イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

そろそろやめたい、コロナ話...スーパーでの買い物決行!既往症のある夫も気晴らしに同行!予想通り安全で快適でシュールな体験

2020年04月02日 05時18分17秒 | 気になる出来事、社会情勢
火曜日、12日ぶりにスーパーマーケット、セインズベリー Sainsbury で買い物をしました。


既往症があり危険グループ(covid-19にかかると重症化する可能性が高い)に属するため、国を挙げての外出禁止令(3月24日)が出る以前から「自主隔離」していた夫も一緒です。
健康に問題のない私と息子も家に新型コロナウィルスを持ち込まないためいっしょに隔離しています。
...と言っても、最低限の買い物をしに私は気を付けて数日に一度は家を出ていましたが...。

どこのスーパーも非常に厳格な入場者数制限をして、人との距離が完全にとれるよう配慮していると聞いたものですから。
前日にこのセインズベリーに行ってきた近所の人との(距離を置いた)立ち話で確認しました。

どっちにしても、私が出歩けばウィルスを拾って持ち込むこともありうるわけなのですから。
安全らしいと分かっているところしか行かない私に同行しても問題はないわけなのです。

店の外に長い長い列ができています。


駐車場にまとめてあったトロリー(手押し車)を1台とって押して、列の最後尾を目指します。





列がたてものの裏にまでまわって長く続くのは人と人の間隔が長いからなのです。

角にあるカフェ(内側)はコロナウィルス騒ぎ以来、飲食店の営業停止措置以前からずっと閉店しています。


長い列がカフェの窓の向こう側に曲がって続いているのが見えます。

一時の買い占め騒動 panick buying 以来カフェや鮮魚、チーズ、パンやケーキを店内で焼くベーカリーなど専門性の高い売り場はどこのスーパーでも閉鎖して、スタッフは商品の補充作業にあたっているということです。

店の表側に来ると前後の人との間にとるべき2メートルの間隔をしめす黒と黄色のシマシマのテープが地面に貼ってありました。


15分ほどで中に入れました。

入り口で人数を確認している店員が「トロリー1台につき、おひとりまでしか入れません」と言って私たちをとめました。
夫か私のどちらかに退店しろということです。

「人数ではなくて、トロリーの数を数えているのか? 人を入れすぎないため制限なのにおかしな話だ!! いずれにしても並び始める場所にそう書いておけばいいものを...」と思ったのですが、黙っていました。
みんなが公共の利益のために我慢しているこの時期、四角四面な店員と言い争ったりしないで1人車に戻るのもやむなし、のつもりだったのです。

しかし「決まりですから。 この決まりは私が作ったのではありません。決まりに従えないのならお二人ともお引き取り願います」とかなり失礼なことをいわれ、さすがの私も議論しようと思ったところ夫が「ちょっと待って、僕たちの前のカップルはいっしょに入ってるじゃないか? あ、別のスタッフがもう1組招き入れたぞ。どうして僕たちは2人で入っちゃダメなんだ」と至極もっともな論点を見つけました。

「あの人たちはそれぞれ1人がカゴを持っています。トロリー1台に1人、もう1人はカゴでお買い物と数えるんです」とのこと。

声を荒げているわけでは決してないのですが、2メートル離れた距離で通常より大きな声で交わされる会話はとてつもなくギスギスした雰囲気を醸し出していました。

夫は気を悪くして制止を振り切るようにトロリーを押して中に入ってしまいました。
私は離れたところに積んであるカゴをとって夫を追いかけました。

私たち二人は「形骸化した決まり」というものがものすごく嫌いなのです。
しかし1人がカゴを持つことで2人いっしょの入場が許されるなら(最初に早くそう言ってよ、ですが)バカバカしいけど、持ちますよ!
夫はバカバカしい決まりに迎合してカゴを持ってきた私に少し不満そうでしたが何も言いませんでした。

(次回から、最初からトロリーを1台ずつ押して別々に入って中で合流するか、最初から一人がかごを持って入ることにすればよいわけです)

さて、とにかく並んで入り口でもめて入場したスーパーの店内ですが、快適でした!


