goo blog サービス終了のお知らせ 

熱く・楽しくいこう!

山岳ガイド 江口正徳の仕事と日常

岩場行動技術講習(ステップ1/基本編)

2025-04-16 09:14:45 | 講習
4月14日は、京都の金毘羅山で岩場技術 基本編の講習を行いました🏔

岩場の多い山や岩稜バリエーションルートなどに必要な技術を身に付けていただく講習です。いわゆる単なる「岩登り講習」のように登り下りの練習だけではなく、岩場における「行動」全般をカバーできる技術を練習していただく内容にしています。
ガイド事務所を開業した21年前から毎年5~6回は行ってきている当ガイド事務所の伝統的講習会です。今回はその基本編、2名のクライアント様に基本の基本的なことから始めて一日しっかり練習していただきました。


先ずは岩場最下部を使って「岩場での立ち方」から練習開始です。
「動くこと」「登ること」を先に先に行ってしまいがちですが、この「立ち方」がちゃんと出来てこそ、その次に1歩を出して立つ、そして次の1歩を出して立つ、この繰り返しが「動くこと」「登ること」に繋がっていき、更にその先に遥か遠く高い山の頂があるのです。「365歩のマーチ」という歌の歌詞の「♪千里の道も一歩からはじまることを信じよう♪」のようなものなのです。


「立ち方」がしっかり出来るようになったので次に「動くこと」を行っていきます。
あまり高くない安全な所を使って動き回ります。




続いて更に高い所まで登り下りを繰り返します。
トップロープで安全を確保した上で何回も反復練習を行います。




次にザックを背負って同じように登り下りの反復練習です。
ここまで行って前半を終了~ よく頑張りました~👏


後半は実際の登山を想定したシミュレーション行動です。
前半に反復練習していただいた技術を実際の行動の中に落とし込んでいきます。
自分で「岩を見る」「弱点を読む」ことを身に付けていただくために先頭を交代しながら登っていっていただきます。


ミツバツツジが沢山咲いていて金毘羅の一番綺麗な季節です。


慌てず確実な動作で岩をしっかり見ながら落ち着いて登っていきます。


途中の小岩壁ではまたもトップロープで安全確保をして登り下りの反復練習です。
先ずは空身での練習


続いてザックを背負っての練習


今度はロープの確保無しで越えていきます。


珍しいヒカゲツツジも沢山咲いていました。


岩尾根を登って来て山頂に到着~
大原の里を眺めます。市街地に比べて気温の低い大原は桜の開花が遅く、丁度満開を迎えていました🌸🌸


山頂を後に岩尾根を下山していきます。
ミツバツツジとヒカゲツツジの競演です☆彡


岩場を後ろ向き(クライムダウン)で下っていきます。
お二人様共に朝の練習開始とは比べ物にならないくらい上手に動けるようになって、途中でトップロープを張って練習した小岩壁も「いつ通過したか分からなかった」と言われるくらいに普通に下られるほどでした。


最後の岩場を下り終えて本日のメニューを終了~
お二人様共に本当によく頑張られて驚くほど上達されました👏
今後の山行に是非役立てていただければ幸いです。
本当にお疲れ様でした。ご参加ありがとうございました。







熱く、楽しくいこう!







  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

個人講習 クライミング技術講習(百丈岩)

2025-02-17 21:00:27 | 講習
2月14日は、個人ご依頼でクライミングのシステムに関する技術講習を行いました。
支点の構築や確保技術、リードクライミングやツルベでのスムーズな切り替え方法などの技術をメインの講習でした。


先ずは支点構築について様々な方法を練習していただきました。
それぞれの方法のメリット、デメリットをよく理解した上で現場の状況に合わせた最善の方法を採用することが大切です。


岩場に移動してリード&フォロー及びツルベ登攀の練習です。
先ずは僕が手本を示しながらリードで登ります。


続いてリードで登っていただきます。


1本登っては懸垂下降で取付きに戻ります。


また同じように僕がリードで登って・・・


続いてリードで登っていただきます。
約10ピッチ分を登って前半を終了~


ローソク岩はいつ見てもカッコいい姿で聳えていますね~


続いて中央ルンゼに移動して正面のルートをリードで登っていただきます。


続いて左カンテを僕がリードで登ります。


最後にローソク岩に向かいます。


1ピッチ目は僕がリードで登ります。


2ピッチ目はクライアント様にリードしていただきました。
これにて終了~


東芝日曜劇場のオープニングのような日の入りに感動しながら下山です。
♪ ~昨日 今日 明日と 時の流れに~ 

この後、日没直前に下山し終えてこの日の講習を無事に終了しました。
お疲れ様でした。ご依頼ありがとうございました。







熱く、楽しくいこう!












