当になくてはならない友達だと思います。
そしてジョージとフレッドの存在も。
そんなロンが「貧乏はいやだよ。みじめだ」と語る場面は、本当に読んでいる自分がロンの横にいるようで胸が苦しくなりました。
そして、私がシリーズ中でも三本の指に入るくらい大好きなのは、ダンスパーティーのシーン。水色のドレスをきて見違えたハーマイオニー。ロンとハーマイオニーはケンカしたけれど、お互い激しく「怒り」をぶつけあっているのに、それが「好き」って言えない気持ちをぶつけあってるみたいで、胸がむずむずするようなもどかしさがありました。
さらにもちろん大筋の、ハリーが乗り越えていく三つの課題、とっても面白かったです。自身で立候補したほかの候補者たちが「勝つ」ことだけにこだわっているのと違って、ハリーはほかの候補者たちや人質を助けて時間をロスしてしまう。
それなのに優勝してしまう。この逆説が気持ちいい。
もちろん優勝=ハッピーではなかったわけですが。
ダンブルドアの言葉を借りれば「一人の善良な、親切で勇敢な少年が、たまたまヴォルデモートの通り道に迷い出たばかりに」
セドリック、本当に可哀想。
そしてそのことで自責の念と強い痛みを背負ったハリーも同じくらい可哀想・・・。
物語の真相は驚きの結末へ。
ウィンキーが。クラウチ氏が。そしてマッドアイが・・・。
アズカバンにはシリウスだけでなく脱獄できるトリックがあったとは。
リタ・スキーターのくだりは突然有名になったローリング自身の体験も踏まえている気がして、ハーマイオニーがやっつけたときはスカっとしました。
最後、フレッドとジョージの店に出資するハリー。
「僕、少し笑わせて欲しい。僕たち、これまでよりもっと笑いが必要になる。」
ヴォルデモートのような非情な暴力に対抗するのは「善を掲げた報復」ではなく、誰かと肩の力を抜いて笑いあうこと、そういうささやかな日常が実はとても大切なのではないかと、この言葉を読んで感じました。
そして「ひとつだけお願いがあるんだけどいいかな?君たちからだと言ってロンにドレスローブを買ってあげて」と付け加えるハリーの優しさ。
このハリーのまっすぐさが大好きで、筋は知っていても何度読んでも楽しめるハリー・ポッター。次巻ではさらに戦いの様相が激しくなります・・・。