品目にかなり限りがありますが、要るものはたいていあります。
入場制限のはじまる前に行ったアスダでは品切れ状態だった人気のトマト缶も床にたくさん積まれていました。

本当に、ガラガラ、誰ともすれ違いませんでした。

普段は店内に低く流れているポップミュージックがとまっていました。
かわりに端正なプロのアナウンサーのような話し方の録音されたメッセージ「一人でも多くの方に商品がいきわたるよう同じ種類のものは3個以上とらないでください。石鹸とトイレット・ペーパーなどの人気商品は2個までです。感染予防のため、ほかのお客様や店員とは必ず2メートルの距離をとってください」がひっきりなしに流れていました。

その場で切り分けて計って売ってくれる肉と魚介類のカウンターは売り物の箱詰めビールでふさがれていました。


比較的高級なスーパー、セインズベリーで、商品がパレットに乗ったまま、床に置かれるなどというだらしないことはかつてなかったのですが、「体裁なんかかまっていられない」雰囲気たっぷりでした。

どこに行っても品切れ状態だったトイレット・ペーパーが棚に戻っています。


もともとあるとは期待していなかったパスタ類はやはり全く残っていませんでした。
欲しかった小麦粉も全くありません。

紅茶はブランドに限りがありましたが、欲しかったものが買えました。

食器用洗剤がなかったのはショックでした。
今使っているものがなくなったら無香料の石鹸を使って食器洗いをするつもりです。

石鹸も不足だそうですが(納得です)私のうちではクリスマス前に毎年、フランス人が売りに来るフランス製の石鹸をマンチェスターのクリスマス・マーケットで1年分買い込むのでまだまだ余裕です。

2メートルの距離をとらなくていいのはいっしょに住んでいる人どうしだけです。
家族やカップルで来ている客が多いのに、「トロリー1台につき1人」ルールのせいか、ほとんどの人は通路1列に1人で一緒に来た人と別れて買い物するのが、暗黙のルールになっているようです。

ちなみに、私たちはそれぞれトロリーを押し、カゴをもち、ほぼいっしょに行動しました。
夫がこの近未来ディストピア設定のドラマのようなシュールな状況のスーパーで私とはぐれて帰宅が遅れることをそれはそれは嫌がったものですから。

誰一人口を利かず、ものすごく静かでした。
聞こえるのは繰り返し流れている放送のメッセージのみ。

黙々と商品の補充をしている店員は、通路に客が入ってくると仕事の手をとめて場所をあけてくれます。
他の客と行きあうと口を利かずに微笑みあったり会釈をしたり譲り合って決して横並びになることはありません。


チェックアウト(会計)も待つ位置、支払いをして袋づめする位置が床にテープでしるされていました。


トロリーいっぱいに買い物をした夫に続いて、カゴいっぱいの買い物(軽いもののみ)をした私は別会計をしました。
最後まで別々に来たフリ!
一緒なのはバレていますが。

帰宅してもちろんすぐ手を洗いました。
ただ、手を洗う前に私は口元を触ってしまいましたし、夫が運転しながら鼻を触るのも見てしまいました。
気がつかずにもっと何度も顔に手をもっていっていたはずです。

誰がさわったかわからない商品のパッケージをできるだけ取り除いて冷蔵庫や棚に入れた後、また手を洗いました。
と言っても、買ったものを拭いたり消毒液をかけたり野菜や果物をしまう前に洗ったりはしていません。
する人もけっこういるらしい、とテレビで言っているのを聞きましたが、そこまでするべきなのか不明です。

商品にさわる店員はすべてシリコンやプラスチック製の医療用手袋をする決まりらしいのですが、やっぱりあの人たちも手袋をはめた手で自分の顔や口元を触っているはずです!(誰もマスクをしていませんでした)
ひと箱終えるたびに、あるいは5分ごとに手袋を替える、なんてことはしていないと思うのですが、どうでしょうか。
おそらくは休憩時間までずっと同じのをはめ続けていたりして......?

こんな生活、もうやめたいですね!











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