  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイゼン・ピッケルワーク講習(ステップ2/中級技術編)

2025-01-09 13:16:32 | 講習
1月8日は、京都 金毘羅の岩場でアイゼン・ピッケルワーク講習の中級技術編の講習を行いました🏔
青空が見えて充分な日差しもありましたがとても寒い寒い🥶金毘羅でした🥶
いつものメニューで先ずは雪、氷雪、氷の斜面を想定した練習から開始。靴、アイゼン、ピッケルが泥だらけになりましたが念入りに反復練習💦
続けて岩場に移動して、前爪で立ち込む、動く、登る、下る、、、技術を徹底的に反復練習。
後半は実際の雪山登山を想定したシミュレーション行動🏔
雪や氷雪、岩場、ザレ場などを想定した場所を選んで動き回り、最後は岩尾根をクライムダウンで下り終えて締め括りました☆彡
本番の中級レベルの雪山コースからするとかなり難しい内容のことを行うようにしています。何故ならガッツリ雪の着いた本番の山に比べると格段にマイルドなコンディションのゲレンデでの練習なので「敢えて」難しいことをしておいて(技術の底上げをしておいて)、そうすることでハードなコンディションの本番の山行でも充分に使える技術を身に付けておこうという考えに基づいています。
朝から夕方までガッツリ頑張って練習に励んでいただきました👏






雪、氷雪、氷の斜面を想定した土斜面での立ち込み、動く、登る、下りる、トラバースなどなど想定する動きを反復練習です。








続いて岩場に移動して前爪での立ち込、動き、登り、下りる、トラバースなどなど岩場を落ち着いて、安定した確実な動きができるようになる為にひたすら反復練習を繰り返します。
とても地味な動作の繰り返しですが、実はこういう地味な練習というのがとても重要なことなのです。「1mの高さで落ち着いて動くことが出来ない」、「1mの高さで安定した立ち方が出来ない」ことが10m、20m、50mの高さで出来る筈がないからなのです。全ては1歩、1手の先に繋がることなのでその1歩、1手を疎かにしないでちゃんと身に付けることが大切なのです。
ここまで行って前半終了~



後半は実際の雪山登山を想定したシミュレーション行動です。
前半でミッチリ練習していただいたことを元にザックを背負って行動スタートです。




アイゼンワークを駆使して岩場を慌てず、落ち着いて登っていきます。


大原の里は積雪こそないものの久々の冬本番の寒さでした🥶

下山もやはり雪山登山コースに現れる雪、氷雪、氷、岩場を想定して下っていきます。


急な雪壁を想定した下ったり・・・


時には岩場を下ったり・・・


最後の岩場を慎重に下って終了~

よく頑張って全身お疲れのお二人でした。
朝から夕方まで本当によく頑張っていただきました👏
今シーズンそれぞれ目標とされているであろう雪山登山に役立てていただければ幸いです。
お疲れ様でした。ご参加ありがとうございました。







熱く、楽しくいこう!











  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイゼン・ピッケルワーク講習(ステップ2/中級技術編)

2024-12-16 11:10:16 | 講習
12月15日は、京都 金毘羅の岩場でアイゼン・ピッケルワークの中級技術編講習を行いました🏔
今回は3名様共に同講習には過去に複数回参加経験のある方々だったので通常よりも少しレベルを上げた内容で行いました。
前半で少しだけお浚いを兼ねた基本技術の反復練習を行った後は直ぐに実際に雪山登山を想定したシミュレーション行動で岩や急斜面を登って、下って、また登って、時々懸垂下降しながら動き回りました。皆さま朝から日没前まで本当によく頑張っていただきました👏


