イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

外ネコ、家ネコ、お店の招きネコとわが家にやってくるまでのリヴィーの事情

2024年09月10日 06時35分05秒 | うちのネコ、よそのネコ

昨日に引き続き、ネコの話題です。

高級住宅地にある不動産屋の駐車スペースに人懐っこいネコがいました。クルマを停めると寄って来て撫でても嫌がらず、身体を脚にすり寄せてきました。

首相官邸のネコ Downing Street Cat に似ています。夫も同じことを思ったようです。

不動産屋のオフィスに入って(用事があったのです)、ここで「飼われている」ことを聞き出しました。名前を聞くのを忘れたので、会社名(ジュリアン・ウォデン)から勝手にジュリアンと呼ぶことにします。

オフィスや店などで従業員が世話をしているネコは珍しくありません。

「首相官邸のネコ」の正式な名前は役職名付きで、内閣付き主席ネズミ捕獲官のラリー Larry the Cat, Chief Mouser to the Cabinet Office です。

政府発行の、ラリーの公認ポートレートを見つけました☟

首相官邸 10 Downing Street で、2011年、ネズミ捕りのためにデイビッド・キャメロン首相(当時)に任命された官邸付きのスタッフ扱いなので、解任されるまで首相官邸にとどまり職務(ネズミ捕り)を遂行し続けます。今年で17歳ですって。

私たちが面談の予約をしていたのは不動産の売り買いや賃貸住宅の請負などー般業務をとりおこなうそのオフィスではなく、となりにある同じ会社の不動産管理部門でしたので、場所を移しました。

となりのオフィスで雑談時にジュリアンの話になりました。

ちょっと驚きの事実は、ジュリアンはとなりのオフィスで飼われているわけではなく、近所に住みついているノラネコだそうです。毎日、スタッフが交代でエサをやっているけど、屋内には入れないそうです。休みの日などどうするのでしょう。

どんな事情で現在「ノラネコ」になったのかはわかりませんが、人懐っこいジュリアンは間違いなく子ネコの時から人に飼われてきた時期があったはずです。

 

日本では地域のノラネコの世話をする人が多いですよね。やさしい人が多くて嬉しいです。

英国では...そもそも、ノラネコがいません。全くいないわけではないでしょうが、見たことがありません。飼い主のいない「捨てネコ」らしきネコは保護団体に保護されるはずです。

身元の分からないどこかの迷いネコに食べ物をやるのはネコ好きがしてはいけないことになっています。よその飼いネコを奪った疑いがかかったりするとトラブルですし。

飼いイヌ、飼いネコは10年ほど前から原則としてすべてIDチップが埋め込まれているはずなので、お腹を空かせた迷子のネコがまよいこんできたら、地域の保護センターや獣医に連絡して飼い主の特定をするきまりです。

2020年、秋に息子ネコ、ティブといっしょにやってきた母ネコ、リヴィーもそう言えば、ー時的に「ノラネコ」だったことがあったのでした。

ー人暮らしのバーナードという男性が庭で毎日エサをやっていたところ、リヴィーが妊娠していることに気づき慌てて保護センターに連絡して保護してもらったそうです。自宅の庭で子ネコを生まれたら困りますものね。近所の家で飼われていたものの、引っ越しの際に置いていかれたことが判明しています。

保護ネコセンターではリヴィーは便宜上「バーナーズ・キャット」とか「バーニー」と呼ばれていたようです。息子のティブは「バーニーズ・キトン」。

ティブには保護センターで生まれた兄弟ネコが(いずれもオスのたったの)2匹いたそうですが私たちが見に行った時はすでにもらわれていて、ティブだけがリビーといっしょに残されていたのでした。

名前からかなり年配であることが察せられるバーナードは、リヴィーが引っ越していった飼い主に捨てられたネコだと知って世話をしていたようですね。本格的に引き取る覚悟がなかったため家に入れないという分別があったようですし、保護センターに連絡したのも冬に向かって屋外で生き延びるのが困難であろう子ネコのことを思いやってのことでしょう。

リビーの脚は異常なほど短いのです。

うちの息子は「高級ネコ、マンチキンの血筋を引いている。高く売れる」と言っています。売るつもりはありませんが。

息子ネコのティブのあまり見かけない濃いグレーの毛色もなんだか高級っぽくて自慢です。

現在、ふてぶてしいおじさんネコになったティブと言い争いばかりしているリヴィーですが、うちに来たばかりの頃は息子思いのやさしい母親でした。息子にかまうのをやめてからー気に私たち飼い主に甘える行動が増えました。

4年前のほほ笑ましい写真をもういちど...

多くの新聞社が共有している内閣付き主席ネズミ捕獲官、ラリーの写真も載せておきます☟

首相官邸にはネコ用の出入り口 cat flap がないので、主席ネズミ捕獲官が中に入りたそうにしていたら警護の警官がドアをノックすることになっています。

ラリーも成長してから引き取られた保護ネコです。

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