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毎日が、始めの一歩!

日々の積み重ねが、大事な歴史……

グアム池田平和文化会館が誕生 

2023年01月22日 | 妙法

グアム池田平和文化会館が誕生 池田先生が祝福のメッセージ2023年1月22日

  • 大歓喜の開館式 原田会長ら訪問団、全米リーダーがグアムの友と
SGIの永遠の源流たる、グアムの創価家族に栄光あれ!――開館式第2部の参加者が、原田会長、谷川主任副会長と共に記念のカメラに(グアム池田平和文化会館で)
SGIの永遠の源流たる、グアムの創価家族に栄光あれ!――開館式第2部の参加者が、原田会長、谷川主任副会長と共に記念のカメラに(グアム池田平和文化会館で)

 【グアム】アメリカSGI(創価学会インタナショナル)のグアム池田平和文化会館の開館式が21日、タムニン市の同会館で晴れやかに行われた。これには原田会長、谷川主任副会長ら訪問団と同SGIの全米リーダーらが、グアムの同志と共に出席。ローデス・A・レオン・ゲレロ準州知事が宣言書、グアム準州議会が決議書を贈り、同会館の誕生を祝福した。池田大作先生はメッセージを寄せ、我らは朗らかな地球民族の大船として、恐れなく世界広布の大航路を開きゆこうと呼びかけた。(記事=田代貞治、写真=吉橋正勝)

グアム池田平和文化会館の開館式。原田会長(左から6人目)、ゲレロ知事(同7人目)が、地元行政、建設関係者、アメリカSGIの代表らとテープカット
グアム池田平和文化会館の開館式。原田会長(左から6人目)、ゲレロ知事(同7人目)が、地元行政、建設関係者、アメリカSGIの代表らとテープカット
ITCビルに程近い公園に立っていた「SGI発足記念碑」を、新会館の前庭に移設。原田会長を中心に除幕式を行った
ITCビルに程近い公園に立っていた「SGI発足記念碑」を、新会館の前庭に移設。原田会長を中心に除幕式を行った

 式典の中で「ビバ! SGI!」との祝福のかけ声が響くと、会場の熱気は最高潮に達した。続いて、池田先生のメッセージの全文を刻んだ銘板が除幕され、ひときわ大きな拍手が湧いた。

 銘板の脇にはタッチパネルがあり、中国語、韓国語、日本語、スペイン語でメッセージを読める。今後も言語が増える予定だ。

開館式に池田先生が贈ったメッセージを刻んだ銘板を見る友。銘板の脇には、多言語に対応したタッチパネルが
開館式に池田先生が贈ったメッセージを刻んだ銘板を見る友。銘板の脇には、多言語に対応したタッチパネルが

 この法城を、あらゆる人々が集える場所に――館内の随所に、深い願いと配慮があふれている。

SGI発足の会議が開かれた国際貿易センタービルに隣接

 会館の隣の敷地には国際貿易センター(ITC)ビルが立つ。1975年1月26日、ここに51カ国・地域の代表158人が集まりSGIが発足。その会長に就いた池田先生は「全世界に妙法という平和の種を蒔いて、その尊い一生を終わってください」と呼びかけた。

 以来48年、仏法を基調とした平和・文化・教育の連帯は192カ国・地域に拡大。世界広布の誓いをとどめる新会館は、SGIの原点の地に誕生した。

第1回世界平和会議でスピーチを行う池田先生。この席上、SGIが発足した(1975年1月26日、グアムの国際貿易センタービルで)
第1回世界平和会議でスピーチを行う池田先生。この席上、SGIが発足した(1975年1月26日、グアムの国際貿易センタービルで)
SGIが発足した国際貿易センタービル(奥の白い建物)に隣接するグアム池田平和文化会館。地区部長のジョン・テッタオタオさんは、開館式の後、「建設が進む様子を見るたびに涙が流れました。待ちに待った新会館が誕生し、夢のようです」と語った©Dong Won Lee/content creator/KLARA M
SGIが発足した国際貿易センタービル(奥の白い建物)に隣接するグアム池田平和文化会館。地区部長のジョン・テッタオタオさんは、開館式の後、「建設が進む様子を見るたびに涙が流れました。待ちに待った新会館が誕生し、夢のようです」と語った©Dong Won Lee/content creator/KLARA M
「全世界に妙法という平和の種を蒔いて、その尊い一生を……」との池田先生の言葉を刻んだ銘板が、会館の入場口の手前に設置された
「全世界に妙法という平和の種を蒔いて、その尊い一生を……」との池田先生の言葉を刻んだ銘板が、会館の入場口の手前に設置された

 グアム池田平和文化会館は、多くの車が行き交う大通りに面している。グアムとサイパンを使命の舞台とする、アメリカ・マリアナ本部の中心拠点だ。

 隣接するITCビルには行政の諸機関が入っており、“ITCの隣”と伝えれば、グアムに住む人々は、すぐに分かるという。

 同本部では昨年秋から対話キャンペーンを進め、開館式までに1181人に励ましの語らいを拡大。大歓喜の中で当日を迎えた。

 前進の原動力は、師への報恩の心だ。

 マサツグ・ナカムラ本部長とキャシー・アレグリア婦人部本部長は「池田先生は、戦争の悲惨な経験を刻んだグアムに光を当て、最も苦しんだ人が最も幸せになれることを教えてくださいました」と。だからこそ「何としても先生の大恩に報いたい」と声をそろえる。

 新しい青年も、力強く立ち上がる。

 男子部のレナード・ジョン・ベントゥーラさんは今月、御本尊を受持した。

 悩みに沈み、人生の道を模索する中、アメリカSGIが発信する音声番組に出あい、信心の体験談を次々に聴いた。「自分もこういう生き方をしたい」。SGIのウェブページを通じてメッセージを送り、マリアナ本部のピーター・パトリック・サラス男子部本部長とつながった。地区の婦人部に励ましを受けつつ、題目を唱える中で人生が変わっていく実感を得た。今回の開館式でも、はつらつと運営役員を務めた。

 どこまでも朗らかなスクラムで前進するグアムの友。2年後のSGI発足50周年へ、“源流の地”から新たな旭日が昇りゆく!

