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旧・ギターとともに.おやじの再出発ブログ
大病から復帰した親父が始めたギター。家族とギターとともに歩むマイペースな人生

thumb W-180をリペア! (アコギ4号)

2012-06-17 09:43:11 | 愛器とメンテナンス
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以前の記事で、実家の物置でギターを見つけたと書いたことがありました。
このギター、私にとって初めてのギター。記事の中で、「見つけてしまった以上は、何とかしたい。」と書いていたのですが。。。

その後、随分時間が掛かりましたが、実家からギター持って帰り、リペアに出したのです。リペアをお願いしたのは、いつもお世話になってるF‐ROOTSさん。

この度、リペアが完了し戻ってきたので、紹介しますね。

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thumb W-180。典型的なマーティン・ドレッドノートのコピーモデル。
これは、私が中学2年生の頃に親に買って貰い初めて持ったギター。買ったのは恐らく1979年頃と思われるので、このサムは、33歳+αということになります。当時、およそ18k円だったと思います。

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33年の歳月とはいえ、私がこれを使っていたのは高校卒業して実家を出るまでのおよそ5年間。見た目の状態はとても良かったので、リペアメニューも限定的になると思っていたのですが、これがなかなか大変なことになりました。(笑)
私が想定していたメニューは、
(1)ペグ交換(今回、GOTOHのSG503に換装。)
(2)ナット、サドル、エンドピン交換(牛骨製)
で、あとは健康診断により予算と相談の上、と考えていました。

ところが、健康診断して貰うと、ネックの反りは予想以上に酷く、おまけにトラスロッドが全く効かない、とのことで、覚悟を決めて中を調べて貰ったら、なんとトラスロッドが折れている!という事態が発覚。。これは衝撃でした。確かに中学時代、高い弦高が嫌でトラスロッドをガンガン廻した憶えがあります。それにしてもねじ切れているとは。。。いったいどんなチカラで廻したんねん、って感じですよね。(笑)

リペアマンと相談しましたが、トラスロッド交換は必須。その上で、ネックの反りを解消する方策は次の3つ、とのこと。
(1)ネックリセット
 →【根治療法】ネックを一旦ボディから外して、角度を考慮して再度繋ぐ。
(2)指板換装
 →【対症療法】指板を新たに成形することで、弦高を確保。合わせて指板
   には、エボニー(黒檀)などの固い材を使うことで強度も確保。
(3)ネックアイロン
 →【対症療法】ネックに熱を与えることで反りを整形。ただし、リバウン
   ドの危険あり。
この記載順序は、そのままお値段の順序。今回、根治は選択できず、(2)の指板換装を選択しました。

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これが、新しく作って貰った指板です。弦高は12F6弦で3mm。アコギ1号2号に比べれば若干高いですが、これが一般的な水準でしょう。ただし、指板成形で弦高調整してる面もあるので、若干ネックが太く感じますが、演奏上は、特に問題ありません。
むしろ、指板がエボニーになったことで、しっとりと高級感も出たし、フレットも打ち直して貰ったのでピカピカ。インレイのドットマークも綺麗に処理されてます。いや~、見違えちゃいました。満足です。

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このthumb、寺田楽器製だと思っていましたが、どうも違いました。これを見ると、イイダ楽器となってますね。

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ナットは象牙製、サドルとエンドピンは牛骨製。


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今回、ペグをGOTOHのSG503にしましたが、元々のペグとはネジ穴の位置が違うので、単に交換しただけでは、前のネジ穴が残ってしまいます。でも、F-ROOTSさん、パテ埋めして塗装までしてくれました。写真を見てください。
まったく、わからないでしょう? 素晴らしい仕事に感謝です。


さて、このサム君を弾くのは、恐らく二十数年ぶりになります。当時、糸巻の不具合に悩まされながらチューニングし、友人が持つギターとの弦高の違いを見て、ロッドを廻し、サドルを削り、レコードから流れるギターの音に憧れ、少しでもサスティンを得ようと金属製のエンドピンを入れたり。。。
色々な想い出があります。きっと、今の私の力量の8割程はこのギターで得たものでしょう。その後アコギ1号を手に入れた訳ですが、程なく止めてしまったので。

