「空中ブランコ」奥田英朗著 文藝春秋を読みました。
短編集、精神科医伊良部のシリーズ二作目。前作は「イン・ザ・プール」です。
空中ブランコがある日うまく飛べなくなるサーカス団員、先端恐怖症のヤクザ、コントロールがきかなくなる三塁手。さまざまな患者達が伊良部のもとを訪れ、自分自身を受けとめていきます。
伊良部のキャラクターが秀逸。笑える容貌・子どものような言動・非常識な行動。
作品を読んでいると決して伊良部が「治した」とは感じないのですが、やっぱり伊良部と触れ合ったことでそれぞれが「変わった」んだなあ、名(迷?)医だなあと感じてしまいます。
私が一番印象に残ったのが義父のカツラをとりたい欲望に駆られる医師の話。
学生のときはふざけたことが好きだったのに、35歳を過ぎて、年齢や医師という職業、周囲の視線にしばられていつのまにか自分を檻の中に閉じ込めてしまった依頼主。
「ねばならない」の世界に生きると苦しいよなあと共感しました。
最後の女性作家の話は、作者の奥田さん自身の考えも透けて見えるような印象を受けました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_zzz.gif)
短編集、精神科医伊良部のシリーズ二作目。前作は「イン・ザ・プール」です。
空中ブランコがある日うまく飛べなくなるサーカス団員、先端恐怖症のヤクザ、コントロールがきかなくなる三塁手。さまざまな患者達が伊良部のもとを訪れ、自分自身を受けとめていきます。
伊良部のキャラクターが秀逸。笑える容貌・子どものような言動・非常識な行動。
作品を読んでいると決して伊良部が「治した」とは感じないのですが、やっぱり伊良部と触れ合ったことでそれぞれが「変わった」んだなあ、名(迷?)医だなあと感じてしまいます。
私が一番印象に残ったのが義父のカツラをとりたい欲望に駆られる医師の話。
学生のときはふざけたことが好きだったのに、35歳を過ぎて、年齢や医師という職業、周囲の視線にしばられていつのまにか自分を檻の中に閉じ込めてしまった依頼主。
「ねばならない」の世界に生きると苦しいよなあと共感しました。
最後の女性作家の話は、作者の奥田さん自身の考えも透けて見えるような印象を受けました。
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