空と海を染め上げる日の出。グアムはアメリカで“最初に一日が始まる地”として知られる(19日、タガチャンビーチで)
空と海を染め上げる日の出。グアムはアメリカで“最初に一日が始まる地”として知られる(19日、タガチャンビーチで)
SGIの平和貢献たたえ ゲレロ知事、準州議会が顕彰

 開館式第1部には、ゲレロ知事をはじめ、政治、教育、文化などグアムの各界から多数の来賓が出席した。

 グアム大学のアニタ・ボルジャ・エンリケズ上級副総長は「この会館には、平和と友情、多様な文化を尊ぶ心が輝いています。この場に参加でき、本当に感動しました」と語っていた。

マリアナ本部の友が集った開館式第2部。1975年の世界平和会議で運営役員を務め、グアムで長年、学会活動をしたロバート・アールベックさんは、カリフォルニアから参加。SGI発足50周年へ、さらに強き信心で進みたいと語った
マリアナ本部の友が集った開館式第2部。1975年の世界平和会議で運営役員を務め、グアムで長年、学会活動をしたロバート・アールベックさんは、カリフォルニアから参加。SGI発足50周年へ、さらに強き信心で進みたいと語った

 続く開館式第2部には、マリアナ本部のメンバーらが参加した。その中には、カリフォルニアやフロリダなどから訪れた、グアムに縁のある懐かしい同志の姿も。待ちに待った新会館の誕生を、皆でハグを交わし、心ゆくまで語り、互いに喜び合った。

吹き抜けのエントランスホールで、グアムの伝統のダンスが披露され、最後に「ビバ! SGI!」のかけ声が。参加者が大拍手で応える
吹き抜けのエントランスホールで、グアムの伝統のダンスが披露され、最後に「ビバ! SGI!」のかけ声が。参加者が大拍手で応える

 アレグリア婦人部本部長のあいさつの後、谷川主任副会長は、SGIの源流の地に集い合えた喜びを胸に、SGI発足50周年、学会創立100周年へ、今日から新たな決意で出発しようと訴えた。

 原田会長は、戦争の歴史を刻むグアムを平和の発信地にすべく、この地でSGIを発足した池田先生の深い思いに言及。発足以来48年にわたる先生の不惜身命の闘争で、絢爛たる世界広布の時代が開かれたと語った。さらに、広宣流布の勝利の鍵は異体同心の団結にあると強調。どこよりも仲良く、グアムから人類に希望を送りゆく前進をと呼びかけた。

 なお、グアム池田平和文化会館の開館式に合わせ、グアム準州議会は、来る26日のSGI発足の日と、池田先生ご夫妻の世界平和への貢献をたたえる「決議書」を授与した。

 また、ゲレロ知事は、池田先生がグアムから平和建設に出発した歴史とともに、「地域社会に貢献し、人類共通の課題に向かって自らの可能性の実現へと努力する」SGIメンバーをたたえ、「宣言書」を贈った。

「創価三代会長の木」(上)、「池田大作SGI会長の木」と命名されたホンコン・オーキッドツリーが、会館の前庭に植えられている
「創価三代会長の木」(上)、「池田大作SGI会長の木」と命名されたホンコン・オーキッドツリーが、会館の前庭に植えられている
アメリカ代表者会議も原田会長と
開館式当日、アメリカSGIの代表者会議が行われ、原田会長、谷川主任副会長が励ました。その参加者が記念撮影を(グアム池田平和文化会館で)
開館式当日、アメリカSGIの代表者会議が行われ、原田会長、谷川主任副会長が励ました。その参加者が記念撮影を(グアム池田平和文化会館で)
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希望の指針――池田先生の指導に学ぶ

2023年01月18日 | 妙法

〈希望の指針――池田先生の指導に学ぶ〉 わが地域を愛する2023年1月18日

  • 信頼と友情の花を咲かせる先駆者に

 連載「希望の指針――池田先生の指導に学ぶ」では、テーマごとに珠玉の指導・激励を掲載します。今回は、地域広布へ駆ける同志に贈る言葉です。

「幸福の責任者」と立つ

 「地域広布」の第一歩は、誰がなんといおうが、自分が「一人立つ」ことだ。数世帯の小さな集落でも、マンションの同じフロアでも、あるいは地区やブロックのなかでもよい、「自分が地域の幸福の責任者である」との使命感に立つことだ。
  
 この「一人立つ」決意なくしては、エンジンなしに車を動かすようなものだ。
  
 「御義口伝」には「此を去って彼に行くには非ざるなり」(全781・新1086)と仰せである。広布の「使命の道場」とは、他のどこかではなく、自分が今いるこの場所なのである。
  
 (『池田大作全集』第133巻、365ページ)
  

自身を守る“近所の絆”

 日蓮大聖人は、「立正安国論」で、「一身の安堵を思わば先ず四表の静謐を禱らん者か」(全31・新44)と仰せであられる。
  
 「四表」とは、東西南北の四方を指す。自分の周りの地域・社会であり、広くは世界をも包む。ゆえに「四表の静謐」とは、地域の安穏であり、さらには世界の平和といってよい。
  
 “近所の絆”を尊び、近隣の方々の健康と幸福を祈念していくことから、互いの心の扉は開かれる。地域の繁栄と幸福への深い祈りは、「一身の安堵」――すなわち自身の幸福につながり、わが身に返ってくることは必然の法則だ。
  
 (『随筆 出発の光』、108ページ)
  

足元から道は開かれる

 「足下を掘れ、そこに泉あり」という言葉が、私は好きである。
  
 足元が大切である。一つ一つ目標を明快にして、着実にていねいに取り組んでいく。その積み重ねのなかにしか道は開けない。小さなことを決しておろそかにしてはならない。
  
 (『池田大作全集』第82巻、241ページ)
  

近隣こそ広布の最前線

 いずこの地であれ、ご近所の方々と、地域の方々と、本当に胸襟を開いて仲良く暮らせたら、どれほど幸福か。それは万人の願望ではないだろうか。
  
 日蓮大聖人は、一人の門下に対して、「其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ」(全1467・新1953)と励まされている。
  
 私どもの身近なところでは、向こう三軒両隣が「其の国」にあたろうか。わが近隣こそ、御本仏から任された広宣流布の最前線といえる。
  
 (『池田大作全集』第133巻、328ページ)
  

香港総合文化センターの近隣の女性と語らう池田先生(1997年2月)。96年5月に同センターはオープン。近所に、いつもバケツを持って掃除をしている女性がいた。「すいませんね。お騒がせしています」と声をかける先生。すると女性は「いえいえ、賑やかなほうがいいですよ」と笑顔になった。以来、先生は、センターを訪れるたび交流を重ね、友好の花を咲かせた
香港総合文化センターの近隣の女性と語らう池田先生(1997年2月)。96年5月に同センターはオープン。近所に、いつもバケツを持って掃除をしている女性がいた。「すいませんね。お騒がせしています」と声をかける先生。すると女性は「いえいえ、賑やかなほうがいいですよ」と笑顔になった。以来、先生は、センターを訪れるたび交流を重ね、友好の花を咲かせた
今いる場所で活躍を!

 他の場所ではない。今、自分がいるところを「本有常住」の世界ととらえ、豊かで幸福に満ちた「常寂光土」のごとき地域をつくりあげていくことである。そこに、それぞれの地域で活躍する妙法の友の使命がある。
  
 わが地域を心から愛し誇りとしながら、地域に最大に貢献していこう――こう決めて前進していく人こそ、人生に確かな「幸福」と「広宣流布」の歴史を築くことができる。そして地域に、多くの友と多くの福運の花を咲かせゆくことができるにちがいない。
  
 (『池田大作全集』第73巻、302ページ)
  

そこにしかない輝く宝

 「ローカル」という言葉には、「特有の」という意味がある。いずこにも、その地にしかない特有の歴史があり、文化があり、誇りがある。哲学があり、希望がある。
  
 「地方」とは、その土地の無数の宝がちりばめられて輝く、「地宝」ともいえようか。わが郷土が宝土であり、そこで共に生きる隣人が宝の人となるのだ。
  
 (『随筆 対話の大道』、238ページ)
  

深い縁で巡り合った仲

 人間関係には、顔を合わせる関係、あいさつを交わす関係等々、さまざまな次元がある。その中でも、互いに励まし合い、助け合いながら向上していく絆こそ、人間世界の華であろう。
  
 「御義口伝」には、「鏡に向って礼拝を成す時浮べる影又我を礼拝するなり」(全769・新1071)と明かされている。
  
 地域に尽くせば、地域の方々から守られる。深い縁があればこそ、近隣同士として巡り合った仲であることを銘記したい。
  
 (『随筆 出発の光』、115ページ)
  

まず自分が行動起こす

 広宣流布とは、他の誰かが、どこか遠くで進めるものではない。それでは観念論にすぎない。
  
 まず、自分が、一人の友と信頼を深めることだ。
  
 自分が、近隣を大事にすることだ。
  
 自分が、地域の繁栄を祈り、行動することだ。
  
 (『池田大作全集』第133巻、45ページ)
  

環境でなく心で決まる

 どうすれば、地域に正義を打ち立て、信頼と友情の花園を広げていけるのか。
  
 策ではない。根本は祈りである。忍耐強い行動である。
  
 そして自らが、郷土を愛し、友人たちの幸福を願ってやまぬ、人間主義の第一人者として立つ以外にない。
  
 問うべきは、環境でなく、自分自身の心だ。
  
 (『池田大作全集』第132巻、273ページ)
  

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座談会は全員主役の幸福劇場 

2023年01月15日 | 妙法

座談会は全員主役の幸福劇場 池田大作先生の写真と言葉「四季の励まし」2023年1月15日

 【写真説明】厳冬の中、百花に先駆けて開く梅の花。古来、「春告草」とも呼ばれてきた。2020年(令和2年)2月の麗らかな都内のある一日。陽光を浴びて咲く紅梅の香りに誘われてか、メジロがやって来た。その瞬間を、池田大作先生がカメラに収めた。
 香しい花々に小鳥や蝶が誘われるように、笑顔の花咲く善き人々の集まりに人は引かれる。
 先生はかつて詠んだ。「幸の春 宝友に香れや 梅の花」。
 間もなく、創価家族の老若男女が集い、本年最初の座談会が始まる。“凱歌の春”へ出発しよう。師弟の道を歩む喜びと誓いに満ちた地涌の会座から。
 

池田先生の言葉

 学会の座談会こそ、
 多種多彩なメンバーが
 集い合って場を共にし、
 皆が平等に語り合う、
 平和と文化と幸福の
 オアシスである。
 一人一人がどのような
 状況であろうとも、
 決して誰一人
 置き去りにすることなく、
 励ましの語らいの花を
 咲かせゆくのだ。
  
 座談会は、
 学会の生命線である。
 座談会が
 活気と歓喜にあふれ、
 大いなる生命の
 共感と触発がある限り、
 人々の心に
 希望と勇気の火をともし、
 幸の調べを広げ続けて
 いくに違いない。
  
 悩みを抱えながらも、
 その場に座を分けて
 共にいること自体が尊い。
 しかも同じ目線で同苦し、
 共に苦難を乗り越えよう
 という共感と対話がある。
 いわば座談会自体が
 各人の人間革命を
 促す場でもある。
  
 座談会は
 参加者全員が主役だ。
 老若男女を問わず、
 皆、大地から躍り出てきた
 地涌の名優ではないか!
 一人一人が
 汗と涙でつかんだ体験は、
 何ものにも代え難い
 「人間革命」の
 感動のドラマではないか!
 どんなに悩みを抱え、
 どんなに
 疲れ果てていても、
 必ず元気になれる。
 前向きになれる。
 勇気が湧いてくる。
 これこそが、
 座談会という
 幸福劇場なのだ。
  
 「座談」の「談」の字には
 「炎」が躍っている。
 心が燃えてこそ、
 座談も熱をもつ。
 さあ、
 広布への情熱に燃えた
 「大座談会運動」の勢いで、
 自らが
 「人間革命」しながら、
 「創価完勝」の
 突破口を開こう!

