小田博志研究室

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ソウルの旅1

2006-05-07 | 旅行記

 札幌では、ようやく春が来た、という陽気になりました。円山公園の桜も1分咲きから5分咲きになっています。このままいけば今週が桜の見ごろになるでしょう。梅園の方が出だしが遅いようです。

 萱野茂さんが昨日亡くなられました。アイヌ民族の権利回復の道を歩みぬかれた、偉大な人物でした。合掌。

 さて、韓国旅行の続き。釜山からソウルへは、KTXという超特急で行きました。約2時間40分の快適な旅。釜山駅も立派と思いましたが、新しいソウル駅はさらに巨大でした。日本統治時代に東京駅に模して建てられたという旧駅舎はもはや使われていないようでした。

 ソウルで泊まったのは「ソウルゲストハウス」。街路が入り組んだ古い地区にあるので、タクシーの運転手でも見つけられない。途中で車を止めて何人にも道を聞く運ちゃん。その間もメーターは回り続け。そんな苦労をしてたどり着いた宿なれど、門を入って一目で気に入りました。韓国伝統家屋に泊まれるぜいたく。屋根がちょっと反っているあたり美しい。

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 このゲストハウスの周辺は「北村(ベッチョン)」と言われ、下町の雰囲気ただようエリアです。銭湯があったり、子どもたちが集まる駄菓子屋があったり、なんともなつかしい風情。

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 韓国の町を歩いて目につくのは、鮮やかな色使いです。京福宮などの宮殿はもとより、仏教のお寺でもそうです。これはソウル曹渓寺(チョゲサ)近くの仏具屋さんで見かけた太鼓。カラフルです。

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 京福宮の中の、屋根の反りが美しい一棟。

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 柳宗悦が賛辞を惜しまなかったように、韓文化の美へのセンスは非常に高度。さまざまなものでそれを実感しました。 青磁などの焼き物は言うまでもなく有名。その名品の数々を韓国中央博物館で目にすることができます(この博物館は必見)。

 他に惹かれたのは螺鈿(らでん)の工芸品。木の板に黒漆を塗り、そこに貝殻を埋め込んで、さらに漆を塗って磨き上げていくもの。名人の作品になると、花鳥風月が精緻に再現され、目を奪われます。

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 韓国の食文化。だいたいにおいて体にエネルギーがみなぎってくるような食品が多い。カルグクス(韓式うどん)、マンドウ(ぎょうざ)、サムゲタン、牛カルビ、プルコギ、ザージャンミョン(肉味噌ソバ)、テジクッパ(豚骨スープかけ飯)、キムチチゲなどいろいろといただきました。外食すると注文したもの以外に、付け合せの副菜がずらずらずらとテーブルに並びます。これらは「サービス」。その量は半端ではない。とうてい食べきれるものではなく(というより「食べきれないほど出す」ということでもてなしを誇示しているようで)、一時は減らそうという運動もあったのだけど、すぐもとに戻ったそうです。下は釜山で食べたテジクッパ。向こうに見えるのは付き出しの副菜と調味料。北大に来ているある韓国人留学生が、日本の焼肉屋ではキムチにお金を取るのが不満だ、と言っていた意味が分かりました。

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