
今更ながら、僕は“猿”系怪獣映画が好きだ。
オリジナルの『キングコング』に始まり、『キングコング対ゴジラ』に『キングコングの逆襲』、 他にも『北京原人の逆襲』に『マイティー・ジョー(リメイク版)』、そして『コンゴ』。
更に決定的となったのが、他でもないピーター・ジャクソン(以下PJ)による究極のリメイク版『キングコング』。
猿…と言うよりもゴリラ系の怪獣映画が大好きな様だ。
何がそんなに魅力的なのか?!
答えは簡単である、幼少の頃TVで親父と一緒に観たオリジナル『キングコング』の衝撃(凄く怖かった:笑)、そして巨大でより人間に近い怪獣だと言う事だと思う。
だが、ここに忘れてはいけない作品がある。
かの“怪獣映画の最高傑作”と誉れ高い『キングコング』を、一番最初にリメイクしたジョン・ギラーミン監督による'76年版の『キングコング』であります。

これまた廉価版DVDがリリースされたので、じっくりと鑑賞させて頂きました。
ファンやマニアの間からはもっぱら不評・悪評がつく本作、もう何だか今はあのPJ版があるだけに余計に“失敗作”という烙印を押され気味です。
思い返せば、公開時だった幼少の頃本作のプロモーションを兼ねて、本作にも登場した(出番はごく僅か:苦笑)実物大ハリボテのコングが来日した記憶があります。
何かとネガティヴな印象を持たれがちの本作ですが、今こうして観直してみると実に良く出来たリメイクであり、“怪獣映画”であったのを再認識します。
また何かとオリジナルへの傾倒が語られるPJ版ですが、実はこの'76年度版(ファンはジェシカ・ラング版とも呼ぶ)を参考にし、またリスペクトしていた事実にも気付きます。
それが顕著なのがヒロインとコングの関係性。
オリジナルのフェイ・レイはただひたすらコングという、獰猛な怪獣の恐怖に怯えるだけでした。
しかし、'76年度でのジェシカ・ラングはコングに対して同情的であります。
クライマックス、今は亡き世界貿易センターでの激闘の際に、「私を離しちゃダメ!殺されるわ!!」と叫ぶ辺りは、PJ版のヒロインとコングの関係性に深い影響を与えています。

ファンやマニアから本作が「ジェシカ・ラング版」と言われるだけあり、ジェシカ・ラングの肉感的でエロチックな肢体は観る者に強烈なインパクトを与えます(笑)。
本作のコングがオリジナルよりも、知性や悲哀を感じさせながらも、同様にエロいのはジェシカのせいもあるかも!?(微笑)。
本作はオリジナルのような50年代ではなく、現代(と言っても既に22年前)を舞台にしています。
ドクロ島に未開の原住民はいても、オリジナルのように恐竜達が登場しないのは痛い。
唯一登場するのは巨大なヘビのみ!
コレが日本の『キングコングの逆襲』みたくT-REXに似たゴロザウルスみたいな怪獣の一匹でも出ていれば、また作品に対する評価も違ったのかも?!
オリジナルが人形アニメーションだったのに対し、本作でのコングはその大半がスーツであるのも特徴です。
そのスーツを手掛け、何とそれを着て演技しているのが、若き日のリック・ベイカーというのも驚き。
ベイカーの手掛けたコングのスーツは、表情も豊かで、動きも実に滑らかです。

でも、逆にそれがより「普通のゴリラ」に近付く結果となり、オリジナルの様な「荒ぶる南海の鬼神」の如きコングとはかけ離れたのは残念でしたね。
何か文句をタラタラ書きましたが、終盤のN.Yのド真ん中で暴れ回るコングの姿には充分に“怪獣映画”らしさを感じます。
ギラーミン監督は本作を「ラヴ・ストーリーだ」と言って反感を買った様ですが、あのラストを観れば自らの出世欲から結局全てを失うヒロインの姿は、観る者に色んな事を考えさせてくれます。