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第12回本部幹部会

2023年01月14日 | 妙法

第12回本部幹部会 きょう配信開始2023年1月13日

 

 第12回本部幹部会の全国配信が、SOKAチャンネルVOD(ビデオ・オン・デマンド)で、きょう午前9時から始まる。
 会館や個人会場での配信は16日(月)まで(配信の会場と時間等は各県・区で決定)。
 「モバイルSTB」での配信は22日(日)まで(インターネットを通してダウンロードが必要)。
 なお、「SOKAnet会員サポート」では配信しません。

 

 

 

〉 原田会長のあいさつ(要旨)2023年1月14日第12回本部幹部会

  • 青年に学び 青年の心で前進

 一、「青年・凱歌の年」の開幕を告げる「第12回本部幹部会」の開催、誠におめでとうございます(拍手)。
 
 はじめに、長引くコロナ禍に物価の高騰が追い打ちをかける厳しい経済環境の中、広布部員の皆さまには尊き真心からの財務にお力を賜り、大変にありがとうございました。
 
 私自身、皆さまが、三世に崩れざる偉大な福徳を、ますます積みゆかれますよう、日々、真剣にご祈念してまいります。
 
 一、さて、すでに新聞各紙とも年頭から、「春の政治決戦」に向けた各党の動きを報じておりますが、学会が支援する公明党も4月の統一地方選挙に向けて、順次、予定候補を公認。学会としても、党からの支持依頼を受けて、各社会協議会において協議し、支持決定を進めているところであります。
 
 大多数の庶民が政治から取り残され、政治腐敗も極みを呈していた1955年(昭和30年)、学会は民衆の手に政治を取り戻すために、地方議会から支援活動を開始しました。
 
 今、内外共に厳しい逆風下にある中、公明党は全議員、全職員、そしてOB・OGや家族も含め、改めて厳しく己の襟を正し、この原点に立ち返ってもらいたい。その意味で、「あの人なら」という“衆望の砦”こそ、地方議員であり、候補者であらねばならないと思います。
 
 私たちは、この統一地方選挙を契機に、もう一度、一から“新しい公明党”をつくる思いで、「立正安国」の大願に立ち、民衆の幸福と、社会の平和・安穏のために、全力で支援活動に取り組んでいきたい(拍手)。

さあ、立正安国の凱歌へ出発しよう――新春を飾る第12回本部幹部会。太陽の女性部が朗らかに(7日、巣鴨の東京戸田記念講堂で)
さあ、立正安国の凱歌へ出発しよう――新春を飾る第12回本部幹部会。太陽の女性部が朗らかに(7日、巣鴨の東京戸田記念講堂で)

 一、若者研究の第一人者である、マーケティングアナリストの原田曜平氏は、学会青年部の代表とのディスカッションで、1990年代の中盤以降に生まれた若者たち――いわゆる「Z世代」の特徴を、「広告」を切り口として2点、挙げています。
 
 一つ目の特徴は「真実欲求」です。Z世代は、触れている情報や広告の量が、他の世代に比べて圧倒的に多いため、広告への不信感が強く、情報の信ぴょう性の有無に敏感で、うそを嫌う。これが「真実欲求」です。
 
 そこで最近の広告では、例えば、CMの中に失敗シーンや即興感を積極的に取り込むことで、自然な雰囲気を醸し出したり、Z世代が抱く疑問や不信にあえて触れ、それに対して再度、説得したりという、従来にない表現方法が見受けられるといいます。
 
 二つ目の特徴は「柔らかコミュニケーション」です。Z世代のコミュニケーションでは否定しない言い方が好まれており、それは最近のCMでも、ツッコミがなくボケで完結することで、ツッコミという否定によるオチを取り払い、好意的に受け止められることを狙う、といった手法に表れているそうです。
 
 原田氏によれば、「『本物なのか偽物なのか』『誠実なのか不実なのか』『信頼していいのかいけないのか』という点に対して繊細な感性を持っている」とされるZ世代に、どのように創価の人間主義や立正安国の精神を伝え、納得を与えるか。
 
 一方で、否定する言い方を好まない――言い換えれば、他者との衝突を避けるために、強い自己主張を好まないZ世代自身が、どうすれば、広宣流布の主体者として、“伝えていく側”に立っていけるのか。
 
 こうしたことを考える時、私たちシニア世代、ミドル世代は、これまでの“常識”を一つ一つ見直していかなければならないと思います。
 
 もちろん、広宣流布の“王道”は、永遠不変であります。その上で王道を現実に即して展開し、表現に新たな生命を吹き込んで、新たな世代にマッチしたものへと再生させていく「知恵」が必要です。
 
 その「知恵」は、いずこにあるのか。それは、「青年」をおいてほかにはありません。
 

みずみずしい知恵で広布の新展開を

 一、かつて池田先生は、中国の周恩来総理が青年を伸ばしていくポイントとして強調された3点を通して、ご指導くださいました。
 
 「一つは、『青年を尊重する』こと。二つ目は、『青年を重んじ、抜擢する』こと。そして三つ目は、『青年から学ぼうとする』ことである」「学会も、どんどん青年を抜擢してきた。青年から学んできた。だから大発展したのである。私は徹底して青年を育成してきた。青年を大事にしない団体は、必ず衰亡するからである。学会は、絶対に、そうあってはならない。将来のために、あえて言い残しておきたい」と。
 
