『ブラック・スネーク・モーン』を観た。
美少女(クリスティーナ・リッチ)を鎖でつないだ中年の黒人ハゲ親父(サミュエル・L・ジャクソン)…と言うあまりにインパクトのあるヴィジュアル。
セックス依存症のヒロインを、中年の親父が鎖でつないで自宅に監禁するという予告篇。
誰がどう考えても、かなりエロい内容の作品だと思うだろう(笑)。
それはボクだってその一人だ(自嘲)。
しかし、本作は全く違う作品であり、思いきっりエロい内容を期待してみると、ハッキリ言うがかなり落胆するのは間違いない。
本作はエロ路線とは全く違う、実に真面目な人間ドラマの映画だから。
エロ路線じゃないから面白くない?
否、トンでもない! 本作は「魂の救済」を描いた傑作です!!
まぁ~映画秘宝のインタビューでもサミュエル叔父貴が「エロいイメージは(ソレを期待し劇場に駆けつける)ボンクラを騙す為!」とジョークにしていたし、一時期『グラインドハウス』のフェイク予告騒動あったりで、かなりのイメージ的戦略があったのは間違いない
。
個人的にはサミュエル叔父貴の大ファンであり、『アダムス・ファミリー』からのファンでもあるクリスティーナ・リッチの2人が主演と言うだけで、ボクにはこの映画は「傑作」認定でもあるが(苦笑)。
舞台は南部の田舎。
無差別なヤリマンとして有名なリッチは、恋人がイラクに出兵したショックからハメを外し過ぎ、その恋人の友人(コイツが最低)に酷い暴行を受け道端に捨てられる。
それをたまたま妻を弟に寝取られ傷心の中にいた、敬虔なクリスチャンであるサミュエル叔父貴が見つけ、手当をする所から物語は始まる。
サムにとって怪我し暴れ、無差別に男を求めるリッチは「悪魔憑き」の少女にしか思えず、コレも自分に神が与えた試練として勝手にリッチを更正させようとする。
最初は頭の堅いサムに抵抗するリッチであったが、彼の温かく優しい人柄に触れる間に閉ざされた心を許し、2人は鎖につながれた奇妙な信頼に支えられた関係築いていく事になる。
何かこう聞くと、ありがちなヒューマン・ドラマかと思う。
でも本作が他と決定的に違うのが、サミュエル叔父貴が更正の手段として“信仰”や“説教”だけでなく、自身がかつて地元でブイブイ言わしていたブルース・シンガーと言う設定を生かし、何とギターを弾き、渋い声で唄いまくるのがポイント。
コレが滅茶苦茶にカッコ良い。
3ヶ月みっちり猛特訓したと言うギターは、その少々危ない指使いが「吹き替え無し」であるのが判る、意味深なブルース・ソングの数々が、リッチだけでなくサム自身も自らを省みて、己の人生の救済と再生に向けて動き出していく。
この辺りの描写が過度に大袈裟かつドラマティックになる訳でなく、実にナチュラルな展開なのが素晴らしい。
サムもリッチも互いに己の人生と向き合い、新たな人生を歩み出そうとした時、問題の恋人が強制送還されてくる、そして…って後は映画を観てのお楽しみ。
人は誰でも心に傷を持っていて、誰にも言いたくない秘密や問題を抱えている。
でも、それを抱えながらでも過去に捕らわれるのではなく、前向きに未来に向けて不器用ながら生きようとする姿勢が、観終わった後に静かな感動を与えてくれる。
渋いサムの歌声とは全く違い、可憐で可愛いリッチの歌声が心に響くエンディングは感動的。
久々に「良い映画を観た」と言う気持ちになった、素晴らしい傑作だと言っても過言ではないでしょう。
私を輝かそう
私は輝いていよう
PS:渋い! カッコ良い!! 聴いて下さい。
美少女(クリスティーナ・リッチ)を鎖でつないだ中年の黒人ハゲ親父(サミュエル・L・ジャクソン)…と言うあまりにインパクトのあるヴィジュアル。
セックス依存症のヒロインを、中年の親父が鎖でつないで自宅に監禁するという予告篇。
誰がどう考えても、かなりエロい内容の作品だと思うだろう(笑)。
それはボクだってその一人だ(自嘲)。
しかし、本作は全く違う作品であり、思いきっりエロい内容を期待してみると、ハッキリ言うがかなり落胆するのは間違いない。
本作はエロ路線とは全く違う、実に真面目な人間ドラマの映画だから。
エロ路線じゃないから面白くない?
否、トンでもない! 本作は「魂の救済」を描いた傑作です!!
まぁ~映画秘宝のインタビューでもサミュエル叔父貴が「エロいイメージは(ソレを期待し劇場に駆けつける)ボンクラを騙す為!」とジョークにしていたし、一時期『グラインドハウス』のフェイク予告騒動あったりで、かなりのイメージ的戦略があったのは間違いない
。
個人的にはサミュエル叔父貴の大ファンであり、『アダムス・ファミリー』からのファンでもあるクリスティーナ・リッチの2人が主演と言うだけで、ボクにはこの映画は「傑作」認定でもあるが(苦笑)。
舞台は南部の田舎。
無差別なヤリマンとして有名なリッチは、恋人がイラクに出兵したショックからハメを外し過ぎ、その恋人の友人(コイツが最低)に酷い暴行を受け道端に捨てられる。
それをたまたま妻を弟に寝取られ傷心の中にいた、敬虔なクリスチャンであるサミュエル叔父貴が見つけ、手当をする所から物語は始まる。
サムにとって怪我し暴れ、無差別に男を求めるリッチは「悪魔憑き」の少女にしか思えず、コレも自分に神が与えた試練として勝手にリッチを更正させようとする。
最初は頭の堅いサムに抵抗するリッチであったが、彼の温かく優しい人柄に触れる間に閉ざされた心を許し、2人は鎖につながれた奇妙な信頼に支えられた関係築いていく事になる。
何かこう聞くと、ありがちなヒューマン・ドラマかと思う。
でも本作が他と決定的に違うのが、サミュエル叔父貴が更正の手段として“信仰”や“説教”だけでなく、自身がかつて地元でブイブイ言わしていたブルース・シンガーと言う設定を生かし、何とギターを弾き、渋い声で唄いまくるのがポイント。
コレが滅茶苦茶にカッコ良い。
3ヶ月みっちり猛特訓したと言うギターは、その少々危ない指使いが「吹き替え無し」であるのが判る、意味深なブルース・ソングの数々が、リッチだけでなくサム自身も自らを省みて、己の人生の救済と再生に向けて動き出していく。
この辺りの描写が過度に大袈裟かつドラマティックになる訳でなく、実にナチュラルな展開なのが素晴らしい。
サムもリッチも互いに己の人生と向き合い、新たな人生を歩み出そうとした時、問題の恋人が強制送還されてくる、そして…って後は映画を観てのお楽しみ。
人は誰でも心に傷を持っていて、誰にも言いたくない秘密や問題を抱えている。
でも、それを抱えながらでも過去に捕らわれるのではなく、前向きに未来に向けて不器用ながら生きようとする姿勢が、観終わった後に静かな感動を与えてくれる。
渋いサムの歌声とは全く違い、可憐で可愛いリッチの歌声が心に響くエンディングは感動的。
久々に「良い映画を観た」と言う気持ちになった、素晴らしい傑作だと言っても過言ではないでしょう。
私を輝かそう
私は輝いていよう
PS:渋い! カッコ良い!! 聴いて下さい。