1777年7月7日
死産の末に誕生した
アビゲイル・ラ・フェイを
この世界から永遠に葬り去る為に
今宵、我らは此処に集った
KING DIAMONDというバンドにとってだけでなく、現在のメタル界においても最高傑作と言っても良い『Abigail』は、この様な不吉かつ不気味なナレーションにて始まる。
ロード・ランナー社より、KING DIAMONDを始め多くのバンドのかつての名盤が、廉価版にてリリースされるのは喜ばしい。
日本でKING DIAMONDが過小評価されていると思う者として、今回リリースされる『Abigail』を是非とも紹介したい。
KING DIAMOND、キング・ダイアモンドがMERCYFUL FATEを脱退し、自らの名をつけ結成したバンドであります。
この『Abigail』はバンドの2ndにあたり、KING DIAMONDというバンドが世界的に大きな成功を収め、その孤高の地位を築くキッカケとなったアルバムであったりします。
本作がリリースされたのは'87年。
北米だけで17万枚以上のセールスを記録し、ビルボードのヒット・チャートにもランク・インしました。
当時ヨーロッパのバンド(キング様はオランダ人:笑)が、メジャーからのリリースではなく、これだけ売れたのは正に驚異的であったのです。
彼らの当時の勢いを証明する珍エピソードが、あのKISSのジーン“社長”シモンズが、キング様に対して「君のメイクは昔の私のメイクにそっくりだ(KISSはあのメイクを“商標登録”してある)、変えないと告訴する」と脅されました(笑)。
この一件以降キング様のメイクは、アルバムをリリースする度に複雑化していく。
さて、本作『Abigail』である。
KING DIAMONDと言えば、まず何よりもキング様の異様で怪奇なハイ・トーンのVoが思い浮かぶ。
あのファルセットを多用し、中低音では爬虫類な濁音の超個性的なVoに、リスナーにとって好き嫌いがハッキリと分かれるし、生理的に嫌悪感を抱きダメって方も多いでしょう(あの白塗りメイクも…ね:苦笑)。
それで敬遠されがちだが、バンドの音楽性は基本にあるのは「様式美」とも言える、メロディアスで構築美に溢れる楽曲がズラりと並んでいる。
特にキング様の相棒である、アンディ・ラ・ロッカのネオクラシカルなギターは素晴らしい。
この『Abigail』では、もう一人のギタリストとしてマイケル・デナーが在籍していた。
彼も素晴らしいギタリストで、アンディと華麗かつ壮絶なギター・バトルが展開しつつ、美しいメロディーをハモったりと多彩でスリリングだ。
あとファンは、不可欠な存在としてミッキー・ディー(Dr)を挙げる。
現在はかのMOTORHEADに在籍する彼だが、そのドラムは実にタイトでバンドのサウンドの基盤になっている。
キング様の持つ“暗黒面”と、バンドの持つ美しく華麗な「様式美」の融合。
自ら「ホラー・メタル」と名乗っていたが、KING DIAMONDの正体が実はメロディアスかつドラマチックで叙情的なHMであります。
KING DIAMONDと『Abigail』と言うアルバムが、後のブラック/デス・メタルに与えた影響は絶大なのも言わずもがな。
本作はコンセプト・アルバムであり、歌詞を読みながら聴くと、ゴシックながらもおぞましい恐怖体験も出来ます(笑)。
それにしても「呪われし子アビゲイル」って、何かと謎を含んだまま彼女の復活を予感させアルバムが終わります。
詳しい内容は敢えて省きます、是非実際に聴いて“体感”して欲しいアルバムです。
凄いアルバムです、ドラマチックで邪悪なメタルが聴きたい方には超オススメです。
18は実際に9になる
その言葉が心から消える事は無かった
PS:PV「The Family Ghost」
死産の末に誕生した
アビゲイル・ラ・フェイを
この世界から永遠に葬り去る為に
今宵、我らは此処に集った
KING DIAMONDというバンドにとってだけでなく、現在のメタル界においても最高傑作と言っても良い『Abigail』は、この様な不吉かつ不気味なナレーションにて始まる。
ロード・ランナー社より、KING DIAMONDを始め多くのバンドのかつての名盤が、廉価版にてリリースされるのは喜ばしい。
日本でKING DIAMONDが過小評価されていると思う者として、今回リリースされる『Abigail』を是非とも紹介したい。
KING DIAMOND、キング・ダイアモンドがMERCYFUL FATEを脱退し、自らの名をつけ結成したバンドであります。
この『Abigail』はバンドの2ndにあたり、KING DIAMONDというバンドが世界的に大きな成功を収め、その孤高の地位を築くキッカケとなったアルバムであったりします。
本作がリリースされたのは'87年。
北米だけで17万枚以上のセールスを記録し、ビルボードのヒット・チャートにもランク・インしました。
当時ヨーロッパのバンド(キング様はオランダ人:笑)が、メジャーからのリリースではなく、これだけ売れたのは正に驚異的であったのです。
彼らの当時の勢いを証明する珍エピソードが、あのKISSのジーン“社長”シモンズが、キング様に対して「君のメイクは昔の私のメイクにそっくりだ(KISSはあのメイクを“商標登録”してある)、変えないと告訴する」と脅されました(笑)。
この一件以降キング様のメイクは、アルバムをリリースする度に複雑化していく。
さて、本作『Abigail』である。
KING DIAMONDと言えば、まず何よりもキング様の異様で怪奇なハイ・トーンのVoが思い浮かぶ。
あのファルセットを多用し、中低音では爬虫類な濁音の超個性的なVoに、リスナーにとって好き嫌いがハッキリと分かれるし、生理的に嫌悪感を抱きダメって方も多いでしょう(あの白塗りメイクも…ね:苦笑)。
それで敬遠されがちだが、バンドの音楽性は基本にあるのは「様式美」とも言える、メロディアスで構築美に溢れる楽曲がズラりと並んでいる。
特にキング様の相棒である、アンディ・ラ・ロッカのネオクラシカルなギターは素晴らしい。
この『Abigail』では、もう一人のギタリストとしてマイケル・デナーが在籍していた。
彼も素晴らしいギタリストで、アンディと華麗かつ壮絶なギター・バトルが展開しつつ、美しいメロディーをハモったりと多彩でスリリングだ。
あとファンは、不可欠な存在としてミッキー・ディー(Dr)を挙げる。
現在はかのMOTORHEADに在籍する彼だが、そのドラムは実にタイトでバンドのサウンドの基盤になっている。
キング様の持つ“暗黒面”と、バンドの持つ美しく華麗な「様式美」の融合。
自ら「ホラー・メタル」と名乗っていたが、KING DIAMONDの正体が実はメロディアスかつドラマチックで叙情的なHMであります。
KING DIAMONDと『Abigail』と言うアルバムが、後のブラック/デス・メタルに与えた影響は絶大なのも言わずもがな。
本作はコンセプト・アルバムであり、歌詞を読みながら聴くと、ゴシックながらもおぞましい恐怖体験も出来ます(笑)。
それにしても「呪われし子アビゲイル」って、何かと謎を含んだまま彼女の復活を予感させアルバムが終わります。
詳しい内容は敢えて省きます、是非実際に聴いて“体感”して欲しいアルバムです。
凄いアルバムです、ドラマチックで邪悪なメタルが聴きたい方には超オススメです。
18は実際に9になる
その言葉が心から消える事は無かった
PS:PV「The Family Ghost」