イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

ポルトガルの古い町、ポルトのうら通り、その1

2016年05月05日 09時00分00秒 | ヨーロッパ
今日で3日目、ポルトガル北部の都市、ポルト Porto

町全体が、急な斜面の上に建設されています。

3泊4日の滞在で、歩いてみて回れる規模の、それでも大聖堂のあるれっきとした「シティー」、リスボンに次ぐポルトガル第二の都市です。

人口密度が高く、狭い坂道の両側に、17世紀から19世紀にかけて無秩序にぎっしり建てられた住宅群が非常に興味深く、私たちは連日見て回りました。


国際的な観光都市なんですよね、しかも、ユネスコ世界遺産。

それなのに「景観条例」なんてものがないようです。

バルコニーのない家の窓から下げられた洗濯物、壮観です。ヨーロッパの裏町の旅情を感じますね・・・・



裏町じゃなくても下がってました。



サティライト・ディスク、クーラー、古い街並みがセールス・ポイントの観光地の街並みにあってはいけないモノのようにおもえるのですが・・・・ 

イギリスでは、省エネ推奨で大人気の「UPVCウィンドー」(白いプラスチック窓枠の二重窓)は、保存指定の古い建築物や街並み、景観保存条例の適用されている地区では厳しい使用規制があります。
けっこうみっともないですから。モダンだし。

日本でおなじみの金属色まるだしの「アルミサッシ」よりは、はるかにマシ!!ですが。

ポルトでは、UPVCウィンドーはもちろん、イギリスではみたことのない、「アルミサッシ」まで、見かけました。









ヨーロッパ大陸の古い家並み、といえばおなじみ、色あせた木製のよろい戸と、レンガの瓦屋根。

それとポルトの17世紀のスタイルの古い集合住宅の特徴的な美しいタイルに覆われた外壁、重要な観光資源のはずなのですが・・・・



古いタイルが剥がれ落ちて、歯抜け状態になった外壁が多かったです。

建物の持ち主に余裕がなかったり、集合住宅の共有部分などの修復費用の分担の折り合いがつかなかったりすると、老朽化するにまかせる、あるいはせいぜいアルミサッシや 金属シャッター、アルミ材の屋根瓦で代用してとりあえずみっともなく修復するのもポルトでは OK みたいです。

世界遺産なんだけど・・・・

トタン材で、取壊された建物跡とのさかいの壁を覆ってあるのも数多く目にしました。

ポルトの建物のボロボロさ加減はそのうち、特集するとして・・・・・


ポルトは17世紀の都市計画のまま、今も住人が住みたいように住んでいる稀有な町です!

狭い迷路のような坂道を上がったり下がったり、通りを抜けるとまったく思いがけない景観が目の前に広がっていたり興味の尽きない街並みですが、住人はどうもお構いなし、他に住むところもないから住んでるような印象です。



日本人観光客のために、石灰で塗り固めた白い外壁、茅葺屋根のコテージが美しく保存修復されたイギリスの、例えばコッツウォードの田舎町や湖水地方の古い町などに行って美しさとプレゼンテーション、徹底した規制に度肝を抜かれることがあります。

テレビのアンテナも、電信柱もなく、車の乗りいれも禁止。

日本人や中国人に人気の、イギリスの観光地・・・「ちーがーう~!!そんなのは人が住む町じゃない!」と水を差したくなることが多々あります。

あれは、ディズニーランドや、ハウステンボス、ユニバーサル・スタジオなんかと同様、訪れる人が見たいものを見せるための場所が演出されてるんですよね。

あれはあれで、観光地としての機能をはたしているのですが、日本からわざわざ来た方が「イギリスの典型的な田舎を見てきた」と思われると、不満に思ってしまいます。



で、ポルト。同じく観光地です。

遠くから大勢の人が、古い、美しく整った、伝統的な、保存された街並みを見に来るはずなのですが・・・・


私が見たのは、ごく普通に人の住む、人が住むための古い町並みのポルトです。

美しく整っていない、雑然とした17世紀以来変わっていない裏通りに夢中になりました。


続きはあした・・・・写真がたくさんあります。










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