良い映画です。
先入観を持たずに、今一度再評価して欲しい作品でもあります。
「占いにあったの、今日出逢う人によって私の運命が変わるの。」
PS:『キングコング(76年版)』予告篇
オリジナルの『キングコング』に始まり、『キングコング対ゴジラ』に『キングコングの逆襲』、 他にも『北京原人の逆襲』に『マイティー・ジョー(リメイク版)』、そして『コンゴ』。
更に決定的となったのが、他でもないピーター・ジャクソン(以下PJ)による究極のリメイク版『キングコング』。
猿…と言うよりもゴリラ系の怪獣映画が大好きな様だ。
何がそんなに魅力的なのか?!
答えは簡単である、幼少の頃TVで親父と一緒に観たオリジナル『キングコング』の衝撃(凄く怖かった:笑)、そして巨大でより人間に近い怪獣だと言う事だと思う。
だが、ここに忘れてはいけない作品がある。
かの“怪獣映画の最高傑作”と誉れ高い『キングコング』を、一番最初にリメイクしたジョン・ギラーミン監督による'76年版の『キングコング』であります。

これまた廉価版DVDがリリースされたので、じっくりと鑑賞させて頂きました。
ファンやマニアの間からはもっぱら不評・悪評がつく本作、もう何だか今はあのPJ版があるだけに余計に“失敗作”という烙印を押され気味です。
思い返せば、公開時だった幼少の頃本作のプロモーションを兼ねて、本作にも登場した(出番はごく僅か:苦笑)実物大ハリボテのコングが来日した記憶があります。
何かとネガティヴな印象を持たれがちの本作ですが、今こうして観直してみると実に良く出来たリメイクであり、“怪獣映画”であったのを再認識します。
また何かとオリジナルへの傾倒が語られるPJ版ですが、実はこの'76年度版(ファンはジェシカ・ラング版とも呼ぶ)を参考にし、またリスペクトしていた事実にも気付きます。
それが顕著なのがヒロインとコングの関係性。
オリジナルのフェイ・レイはただひたすらコングという、獰猛な怪獣の恐怖に怯えるだけでした。
しかし、'76年度でのジェシカ・ラングはコングに対して同情的であります。
クライマックス、今は亡き世界貿易センターでの激闘の際に、「私を離しちゃダメ!殺されるわ!!」と叫ぶ辺りは、PJ版のヒロインとコングの関係性に深い影響を与えています。

ファンやマニアから本作が「ジェシカ・ラング版」と言われるだけあり、ジェシカ・ラングの肉感的でエロチックな肢体は観る者に強烈なインパクトを与えます(笑)。
本作のコングがオリジナルよりも、知性や悲哀を感じさせながらも、同様にエロいのはジェシカのせいもあるかも!?(微笑)。
本作はオリジナルのような50年代ではなく、現代(と言っても既に22年前)を舞台にしています。
ドクロ島に未開の原住民はいても、オリジナルのように恐竜達が登場しないのは痛い。
唯一登場するのは巨大なヘビのみ!
コレが日本の『キングコングの逆襲』みたくT-REXに似たゴロザウルスみたいな怪獣の一匹でも出ていれば、また作品に対する評価も違ったのかも?!
オリジナルが人形アニメーションだったのに対し、本作でのコングはその大半がスーツであるのも特徴です。
そのスーツを手掛け、何とそれを着て演技しているのが、若き日のリック・ベイカーというのも驚き。
ベイカーの手掛けたコングのスーツは、表情も豊かで、動きも実に滑らかです。

でも、逆にそれがより「普通のゴリラ」に近付く結果となり、オリジナルの様な「荒ぶる南海の鬼神」の如きコングとはかけ離れたのは残念でしたね。
何か文句をタラタラ書きましたが、終盤のN.Yのド真ん中で暴れ回るコングの姿には充分に“怪獣映画”らしさを感じます。
ギラーミン監督は本作を「ラヴ・ストーリーだ」と言って反感を買った様ですが、あのラストを観れば自らの出世欲から結局全てを失うヒロインの姿は、観る者に色んな事を考えさせてくれます。

良い映画です。
先入観を持たずに、今一度再評価して欲しい作品でもあります。
「占いにあったの、今日出逢う人によって私の運命が変わるの。」
PS:『キングコング(76年版)』予告篇
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