 まさしく、このご指導に「青年・凱歌」の要諦があると確信します。私たちは今こそ、先生のご指導通り、青年を尊重し、青年を重んじ、抜擢し、青年から学んでまいりたい。
 
 先生は、青年に対しては、こうご指導くださっています。
 
 「若き時代の今こそ、広宣流布を成し遂げゆかんとする責任をもって、必ず人をして『納得』させ、自らの『勝利』へと進むところに、磨きに磨きぬかれた知恵の涌現があることを自覚されたい。そして、どうか多くの友の心に染み入る表現力、説得性とともに、複雑な社会の中に、現実の生活の中に、みずみずしき知恵の波を起こしていただきたい」
 
 男子部、学生部、ヤング白ゆり世代、池田華陽会の皆さまにはこのご指導のままに、広布の主体者として、その新展開を切り開かれゆくことを心からお願い申し上げる次第です。
 
 一、さあ、「青年・凱歌の年」とは、青年を先頭に、皆が青年の心で、一日また一日と自分自身に打ち勝っていく年であります。
 
 きょうよりは、「青年学会」の今再びの大前進を開始しようではありませんか(拍手)。

 

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第12回本部幹部会〉 西方青年部長のあいさつ(要旨)2023年1月15日

  • 真の民主社会へ 精神革命の言論戦

 一、凱歌を誓う新成人をはじめ、私たち青年に対して、池田先生は万感の一首(「立つならば 佛に祈りて 凱歌をば 馬上ゆたかに 君よ 勝ちとれ」)をご紹介くださいました。先生が詠まれたお歌こそ、今の私たちの誓いそのものであります。

 青年部は「わが地域」を「人間革命の舞台」と定め、「立正安国の凱歌」へ、馬上豊かに、威風堂々と広布の前進を開始していきます。

 一、さて、「1・2」の先生のお誕生日には、全国各地から弘教拡大の喜びの報告が相次ぎました。

 東北・福島では、35歳の青年が入会。吹奏楽経験者の彼は、学会員であった職場の先輩から学会の音楽隊の活躍について教えてもらいました。

 本部幹部会の放映で初めて視聴した音楽隊の演奏に、「未来が開ける気持ちになった」と言います。

 その後も地元・福島の音楽隊との交流を重ねる中で、今月の2日に晴れて御本尊を受持されました(拍手)。

 彼は、自身の入会記念の集いを前に、音楽隊のメンバーに「魔が入らないように、真剣に祈っていてください!」と自らお願いしていたそうです。入会した今、「音楽隊の一員となり、いつか本部幹部会の大舞台で演奏を」と希望に燃えて前進しています。

“わが使命の地域こそ人間革命の本舞台”との決意に燃え、心一つに「青年・凱歌の年」を出発した第12回本部幹部会(7日、巣鴨の東京戸田記念講堂で)
“わが使命の地域こそ人間革命の本舞台”との決意に燃え、心一つに「青年・凱歌の年」を出発した第12回本部幹部会(7日、巣鴨の東京戸田記念講堂で)

 一、学会は、音楽隊などの文化運動をはじめ多彩な活動を展開する中で、次代を担う青年を糾合し、社会の前進と人々の幸福に寄与してきました。そして、私たちの支援活動も、その一環であると言えます。

 戸田先生が逝去される2カ月前の1958年2月、「大白蓮華」の巻頭言「選挙と青年」に、私たちの支援活動の原点が記されています。「民主政治というものは、民衆の要望におされ、かつ、その要望にこたえて出馬した人々が、国家の大勢を考え、民衆の要望をいれ、国家百年の大計を政治に具現すべきものである」と。

 すなわち、民主主義の主役は、どこまでも民衆であり、その衆望に応えて、政治家は誕生する。そして政治が民衆のために政策を実現し、民衆に還元していく――ここに、戸田先生の民主主義観が端的に示されています。

 さらに戸田先生は、当時、蔓延していた政治腐敗や政治の貧困の原因として、「民衆の無気力と、政治に自覚なき点と、封建時代の強きに頼り大に服する卑屈の精神」と洞察されています。

 まさしく戦後、創価学会は、こうした世間の風潮を打ち破り、民衆に活力を与え、民衆のために働く政治家を間断なく輩出してきました。そして、日の当たらない庶民の声を代弁し、地方や国政の場に反映させ、“自分たちでもやればできるのだ”という希望と自信を与えた歴史――これが草創以来の学会員の誇りです。

 御聖訓に「汝、すべからく一身の安堵を思わば、まず四表の静謐を禱るべきものか」(新44・全31)と仰せの通り、私たちの支援活動は、日本の精神風土の変革であり、真の民主主義社会の実現という壮大な事業であります。

 一、翻って今、コロナ禍、ウクライナ情勢、物価高をはじめ、歴史を画する大きな課題に直面する事態にあって、私たちが支援する公明党の存在意義は、いやまして大きなものになっています。

 日本の未来を考える時、少子化や人口減少は最重要課題であり、子育て・教育支援が焦点であることは言うまでもありません。

 公明党は結党以来、教科書無償配布や児童手当の創設・拡充などに取り組んできた、日本の政界における、いわば「子育て・教育支援」の“元祖”です。

 昨年11月も、少子化・人口減少の克服に向けた具体策を示した「子育て応援トータルプラン」を発表。早速、妊娠期から出産・子育てまで一貫した「伴走型相談支援」と妊娠・出産時に計10万円相当を支給する「経済的支援」については、2022年度中に実施されることが決まりました。

 同志社大学の吉田徹教授は、「公明党の政策の特徴は、個人の具体的な生活の困難を解決するために立案されている点」であると語り、それを可能にしているのが、公明党の「全国的なネットワーク」と「支持者の多様性」であると指摘。さらに、支持母体である創価学会の会員は社会階層でみても、職業でみても、多様であるがゆえに、普遍的な公明党の政策が生み出されている――こう評価しています。

 一、先の戸田先生の「巻頭言」は、有名な師子吼「青年は心して政治を監視せよ」の一文で締めくくられています。私たち青年部は、心して政治を監視し、未来の世代のため、社会のために、正々堂々と、正義の言論を展開していきます(拍手)。

