チエの目日記

石川県の能登島えの目町からお届けしております。

石臼

2005-12-11 20:05:45 | 能登カフェ日記
いつもいろいろと教えて頂いている輪島三井で農家をされている松本さんが、先日、石臼を持って訪ねて来てくれました。
私が前々から蕎麦の実が出来たら分けて頂きたいとお願いしていたので、蕎麦の実と石臼を持って来てくれました。
石臼はしばらく貸して頂けるとのこと。
さっそく松本さんが見本を見せてくれ、石臼でそばを挽きました。
黒っぽい蕎麦の実から真っ白な蕎麦の粉が出てくるのはとっても感激です。
実際自分でやってみると、その大変さがよくわかります。
実を少しずつ石臼の穴に入れて、ゴロゴロまわす。
あまり早すぎると熱を持つので、程よいスピードでゴロゴロと。
最初はやってもやっても粉が出てきません。
石臼の中心部から徐々に外側に向かっていくようです。
根気よく石臼をまわします。

だいぶ粉がたまって来たら、一度まわすのをやめて上の石をはずし、上と下の石が接している面にあるたくさんの溝に入っている粉を取り出します。
そばがらと粉の部分を上手く分けて出してくれるわけではないので、まずは目の粗いふるいにかけて、そばがらを取り除きます。
ふるいの目をだんだん細かくして蕎麦粉を取り出すというわけです。
なんと気の遠くなる作業・・・
そして、粉をとるために石臼を動かすのが、なんと重いこと....

お客さんでも何人かの人が石臼で粉をひくのを体験されていきました。
この気の遠くなる作業を体験し、『普段はなんて楽して生活しているんだろう』と、つぶやいていました。
まったくそのとおりです。
昔の人って本当にこういう道具を使って一つ一つやっていたんだなぁと思うとただただ頭が下がります。
頭の中で『昔は石臼があって、それを使って粉をひいていたんだ』と知識で知っていても、実際やってみると改めて自分の暮らしぶりを見つめ直せる様な気がします。

石臼は今月中は能登カフェにおいてありますので、是非ゴロゴロしに来て下さい!
そしていかに楽して暮らしているかを体験してみて下さい。

今週末のクリスマスアレンジメント教室、そして来週末のキャンドル教室にはこの蕎麦粉を利用した蕎麦粉クレープをだしています。季節限定の定番メニューにもしたいところですが、粉を挽くのがかなり大変なため、まだ未定ですが。