はじめてのマンドリン

ある日突然、マンドリンの音色に恋をした
初めて手にした時から、ささかやかな感動を綴っています

本「ライオンのおやつ」

2020-07-26 15:40:50 | 本・映画・ドラマ
小川糸さんの『ライオンのおやつ』を読みました。
感想など綴ってみたいと思います。

久しぶりに、お勧めの本ある?と訊かれたら、これ!とお勧めしたくなる本に出会いました。

余命を告げられた雫は、残りの日々を瀬戸内の島のホスピスで過ごすことに決めた。
そこでは毎週日曜日、入居者がもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる
「おやつの時間」があった―。
毎日をもっと大切にしたくなる物語。


私は、本のタイトルから、もっとほのぼのした感じの物語なのかと、
勝手に想像していたのだけれど、予想とはだいぶ違ってた。

雫(33歳)は、生まれたばかりの頃に、両親を事故で亡くし、
母の弟に育てられた女の子。
その育ててくれた人が、結婚するのをきっかけに、一人暮らしをはじめ、
その後は、一人で生きてきた。。
そんな彼女が、病気になり、余命宣告をされ、
友人たちには別れを済ませ、育ててくれた父には病気のことを知らせず、
瀬戸内にあるレモン島のホスピス「ライオンの家」にやってくるところから
物語は始まる。
もう、最初から、、ずっと涙しっぱなしで、最後まで読みました。

たぶん3時間くらい泣きっぱなしだったから、目は腫れちゃうし、
頭は痛くなるし(泣きすぎると痛くなるのです)、な感じでしたが、
なんていうか、、自分の中に溜まってたものが、、流れ出たような涙だったのかも。

生きることとは、死ぬこととは、、ってことを、たくさん感じさせてくれました。
私も、将来ひとりぼっちで、余命宣告されたら、、こんなホスピスで余生を過ごしたいと
思えるような素敵な場所でした。

生きたくても叶わぬ人もいる。
自ら死を選ぶ人もいる。

このところ、ずっと石ころを飲み込んだみたいに、、重かったのだけれど、
少しは、心が軽くなれた、、、かも?

雫さんみたいに、最後のその時まで、生を全うできる、強い人でありたい。。と思う。

やっぱり小川糸さんの文章は、優しくて、温かくて好きだなぁ~と改めて思いました。
コメント
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