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ウクライナ危機と核問題に関する緊急提言 「平和の回復へ歴史創造力の結集を」

2023年01月11日 | 妙法

ウクライナ危機と核問題に関する緊急提言 「平和の回復へ歴史創造力の結集を」2023年1月11日

創価学会インタナショナル会長 池田大作
創価学会インタナショナル会長 池田大作

 
 ウクライナを巡る危機の早期終結と核兵器の使用を防止するための措置を求めて、SGI(創価学会インタナショナル)会長である池田大作先生が、「平和の回復へ歴史創造力の結集を」と題する緊急提言を発表した。これまでの40回にわたる「SGIの日」記念提言を通して論じてきた、核兵器にひそむ根源的な問題について改めて掘り下げながら、人類の未来を開く核軍縮を進めるための行動の連帯を呼びかける内容となっている。
 
 提言では、危機が長期化する中で、多くの人々の命が脅かされる状況が続くとともに、食料やエネルギーの供給不足で世界中に深刻な打撃が広がっている事態に言及。国連の仲介でロシアとウクライナをはじめとする関係国の会合を開催し、停戦合意を実現させるよう提唱している。また、昨年8月のNPT(核兵器不拡散条約)再検討会議で焦点となった「核兵器の先制不使用」に関し、核保有国がその原則を共に確立することが急務であると強調。現在の危機が露わにした核抑止の危険性を真摯に踏まえて、「核兵器のない世界」への時代転換を図ることを訴えている。

  *  *  *  *  *

国連による関係国会合を開催し
停戦合意の早期実現を!

世界全体に広がる深刻な打撃と混乱

 昨年2月に発生したウクライナを巡る危機が、止むことなく続いています。
 戦火の拡大で人口密集地やインフラ施設での被害も広がる中、子どもや女性を含む大勢の市民の生命が絶えず脅かされている状況に胸が痛んでなりません。
 避難生活を余儀なくされた人々も国内で約590万人に及んでおり、ヨーロッパの国々に逃れざるを得なかった人々は790万人以上にも達しました。
 
 “戦争ほど残酷で悲惨なものはない”というのが、二度にわたる世界大戦が引き起こした惨禍を目の当たりにした「20世紀の歴史の教訓」だったはずです。
 私も10代の頃、第2次世界大戦中に空襲に遭いました。火の海から逃げ惑う中で家族と離れ離れになり、翌日まで皆の安否がわからなかった時の記憶は、今も鮮烈です。
 また、徴兵されて目にした自国の行為に胸を痛めていた私の長兄が、戦地で命を落としたとの知らせが届いた時、背中を震わせながら泣いていた母の姿を一生忘れることができません。
 
 翻って現在のウクライナ危機によって、どれだけの人が命を失い、生活を破壊され、自分や家族の人生を一変させられたのか――。
 国連でも事態の打開を目指して、「平和のための結集」決議に基づく総会の緊急特別会期が40年ぶりに安全保障理事会の要請を受ける形で開かれたのに続き、グテーレス事務総長がロシアとウクライナをはじめとする関係国の首脳との対話を重ねながら、調停にあたってきました。
 しかし危機は長期化し、ヨーロッパ全体に緊張を広げているだけでなく、その影響で食料の供給不足やエネルギー価格の高騰、金融市場の混乱が引き起こされ、多くの国々に深刻な打撃を及ぼしています。
 
 すでに今回の危機以前から、気候変動に伴う異常気象の頻発や、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる被害に見舞われてきた世界の多くの人々を、さらに窮地に追い込む状況が生じているのです。
 戦闘の激化に加え、冬の厳しさが増す中で電力不足の生活を強いられているウクライナの人々はもとより、そうした世界の人々の窮状を食い止めるために、現在の状況を何としても打開する必要があります。
 
 そこで私は、国連が今一度、仲介する形で、ロシアとウクライナをはじめ主要な関係国による外務大臣会合を早急に開催し、停戦の合意を図ることを強く呼びかけたい。その上で、関係国を交えた首脳会合を行い、平和の回復に向けた本格的な協議を進めるべきではないでしょうか。

 本年は、国際連盟の総会で「戦時における空襲からの一般住民の保護」に関する決議が行われてから85年、また、人間の尊厳が再び蹂躙されることのない時代の建設を誓い合った「世界人権宣言」が国連で採択されてから75年の節目にあたります。
 国際人道法と国際人権法を貫く“生命と尊厳を守り抜くことの重要性”を踏まえて、現在の危機を一日も早く終結させるべきであると訴えたいのです。

昨年9月、ニューヨークの国連本部で行われた国連総会の一般討論演説(EPA=時事)。スクリーンには、何百万人もの人々が飢餓の危機に直面するアフリカの地域に向けて、ウクライナ産の穀物を積んで航行する船舶の姿が。グテーレス事務総長は「この船は、私たちが共に行動するときに何が達成できるかを、本質的に象徴している」と訴えた
昨年9月、ニューヨークの国連本部で行われた国連総会の一般討論演説(EPA=時事)。スクリーンには、何百万人もの人々が飢餓の危機に直面するアフリカの地域に向けて、ウクライナ産の穀物を積んで航行する船舶の姿が。グテーレス事務総長は「この船は、私たちが共に行動するときに何が達成できるかを、本質的に象徴している」と訴えた
 

民衆の生存の権利を蔑ろにする惨劇の防止へ
「核兵器の先制不使用」の確立が急務

キューバ危機が物語る歴史の教訓

 ウクライナ危機の終結とともに、私が力説したいのは、現在の危機だけでなく今後の紛争も含める形で、「核兵器による威嚇と使用を防止するための措置」を講じることが、焦眉の課題となっていることです。
 危機が長期化する中で、核兵器の使用を巡って言葉による牽制がエスカレートしており、核兵器に関するリスクは冷戦後の世界で最も高まっています。
 核戦争を招くような事態はどの国も望んでいないとしても、警戒態勢が続く今、情報の誤認や偶発的な事故、サイバー攻撃による混乱などが引き金となって“意図せざる核使用”を招く恐れは、通常よりも格段に大きくなっているのではないでしょうか。
 