金毘羅山麓の「里の駅 大原」で集合待ちの合間に隠れ絶品グルメの粕汁をいただきます。寒さ厳しい冬の大原の里🥶 講習前には可能な限り頂くようにしています。この時期にこそいただきたい一品どすえ☆彡




先ずはお浚いを兼ねて基本技術の反復練習を少し行います。
氷雪斜面を想定して土斜面を使って登り、下り、トラバースに練習です。


岩場に移動して、やはりお浚いを兼ねて基本技術の反復練習です。


お浚いの練習を早々に切り上げて、実際の雪山登山を想定したシミュレーション行動の開始です。


皆さん当講習には過去に複数回参加経験のある方々なのでアイゼンを上手に使って登って行かれます。


時々岩場を外して急斜面を下ったり、登ったりしながら上をめざします。
だって実際の雪山ってこんな感じだからです。


好みのラインでグングン登っていきます。


ワイケンの頭、1回目の登頂です。
大原の里を眺めます。対岸の比叡山は雪景色してとても綺麗でした。一気に冬の到来です。






ワイケンの頭を後に懸垂下降を交えながら激下りのスタート。
皆さん馴れたもんです。とても上手に下降してこられます。


激下りの筈なのにやっぱりまた登りあり~
だって実際の雪山ってこんなもんやし~




歩きにくい急斜面をアイゼンとピッケルを使いこなして激下りの後は北尾根に取付いてアイゼンで岩登りです。
だって実際の雪山バリエーションルートってこんなもんですし~


更に登って・・・


ワイケン尾根に合流して再びワイケン尾根を登ります。
登ったり、下ったり、また登ったり・・・どんだけすんの~と言われそうですが、こういう所謂「練習」というものは「本番より難しこと」「本番より大変なこと」を行っていてこそ丁度良いという考えに基づいているのです。本番よりもマイルドな環境だし、荷物だって少ないし、何より精神的な負荷が全く違う(易しい)のでその分を本番より難しいこと、本番より大変なことで練習しておくことで帳尻を合わせるということなのです。


この後、ワイケンの頭に2回目の登頂をしてから下山開始。
やはりただ単に下るのではなく、出来るだけ急斜面を選んで氷雪斜面での下降技術を練習しながら下ります。


途中からまた岩尾根に移って最後の岩場を下り終えて終了~
皆さまアイゼンを引っ掛けてゲイターを破いたり、転倒したりすることも無く、本日の講習を無事に終了しました。
大変お疲れ様でした。ご参加ありがとうございました。






熱く、楽しくいこう!











  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

個人講習 雪山登攀技術講習(京都 金毘羅の岩場)

2024-12-16 10:28:59 | 講習
12月13日は、個人ご依頼で京都の金毘羅の岩場を使って雪山登攀技術の講習を行いました🏔

雪山バリエーションルートを自分の力で登れるようになる為の技術講習です。アイゼン・ピッケルを上手に使いこなして行動することはとても重要で「登攀」「クライミング」ということにおいて最も基礎となる大切な技術ですが、どんなに高い「登れる技術」があったとしてもいつもフリーソロで登っているだけでは命がいくつあっても足りません。特に只でさえ不確定要素の高いアルパインという環境での活動において「より安全に活動するために」必要となってくるのが確保技術をはじめとしたシステムに関する様々な技術です。今回は自分でリードして、支点構築をしてセカンドを安全に登らせるという一連の流れ(システム)についての内容を中心に行いました。
基本クライアント様がリード、時々つるべで登りながら必要なことや改善点などを見つけてはその場その場で対処していただきながら行動しました。朝から日没後までガッツリ8時間半の講習でした🔥




易しい岩尾根を使って一連の流れ(システム)を練習しながら登っていただきます。




短くピッチを切りながらつるべで登っていきます。








カムも勿論ですが、岩の突起などの自然物を上手に利用して中間支点を設置しながら登ってもらいます。


大原の里を眺めます。
紅葉シーズンもあっという間に終わって(というか今年は遅すぎだったのですが・・・)、冬に向かって一直線(であってほしいのですが・・・)の大原です。
この後も練習をしながら下山して本日の講習を無事に終了しました。
お疲れ様でした。ご依頼ありがとうございました。







熱く、楽しくいこう!









  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする