雨をかわす踊り

雨をかわして踊るなんて無理。でも言葉でなら描けます。矛盾や衝突を解消するイメージ・・・そんな「発見」がテーマです。

過去と現在の対話(追伸追加)

2013-08-26 00:16:43 | 歴史
数週間前に放送された「BS歴史館」をみた。

テーマは、竜馬最後のメッセージ。

それ以前にも竜馬や明治維新をトピックにしたものはあったから今更という気持ちが80%、新たな期待はほとんど抱いていなかった。

が、今更のほかに期待もあった。

「今更」は、「現在はみな気づいていないようだが動乱期だから竜馬みたいな発想が必要で、その竜馬が大事にしていたのは、竜馬が情報と経済を根幹に置いていた」といった所見。

現在は動乱期どころかその先の混乱期にいっているはずで、経済と情報さえ古いのではないか。

それを如実に感じたのは数日前のアルジャジーラ・イングリッシュ(後日リンク先添付予定)で、10年前子供と過ごすことを選び再び働き始めた母親の苦悩をレポートした記事。

自身の存在を具体的・抽象的に感じられない母親のレポートはなかなかよかった。

「期待」は竜馬のやり方の総括で、竜馬のやり方は弁証法というもの。

対立項を見出し、対立項との対立を解消し、みながひとつにまとまっていく方向に導く。

なるほど、と思った。

だから竜馬や維新に「今更」と感じたのだと。

なぜなら現代こそ対立項がみつけにくい混乱期だからだ。

むしろ夕方地上波のNHKでやっていた伊丹十三の父評の方が新しかったのではないか。

十三によると、万作が描いていたのは、フーコー的権力によって抑圧されるはずの芽の勝負ということだった。

以前紹介したルーズベルトも違う言葉で表現していたから新しい思想ではないし、現代にはこれをアレンジした何かに変化されなければならないだろう。

そこで最近注目しているのは「いじめ」。

これは教育や道徳、正義、社会学といった問題より時代を象徴している気がする。

はからずもNHKで、世界各国(米仏加ほか)のいじめの対処を特集するそうな。

今期待大。

追伸:上を書き終えて床につくとき、Eugene Ionescoの言葉、We botch in the incurable. を思い出した。僕は結局こういう結論しか見いだせないのだろうか。



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