 昨年10月には、核戦争の寸前まで迫ったキューバ危機から60年となる時節を迎えていたにもかかわらず、ロシアとNATO(北大西洋条約機構)の双方が、核戦力部隊の演習を相次いで実施しました。
 緊張の高まりを前にして、国連のグテーレス事務総長は、「核兵器がもたらすのは安全の保障ではなく、大量殺戮と混迷だけである」との警鐘を鳴らしましたが、その認識を“21世紀の世界の共通基盤”とすることが、今まさに求められているのです。
 
 私も、核兵器を「国家の安全保障」の観点から捉えるだけでは、深刻な問題を見過ごすことになりかねないと訴えてきました。1983年から40回にわたって重ねてきた提言を通して、「核兵器の非人道性」を議論の中軸に据えることの重要性とともに、一人一人の人間が生きてきた証しや社会と文明の営みが一瞬で無にされる「核攻撃の不条理性」にも、目を向けねばならないと論じてきました。
 それらの点に加えて、今回、特に強調したいのは、核使用を巡る緊張がエスカレートした時、その切迫性の重力に縛り付けられて、人間が持つ“紛争の悪化を食い止める力”が奪われてしまいかねないという、「核の脅威に内在する負の重力」の問題です。
 
 キューバ危機の際に、ソ連のフルシチョフ書記長が「結び目が固く縛られるあまり、それを結びつけた人間でさえそれを解く力がなく、そうなると、その結び目を切断することが必要になるような瞬間が来かねない」と述べ、アメリカのケネディ大統領も「われわれが核兵器をもっているかぎり、この世界は本当に管理することができないんだ」と語らざるを得なかったように、その状況は核保有国の指導者でさえ思うように制御できないものです。
 まして、核ミサイルの発射を検討する段階に至った時には、破滅的な大惨事を阻止するために、紛争当事国の民衆を含めて世界の民衆の意思を介在させる余地は、制度的にも時間的にも残されていないのです。
 
 核兵器による抑止政策で、自国を取り巻く情勢をコントロールしようとしても、ひとたび一触即発の事態に陥った時には、自国の国民を含めて世界中の人々を否応なく危機に縛り付けてしまう――。それが、冷戦時代から変わることのない核時代の実相であることに、核保有国と核依存国は今一度、厳しく向き合うべきではないでしょうか。
 

原水爆禁止宣言を胸に連帯を拡大

 思い返せば、私の師である創価学会の戸田城聖第2代会長が「原水爆禁止宣言」を発表したのは1957年9月、核軍拡競争が激化する中でICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験が成功し、地球上のどの場所にも核攻撃ができる状況が現実となった時でした。
 当時広がっていた核実験禁止運動の意義を踏まえつつも、問題の解決には核の使用を正当化する思想の根を断ち切る以外にないとして、戸田会長が「その奥に隠されているところの爪をもぎ取りたい」と訴えたのは、“破滅的な大惨事によって世界の民衆を犠牲にすることも辞さない論理”への憤りに根ざしたものだったと思えてなりません。
 
 宣言の焦点は、大勢の民衆の生殺与奪の権を握る政治的立場にある人々に対し、徹底した自制を求める点にあったからです。
 そしてまた、宣言の眼目が、核の脅威を前に人々が“自分が行動したところで世界は変わらない”と諦めてしまう状況を食い止め、民衆の手で核兵器を禁止する道を開くことを強く促す点にあったからです。
 戸田会長がこの宣言を“遺訓の第一”と位置づけたことを、私は「人類のために留め置かれた楔」として受け止めました。
 
 この遺訓を果たすために、私は各国の指導者や識者との対談で核問題の解決の重要性を訴え続ける一方で、SGIの取り組みとして、核時代からの脱却を呼びかける展示を継続的に開催してきたほか、意識啓発のための教育活動を世界各地で行ってきました。
 その上で、「原水爆禁止宣言」発表50周年を迎えた2007年からは「核兵器廃絶への民衆行動の10年」をスタートさせて、同時期に世界的な活動を立ち上げていたICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)などと連帯しながら、核兵器を禁止するための条約の実現を目指してきたのです。

カザフスタン共和国の首都アスタナで昨年9月に行われた「核兵器なき世界への連帯」展。SGIとICANの共同制作による展示は、戸田第2代会長の「原水爆禁止宣言」発表65周年を迎えた同月、メキシコのグアナファト大学でも開催された
カザフスタン共和国の首都アスタナで昨年9月に行われた「核兵器なき世界への連帯」展。SGIとICANの共同制作による展示は、戸田第2代会長の「原水爆禁止宣言」発表65周年を迎えた同月、メキシコのグアナファト大学でも開催された
 
再検討会議での議論を出発点に

 そうした中で、“どの国にも核兵器による惨劇を起こしてはならない”との、広島と長崎の被爆者をはじめとする市民社会の思いが結晶化した核兵器禁止条約が2017年に採択され、2021年に発効したことは、私どもにとっても遺訓の実現に向けての大きな前進となりました。
 威嚇や使用だけでなく、開発や保有も全面的に禁止する条約に対し、核保有国が前向きな姿勢に転じることは容易でないとしても、核兵器による惨劇の防止の重要性については認識が一致しているはずです。
 
 ウクライナ危機の終結に向けた緊張緩和はもとより、核使用が懸念される事態を今後も招かないために、核保有国の側から核兵器のリスクを低減させる行動を起こすことが急務であると思えてなりません。
 私が昨年7月、NPT(核兵器不拡散条約)再検討会議への緊急提案を行い、「核兵器の先制不使用」の原則について核兵器国の5カ国が速やかに明確な誓約をすることを呼びかけたのも、その問題意識に基づいたものでした。
 
