NPO集改センター(NPO法人 集合住宅改善センター)活動レポート

大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良、福岡を中心に大規模修繕工事やマンション管理運営をサポートいたします。

集改センターの 第6回新時代マンションセミナー報告

2015-11-04 21:35:44 | 集改塾

NPO集改センターは、11月1日、大阪市立住まい情報センター3階ホールにおいて「マンションの修繕か建替えかを考える」と題して、公開セミナーを開催しましたので、その概要を報告します。


 ■テーマ1:「マンション建替え等円滑化に関する法律の一部改正問題について」
 講師、九鬼正光弁護士(集改センター正会員)


 20年前に発生した阪神淡路大震災では、マンションが大きな被害を受け、大規模復旧や建替えが大きな問題となり、その後災害や老朽化による、建替えに関する関係法令が整備されてきました。
 さらに、今後の大地震などの災害に備えるための耐震改修促進法が制定され、耐震不足のマンションへの建替え推進が行われています。
 「建替え円滑化法」では、マンションという共有建物を取り壊し、建替えや土地を売却するための手続きが示されているものの、これを実施する場合の様々な問題が潜在しています。
 関係法令の内容について概要説明と問題提起が示されました。


 ■テーマ3:「あなたの住んでいるマンションは、徹底した修繕で維持しますか?
 それとも建替えますか?」
 講師、上村允郎コンサルタント(集改センター正会員)


 耐震診断を実施する場合の注意点が詳しく説明された。耐震診断を行う前に、診断結果による対応策を先に協議しておく。例えば、耐震不足となった場合、耐震補強や建替え等の方向性を議論し、将来の方針を共有しておかないと、耐震不足マンションの汚名だけが取り残されてしまう。
 耐震診断の方法や耐震評価の仕組みについて説明が行われ、修繕で維持していく場合と建替える場合のシミュレーションした実例が披露されました。あるマンションでは、修繕か建替えかのシミュレーションの結果、修繕を選択したが、建替えのシミュレーションもしておくことで、もし大災害で建替えなければならない事態となったときに、迅速な対応が可能となります。
 実例を示しての説明は、大変役に立ったのではないでしょうか。