久しぶりに弾いたサムは、素朴でとてもいい音だと思いました。カミさんも「へぇ~、いい音するんだね。」と。 そりゃ、合板のギターですから、単板のギターとは音質の方向性が違いますが、私もハイポジの音はマーティンよりいいかも、と感じたほど。。(あとで弾き比べてみたのですが、やはり流石にマーティンは違います。音の安定感というか上品さというか。弦間のバランスも。今の私のD-28は弦高低すぎで確かにハイポジの響きは悪いのですが。)

リペアマンからも、「これでまた長年弾けるようになったので、ぜひ育ててみてください。」とのお言葉を頂戴しました。

私のアコギ4号。これからまた弾き込んでいきたいと思います。(4号?本当はコイツが初めてのギターだから1号と言ってもいいような・・・笑)

Toshi

[thumb W-180] 製造年 不詳(1970年代後半と推定)
■表板    :スプルース合板
■裏側板   :マホガニー合板
■ネック   :ナトー
■指板    :ローズウッド→今回エボニーに換装。
■ブリッジ  :ローズウッド

【関連記事】
愛器の紹介-その1・・・YAMAHA L-10(アコギ1号)
愛器の紹介-その2・・・Martin D-28(アコギ2号)
ARIA Sinsonido AS-100S・・・(アコギ3号)
KOHNO GUITAR MODEL No.10・・・クラギ1号
FENDER JAPAN STRATOCASTER・・・エレキ1号


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4 Comments

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Unknown (og3)
2012-06-17 17:57:45
よくそこまでご決断されましたね。
尊敬します。
リペア代で一本買えますね。
たかがギター、されどギター。
車道楽などに比べると、確かに金はかかりませんがその価値を認めてくれる人が圧倒的に少ないのが残念です。

ご理解ある奥様に感謝ですね。
人生の伴侶。
生涯大切にしましょう。

そして人生の友、thumb W-180も。。。
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うまく (amamian3)
2012-06-17 20:02:57
弾けていたかどうかより
その日、その時の思いが先走りますよね(笑
一緒に鳴らした友や、横にいた 何となく気になっていた彼女・・・
「うふふ」の思いは、ちょっと、、、ギターへの思いとは違う気もしますが(笑

私の「彼女」と症状の似た病気から 立ち直らせる方を貴方が選んだわけで・・・(笑

毎日ではなくても そいつに触るときには、その時代に帰れるんですよね

退院、、おめでとうございます!!

治る病には 徹底的に戦いたい
そう思います!!
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og3さんへ (Toshi)
2012-06-19 22:24:30
og3さん、こんばんは。

>よくそこまでご決断されましたね。
はい、正直、我ながら驚いています。(笑)
でも、「楽器の音は時間が育てる。大切に弾き込んで」とog3さんに教えて戴き、古い楽器を大切にしてみよう、という気持ちが盛り上がりました。
F-ROOTSさんも、オヤジ達の懐具合を気にした選択肢を出してくれますので助かってます。
それに、そうですね。ご指摘の通り、カミサンも理解があると思っています。勿論、カミサンもギターも大切にします。(笑)
皆に感謝しています。有難うございます。

Toshi
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amamian3さんへ (Toshi)
2012-06-19 22:32:28
amamian3さん、こんばんは。

はい!今回の私の決断には間違いなく、amamian3さんの影響があります。
だって、現物の仕上がりをこの目で見てしまったら。。。(笑)

はい、でもコイツを抱えたら、本当に当時のことを色々と思い出しましたよ。その時代に帰れますね。

>退院、、おめでとうございます!!
>治る病には 徹底的に戦いたい
>そう思います!!
有難うございます!
大切にしていこうと思います。

Toshi
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