 8月に行われた再検討会議では、残念ながら最終文書の採択に至りませんでしたが、NPT第6条が定める核軍縮義務は決して消えたわけではありません。
 最終文書の案に途中まで盛り込まれていたように、「先制不使用」をはじめ、非核兵器国に核兵器を使用しないという「消極的安全保障」など、核リスクの低減を進める点については、大半の締約国が支持していたはずです。
 再検討会議での議論を出発点にして、77年間にわたってかろうじて続いてきた「核兵器の不使用」の状態を今後も守り抜き、核廃絶に向けた軍縮を何としても進める必要があります。
 
 その足場となるものは、すでに存在します。
 アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の首脳が、「核戦争に勝者はなく、決して戦ってはならない」との精神を確認し合っていた、昨年1月の共同声明です。再検討会議でも、多くの国が共同声明に則った自制を求めただけでなく、五つの核兵器国も共同声明に触れながら、核を保有する国としての責任について言及していました。
 
 核使用の自制に関する核保有国の責任を、“一つの円”の形に譬えれば、核攻撃を互いに行う核戦争を防止するための共同声明は、その“半円”にあたるものと言えましょう。
 しかしそれだけでは、核兵器の使用の恐れはいつまでも拭えないままとなってしまう。この残された難題を解消するために欠かせないのが、「核兵器の先制不使用」の誓約です。
 
 私どもSGIは再検討会議の期間中に、他のNGO(非政府組織)などと協力して、先制不使用の誓約の緊要性を訴える関連行事を国連で行いましたが、その誓約を“残りの半円”として昨年1月の共同声明に連結させることができれば、世界を覆い続けてきた核の脅威を凍結へと導くための礎となり、核軍縮を前進させる道を開くことができるのではないでしょうか。
 
 また私が創立した戸田記念国際平和研究所でも、その時代変革を後押しするための会議を、昨年11月にネパールで開催しました。
 これまで先制不使用の方針を示してきた中国とインドに加えて、パキスタンの3カ国がその原則を南アジア地域で確立することの重要性とともに、すべての核保有国が同じ方針に踏み出せるように議論を活性化することが必要であるとの点で一致をみたのです。

パグウォッシュ会議のジョセフ・ロートブラット博士と2度目の語らい(2000年2月、恩納村の沖縄研修道場で)。“核兵器と戦争のない世界”の建設のために行動してきた博士と池田SGI会長の思いは、対談集『地球平和への探究』に結実し、多くの言語に翻訳されてきた
パグウォッシュ会議のジョセフ・ロートブラット博士と2度目の語らい(2000年2月、恩納村の沖縄研修道場で)。“核兵器と戦争のない世界”の建設のために行動してきた博士と池田SGI会長の思いは、対談集『地球平和への探究』に結実し、多くの言語に翻訳されてきた
 

NPTと核兵器禁止条約との連携で
人類の未来を開く核軍縮を

核抑止政策の根源的な危うさ

 パグウォッシュ会議の会長を務めたジョセフ・ロートブラット博士も、かつて私との対談集で先制不使用の合意に関し、「核の全廃に向けたステップのなかで最も重要なもの」と述べ、その条約化を提唱していたことを思い起こします。
 また博士は、核抑止政策の根源的な危うさについて「互いの恐怖心のうえに成り立っている」と深く憂慮していましたが、2005年の対談当時から歳月を経た今も基本的な構造は変わっておらず、そこからの脱却が人類にとって不可欠であることが、今回の危機で改めて浮き彫りになったのではないでしょうか。
 
 「核兵器の先制不使用」の誓約は、現状の核保有数を当面維持したままでも踏み出すことのできる政策であり、世界に現存する約1万3000発の核兵器の脅威が、すぐに消え去るわけではありません。しかし、核保有国の間で誓約が確立すれば、「互いの恐怖心」を取り除く突破口にすることができる。そしてそれは、“核抑止を前提とした核兵器の絶えざる増強”ではなく、“惨劇を防止するための核軍縮”へと、世界全体の方向性を変える転轍機となり得るものであると強調したいのです。
 
 思えば、冷戦時代の国際情勢も、出口の見えないトンネルの連続であり、世界を震撼させる事態が相次ぎました。それでも人類は、打開策を見いだしながら、厳しい局面を乗り越えてきたのです。
 私がその一例として言及したいのは、キューバ危機に対する反省などに基づいて1968年に成立したNPTを受け、アメリカとソ連が取り組んだ「戦略兵器制限交渉」です。
 
 NPTの署名式が行われた日に開始の意向が表明され、第6条の核軍縮義務を踏まえて両国が核軍拡競争に初めて歯止めをかけようとした取り組みには、「SALT」という名称が付けられました。英語で“塩”を意味する言葉にも通じますが、国家の専権事項として進めてきた核政策に自ら制限を加えることは、双方にとって容易ならざる決断だったと言えましょう。
 しかしそれは、両国の国民だけでなく、人類全体にとっての“生存の糧”として重要で欠くことのできない決断でもあったに違いない――。そうした背景が、「SALT」の文字から感じられてならないのです。
 
 核戦争の寸前まで迫った危機を目の当たりにしたからこそ、当時の人々が示したような歴史創造力を、今再び、世界中の国々が協力し合って発揮することが急務となっています。
 NPTの誕生時に息づいていた精神と条約の目的意識は、核兵器禁止条約の理念と通じ合うものであり、二つの条約に基づく取り組みを連携させて相乗効果を生み出しながら、「核兵器のない世界」を実現させていくことを、私は強く呼びかけたいのです。

  *  *  *  *  *

 〈引用文献〉 フルシチョフの言葉は、マーティン・J・シャーウィン著『キューバ・ミサイル危機』上巻(三浦元博訳、白水社)、ケネディの言葉は同書の下巻から引用。戸田第2代会長の言葉は、『戸田城聖全集』第4巻。ロートブラット博士の言葉は、『地球平和への探究』(『池田大作全集』第116巻所収)。

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