自転車で危険な乗り方をした運転者に安全講習を義務付ける新たな制度が1日、全国でスタートした。改正道交法の施行令で酒酔い運転や信号無視など14項目を「危険行為」に指定し、14歳以上で3年以内に2回以上摘発された運転者が対象。

 警視庁はこの日、都内の交差点など97カ所で、悪質な運転者の一斉取り締まりを実施した。

 新制度は運転者が「加害者」になる深刻な事故を防ぐのが狙い。危険行為はほかに、歩道での歩行者妨害やブレーキのない自転車の運転など。携帯電話を使いながら運転し事故を起こした場合も摘発の可能性がある。

■札幌で啓発活動

 新たな制度がスタートした1日、札幌手稲署などはJR手稲駅(札幌市手稲区)前で、自転車利用者向けに啓発活動を行った。

 同署や手稲区職員約30人が、安全講習の受講対象となる歩道での歩行者妨害など14項目の危険行為を示したチラシを手渡した。

 イヤホンで音楽を聴きながら事故を起こした場合も対象となりうる。この日はイヤホンを付けて自転車に乗っていた利用者も目立ち、署員が「危険なので外して」と指導した。同署の寺岡昌司交通1課長は「改正を機に、ルールをしっかり守ってほしい」と話した