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旧・ギターとともに.おやじの再出発ブログ
大病から復帰した親父が始めたギター。家族とギターとともに歩むマイペースな人生

少年野球のこと

2016-03-12 17:19:23 | スローライフ・家族の日々
 葉山・一色海岸から見る富士山(クリックで拡大)

今日は、ギターの話題ではありません。野球をやってる息子を持つ親として、ちょっと嬉しかったことがあったので、記事にしておこうと思った次第です。

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先日、松江に出張した時のこと。
帰りの空港行きのバスに乗り遅れ、仕方なく、タクシーに乗りました。
空港まで遠乗りの客に愛想良く走り始めた運転手は、60歳前後だろうか。
ドアにもたれながら、ガラス越しにぼんやりと宍道湖を眺めていると、運転手が話し掛けてきた。
「お客さんはどこから来よりましたか。。。」
「神奈川ですかぁ。松江は田舎でしょう?」
「でもね、先日、観光客の女性を乗せたら、『松江は落ちてるゴミをみませんね。市民の皆さんの意識が高いのですね』と言われて嬉しかったです。。」

私も松江好きなので、私なりに、松江の良い印象を語ったら、これが切欠になって、松江の地方創生や、その一方で若者の流出が止まらない、といった話題で盛り上がった。

少々、前置きが長くなったが、その「若者の流出」のところで、ふと、運転手が「自分は野球の指導をする立場をやらしてもろうてる。」と語りだした。

「こっちの中学や高校で活躍する選手が、全国の有名校やプロに行って、結局、少しも活躍できずに終わってしまう、そんなケースを何度も見てきた。実に勿体ないこと。大人たちは、ちゃんと教えてあげなければいけない、と思ってる。。。」

要は、「自分達は、全国レベルの実力を知っている。だから、その選手が、全国レベルでやれる、やれない、或いは本人次第、等々といった事をアドバイスできる訳で、、これまで地元や地方でちやほやされていた選手が、全国区でやるには、どんな心構えが必要で、どんな苦労があるのか、大人達がアドバイスする必要がある・・・」と。

私的には、、高校生ともなれば、目的意識を持ってやってる子どもも多いと思うので、アドバイスした上で、子どもが選ぶなら、それも人生だと思うこと、また、良い指導者に巡り会えるかも大事な要素だと思うこと、ウチの息子も中学野球をやってること、、、そんなことを伝え、会話していて、ふと、、昔から疑問に思っていたことを、この方にぶつけてみよう、と考えた。

「運転手さん、ウチの息子は、学童野球からやっていましたが、残念ながら、所謂レギュラーにはなれず、試合に出る機会は極々少なかった。」

「私は常々、なぜ学童野球の時分から、そこまでしなければいけないのか疑問に思っていた。試合に勝ちたいのは実は大人のエゴではないのか、と勘繰ってしまう。試合や練習を観にいくと、飛び交う怒声に、大人の私でも嫌気が差した。」

「もちろん、礼儀を教えることも大事だが、学童野球で教えるべきは、野球の楽しさであって、それ無くして競技人口の裾野は広がらないし、ましてやオリンピック競技に選ばれる訳もない。オリンピック競技から外れたのは必然ではないのか。」

「弱いなら弱いなりに皆でチカラを合わせ、失敗を皆でカバーし合うチームワークを醸成することこそが野球ではないのか」

「小学生のウチから土日を野球に費やしてきた。息子は口に出しては言わないが、きっとつらかったのではないか。きっと中学に入ったら、野球をやめるんだろうな、と思っていたら、思いの外、野球部に入ると言い、涙が出そうになった。。。」

そんな話を力説してしまった。すると、運転手曰く、

「その通り、問題なんです。私達の町でも、学童野球の試合の手伝いに行くことがありますが、親達までが大声で『何をやってるんだ!』と怒鳴っていることがあって、私は思わず『あなた達は何をしに此処に来ているのですか!』と、注意したことがあるんです。」

「ついつい、監督やコーチは厳しい口調になってしまう面があります。なので、私は親御さんにいつも言うのです。試合が終わって、家に帰った時に子ども達に何を言ってますか、と。エラーや凡打のことは監督やコーチが言ってますから、家ではくれぐれもそれを責めることがないように、と。」

「実は、私は今、高校野球のチームで、監督から要請を受けて、チームや選手達と親御さん達との橋渡しのような役目をやってるんです。その傍ら、学童野球にも関わっています。」

「あなたの仰る通り、特に学童野球では、野球の楽しさを教えなければいけないと思っています。」
「こんな人間もいることを息子さんに伝えて貰えたら、と思います。」と。

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運転手さんには、迷惑だったかも知れませんが、こういう方も居るんだと思うと、嬉しくなりました。本当に良い土産話になりました。運転手さん、有難うございました。

ウチの息子は、4月から中3。いよいよ、野球部の活動も夏の大会まで。。。
思い切り取り組んで欲しい、と思っています。

Toshi

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